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いつかきっと幸福な結末  作者: 染井吉野
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第17話 認識票

「慌てないで焚き火の場所に移動してね、盗賊がそこまで辿り着けても人数は多くないはずだから、馬車を盾にして時間を稼ぐのよ!アリスは、護衛の冒険者と使用人を解毒してから、叩き起こしてちょうだい」


 食糧倉庫の窓から、使用人とカズヤが動いたのを確認したソフィ。

 村の女達に指示を出し、密かに村長の家で支度を整えていた男達を呼びに行った。


「みんな!行こう!おいで、シリウス!」


 アリスはソフィに頷いて、村の女子供とシリウスを従え、焚き火のそばで眠りこけている商隊の護衛達のもとへと移動を始めた。


「いい?相手は二十人以上よ、油断しないで、私が村の中へやつらを誘い込むから、物陰に身を隠して、通り過ぎたところを後ろから攻撃して!火を使ってこちらをかく乱してくるだろうけれど慌てないで、煙にまかれないように、体を低くして落ち着いて移動しなさい!先ずは盗賊を倒すことに集中して、命さえあれば家は建て直せるからね!」

 

 ソフィの言葉に剣や槍を手に取った男達が静かに頷く。

 その表情には決意と覚悟が宿っている。

 自分勝手に獲物によだれを垂らし吠え立てる盗賊。

 一方、ソフィに指揮された只の村人。

 自分の家族を守るために武器を握りしめる。

 集合した食糧倉庫の前から整然と移動を始めた家族の後ろ姿を見送る。


「乱戦になるだろうから、必ず三人一組で行動して、逃げるヤツを深追いしてはダメよ!ムリをしないで、ケガをしたら、焚き火の場所へ逃げてきて、アリスが回復魔法をかけるから!」


 村の男達に向かってソフィが戦闘前の檄を飛ばす。

 アリスに起こされた使用人と護衛達が駆けつけてきた。

 武装し厳しい顔をした村の男達を見て、驚いて立ち止まる。

 何も知らされていない護衛達には寝耳に水だった。


「来たわね、これから強盗団が夜襲をかけてくるわ、詳しく説明しているヒマはないの、あなた達は、さっきの焚き火の場所に戻って、アリスと一緒に村の女子供と雇い主を守りなさい」


 状況が理解できずにオロオロするだけの商隊の使用人達。

 詳細は分からずとも徒ならぬ事態である事だけは察した護衛の冒険者達は、余計な口を挟まずに了解の意を表した。


 村の入口に身を隠して、外の様子を伺っていた村の男が、白い布を振ってきた。


「始まるわよ!大丈夫、落ち着いてやれば勝てるわ、繰り返すけど無茶をしないでね!」


 月明かりに照らされたソフィの自信に満ちた笑顔に村の男達も信頼の笑顔を返す。


「それじゃあ、持ち場に着いて!」


 粛々と、村の男達は月夜の影の中へと散って行き、物陰に身を潜めてその時を待った。


 ソフィは村の入口の家の屋根に上り、腹這いでゆっくりと進む。

 屋根の端からそっと顔だけ出して、村の向こう側の様子を探った。

 

