第10話 パーティーを組まされました
明日は四本投稿します。
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俺とエクレアは目立ってしまったのでもう後には引けなくなった。
けれど流石に受付の前にずっと居ては邪魔だろう。
そこで速やかに場を変え、エクレアの問答を聞かされた。
「いい。私だからいいけど、人まで溜息何て失礼だよ」
「お前は何処のお嬢様だ。そんな敬称なんて無意味だぞ」
「むっ。それは……とにかく、そんないい方したら失礼でしょ!」
「ああもういい。わかったから、とっとと行け」
「行かないよ!」
俺は嗚咽を漏らした。
眉根を寄せ、明らかに嫌そうな表情を浮かべる。
するとエクレアは真っ直ぐな目で俺を見つめていた。眩しい。まるで太陽のようだ。
「お前は太陽なんだな」
「またお前って……もういいよ。って、太陽!」
「そうだ。何故俺みたいな陰者に構う。そんな暇があるなら、冒険者活動でもしてランクを上げたらどうだ。そうすれば王都でも通用するようになるだろ」
俺は当たり前のことだったが、思ったことをズバズバと言った。
するとエクレアは表情をやや曇らせ、少し影を落とす。
「本当は冒険者にも騎士にも興味はないんだけどね」
「はっ!?」
それはまるで表面上の自分を無碍にするような、諸刃の剣だった。
けれどエクレアはすぐに空気を読み返し、「さっきの無しね」と誤魔化しにかかる。
絶対に誤魔化せない。完全に本音だったが、俺は追及はしないかった。本来ならな。
「どうして自分を偽る。本当は興味ないんだろ」
「うっ。……そうだよ。私が冒険者になったのは、誰かのためもあるけど自分が楽しいから」
「楽しい? 確かに冒険者は色々なダンジョンに向かうが……」
「そう、そこ! そこが面白いんだよ!」
エクレアは俺に指を差した。
何か押してはいけないスイッチを押してしまったみたいに眩しくなる。
感情の高鳴りを抑えきれなくなり、俺にぶつけているようだ。
「私ね、色んな事がしてみたいんだ。何より美味しいものが食べたい。だから私は冒険者になったんだ」
「そ、そうか。それはよかったな」
「でも最近はちょっと悩み中。何もすることないから冒険者をやっているけど、もう少し違うこともしてみたいの」
「だったらすればいいだろう。さっきパン作りをしたいと言っていたんだ。パンでも焼いて売ればいい」
「簡単に言わないでよ。流石に1人はつまんないよ」
「そうか……はぁっ!?」
俺はエクレアからジッと見つめられていた。
何か嫌な予感がする。そう思いその場から離脱しようとした。
しかし俺の手を先に握ったのはエクレアで、逃がしてくれない。完全に巻き込まれ事故だ。
「ちょっと待ってよ。カイ君は冒険者でこの辺のダンジョンのことが気になるんでしょ?」
「そうだが、それがどうした」
「だったら私が手伝ってあげるよ。一緒にパーティー組もう」
「はいっ?」
俺は首を傾げた。
エクレアは本気だ。本気なのはいいが、どうして俺が犠牲にならなければならない。
勇者のお守でも大変で、ようやく解任されたばかりだというのに、どうしてそんな役回りばかりが舞い込む。
俺が何かしたのか? いいや、俺は真っ当に生きている。
少なくともきつい言葉遣いだが、真面目で適度に優しく接していると自負している。
そのことを逆手に取られた。青い目に見透かされていた。
「だってカイ君優しいもん。それに冒険者ランク3何だよ私!」
「ランク3か。下級じゃないか」
「むっ。カイ君はどうなのさ!」
「俺は……まあいいだろ。他を当たれ」
「同じ宿に泊まっているんだし、それに私のこと見透かしたでしょ。私はカイ君がいいの!」
ウザい。とにかくウザい。絶対に只じゃ死なないタイプだ。
俺はしつこい勧誘に頭を抱えたが、了承しないと逃がしてくれそうにない。
ここは仕方ない。一回だけ付き合ってやる。
「ああ、わかった。わかったから」
「本当!」
「ああ。ただし報酬は……」
「きっちり人数分けね。それじゃあ2周目行ってみよう!」
俺はエクレアに手を捕まえたまま受け受けカウンターに向かった。
手の指をギュッと握られて逃げられない。
勘弁してほしいと思うのは俺だけか、それともご褒美と思うべきか。
確かにエクレアは美少女だったが俺には興味がないので、辛かった。
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