 すっかり油断している盗賊達は、遮るものも何もない場所に立ち、月明かりに身を晒し、襲撃前だというのに子供の様に声を上げてはしゃいでいる。

 そろそろやるか、と野兎狩りの気分で盗賊が弓矢に火を点けはじめた。

 それを見たソフィは片膝を立てて弓を構える。

 まるで狙ってくれと言わんばかりの明かりに向けて弦を引き絞る。


「バカなやつら」


 静かに呟いて矢を放つ。

 一本の線を辿るように男の胸の中へ吸い込まれていった。

 糸が切れたように男が崩れ落ちた。

 草むらに埋もれたまま動かない。


 声も上げられずに仲間が倒れたことに気付いたのは、隣にいた二、三人だけで他の連中は未だにバカ騒ぎを続けている。

 気付いた仲間も何が起こったのか解らずに、地面に転がった仲間を不思議そうに見ているだけだ。

 こんな有様でよくも今までやってこれたモノだ。


 ソフィは心の中で呆れ果てながら続けて二人目に矢を放つ。

 二人目が額に矢を生やして地面に転がる。

 やっと自分達が攻撃を受けている事に気付いた盗賊達は、慌てて辺りを見回し始めた。

 ソフィはあえて、盗賊達から良く見えるように屋根の上に立ち上がり、月明かりの下にその身を晒した。

 ここで用心して散開されては、予定が狂う。


「私が欲しいなら、付いて来なさい」


 冷笑を浮かべながらそっと囁く。

 盗賊たちに背中を向けて屋根を飛び移り、村の中へと戻って行った。


 一方、内通者を追って来たカズヤ。

 男が村の外の仲間に向かって合図を送るのを静かに見届ける。

 木の影から踏み出し、淡々と後ろから声をかけた。


「やっぱり、そういうことか」


 カズヤの声を聴くやいなや、振り向きざまに短剣を抜いて切りかかって来た。

 ためらいも、迷いも、逡巡も何も無い。

 カズヤへの純粋な殺意だけがあった。


 カズヤは気づかれないまま、後ろから男を突き刺してしまえば良かった。

 だが、同じ異世界に辿り着いた転生者に何かを期待していた。

 反省して欲しいとか、後悔して欲しいとか、悔い改めて欲しいとか、立ち直って欲しいとか、そう言った漠然とした感情を抱いていた。


 とっさに身をかわしたカズヤの後ろで、一抱えほどもある太さの木が枝を震わせ、葉擦れの音を立てながら傾いて行く。

 短剣のたった一振りで、カズヤの頭があった位置の幹がすっぱりと綺麗に切られている。

 驚きの表情を浮かべるカズヤを見た男は。


「なんだ?転生者の短剣スキルを見るのは初めてか?」


 鼻で笑いながら尋ねてきた。

 カズヤの返答など期待していない男は、驚く顔を楽しむかのように続けて短剣を突き付けてくる。


 男は人を殺す事に慣れていた。

 人を殺すことに疑問を持たず、抵抗も感じない。

 確実に急所を狙い、剣を振ってくる。

 それは只の作業だった。


 右に左に身体をかわし、必死になって盾で受ける。

 地面を転がり藪に逃げ込む。

 盾代わりにした木の幹が、高レベルの短剣スキルに苦も無く切り裂かれる。

 木片が飛び散り、木の葉が舞い落ちる。


「どうして、こんな事を・・・・・」


 カズヤが身を起こし、息を切らしながら問いかける。


「ああ?どうしても、こうしても無い、そうしたいんだよ!」


 山の暗闇の中で、口を開けた男の白い歯と短剣だけが鈍く光っている。


「その力があれば、冒険者でいくらでも稼ぐ事ができただろ?」


「わかってねぇなあぁ、この力があるから、好きに出来るんだろうが!」


 男が繰り出してきた短剣の突きを構えた盾で防ぐ。

 その盾さえも突き抜けてカズヤの鼻先でやっと止まった。

 これもスキルの力かと、あらためて驚いた。


「なら、何で盗賊団の下っ端なんかやってるんだ?」


「ちちち、それこそわかってねえよ。バカのフリしてやつらにぶら下がって、いざとなりゃそいつらに全部押し付けて逃げちまえば良いのさ!」


 隙を見つけてはカズヤも剣で応戦するのだが、するすると躱されていく。

 分子干渉魔法で木を破裂させ、注意を逸らそうとしても、絶え間なく次々と繰り出される攻撃に意識が集中できない。

 短剣を得意とする職業故の手数の多さ。

 盗賊系か暗殺者系か。

 いずれにしても超接近戦の専門家相手に一方的に押され、ジリジリと逃げ場を失っていく。

 後ろに下がると背中に木が当たった。

 それを見た男が薄く笑う。


「そんな事して、楽しいのか?」


「タコが!偉そうに説教するんじゃねぇよ!楽しいからやってんだろうが!てめぇも俺の戦利品のコレクションに並べてやるよ!」


 男が止めとばかりに剣を振り上げた。

 男の背には頂上に達した月が輝いている。

 その姿がこの世界で最初に出会い、カズヤを殺そうとした男と重なった。

 その姿がこの世界で最初に戦ったオークと重なった。










 ソフィを追いかけて涎を垂らしながら村になだれ込んだ男達。

 通り過ぎた後ろから、家の影に隠れた村の男が声を殺して切りかかる。

 戸口に潜んだ村人が槍を突き刺す。


 屋根の上を飛ぶように跳ねていくソフィ。

 時折立ち止まり、挑発するように男達の足元に矢を打ち込んで行く。

 頭に血が上った強盗団の男達は、自分達の後ろの仲間が一人、また一人と倒れされていくのに気が付いていない。

 何かおかしい。

 そう思った時には、すでに村の中央まで誘い出されていた。

 最初二十人以上いた仲間も、今は十人に減っていた。

 気付けば村の通りの真ん中で、剣や槍を持って武装した村人たちに周囲を囲まれていた。


 火矢を持ったままの男が、やけくそ気味に火の矢を放つ。

 一軒の家に燃え移り、焦げた匂いと共に煙を運んでくる。

 それでも村人達には、まるで意に介さず慌てた様子が無い。

 剣を握り、槍を構え、盗賊達をひたと見据えている。


 これほど冷静に対応してくる敵に出会った事が無かった。

 いつもは燃え上がる火と流れる煙に悲鳴を上げて、逃げ惑う村人を後ろから切りつけていくだけだった。

 何かがおかしいと思いながらも、只の村人に一人、二人と取りつかれ、次々と倒されていく。

 狩る側から狩られる側に変わったのを認められずにいた。


 盗賊の一人が包囲の隙間を見つけ、仲間を見捨てて走り出した。

 我を忘れて当てずっぽうに村の路地を走った。

 後ろを振り返りながら、置かれた農具に足を捕られながら、開けた場所にたどり着いた。そこには商家の母娘と若いシスター、そして村の女子供が集まっていた。


 護衛の冒険者が揃ってこちらに向かって来る。

 女達は一様に驚き怯えている。

 上手く立ち回れば女子供を盾にしてこの場を切り抜けられるかもしれない。

 激しい息遣いに肩を上下させ、捨て身の覚悟で剣を持ち直す。

 最前列にいた若い教会の女が男に向かって一言叫んだ。


「シリウス!」


 男が最後に聞いた音は、自分の背後で地響きの如く低く唸りを上げる恐ろしい獣の声であった。








 村の屋根の上では、ソフィと強盗団の頭目が向かい合っている。

 冒険者崩れか、傭兵崩れか、手下とは違い頭目はそれなりに腕に自信があるようだった。

 体重を乗せた剣で切りかかり、押し飛ばす。

 今の所、力任せの攻撃にソフィは防戦を強いられ、じわじわと屋根の端に追い詰められている。


「エルフは、魔法は強いが、接近戦はイマイチだって話だな」


 そう言って、強盗団のリーダーが上段から振り下ろした剣でソフィの細剣を打つ。

 鋼がぶつかり合う硬質な音と火花が夜空に散った。


「こうやって接近されると、得意の魔法も使いようが無いだろ?」


 続けて足元から剣を振り上げる。


「投降しなさい、あんたの手下はもういないのよ」


 ソフィの切れ長の眼がいっそう細くなり、頭目を睨みつける。


「あんな奴等どうだって良い。お前を人質にとれば逆転できる」


 そう言ってまた剣を叩きつけ、受けた剣ごとソフィを押し潰そうと体重をかけ顔を近づけた。


「それ以上近づかないで、息が臭いのよ」


 ソフィがイヤそうに一言吐き捨てる。


「はあっ!?てめえっ!!」


 怒りに顔を赤くした頭目が剣を振り上げる。

 胸に妙な痛みを感じた。

 熱を持った何かがじわじわと広がって行く。

 ゆっくり見下ろした場所に剣が刺さっていた。

 自分のアバラ骨の間を通すように、左胸に刺さった細剣が月の光に静かに輝いていた。


 ソフィが剣を引き抜くと同時に、喉の奥からゴボゴボと赤い液体がせり上がってきた。

 こみ上げてくるものを我慢できずに、開けた口から激流のように血が溢れ出した。

 強盗団の頭目は前のめりに倒れ、そのまま屋根の上からズルズルと血の跡を引きずりながら滑り落ちて行った。


「接近戦が弱いですって?もっと腕を上げてから言いなさいよ。下が終わるのを待っていたんだから、失礼ね」


 ソフィが長い金髪をかき上げて肩から振り払う。

 屋根から飛び降り、武器を手放し降参した盗賊を囲む村人達のもとへと向かって走った。










 オークと初めて戦った時と同じように、太陽を背に剣を振り上げた男の姿が、カズヤの頭の中で月を背に短剣を振り上げた目の前の男と重なった。

 カズヤの中で何かが切り替わった。


 男が剣を振り下ろしてきた。

 体を軽く捻り、ほんの少し右に移動する。

 カズヤの横を、転生者の短剣が風を切って通り過ぎて行く。

 空振りした短剣が、そのまま跳ね上がりカズヤの横腹を目指して飛んで来るが、左手の盾を心持ち傾けて受け流す。


 落ち着いて見れば、孤児院の子供達より動きが遅く、足の運びが雑だ。

 スキルの威力は驚異的であるが、攻撃はスキル任せ。

 スキルを使用した後の待機時間は、時間稼ぎの為に、意味もなく短剣を振り回している


 魔力の流れを見ると、ぐるっと魔力が活性化してスキル発動、そして停滞の待機時間。

 ほぼノーウェイトで繰り出される攻撃スキルはやっかいであるが、ほんの一瞬、タメ時間は存在する。


 慎重にスキルの出がかりを狙って、剣を合わせる。

 相手がのけぞり硬直が発生した。

 キャンセルブレイク。


 誰にでも出来る芸当では無い。

『アリオスクロニクル』稼働開始から、七つのキャラクター枠全てを使い、様々な職業を育て上げ、それぞれの技を熟知していた。

 そしてこちらの世界で、魔術師ソフィアに正当な魔法の基礎を学び、魔力の流れを見ることを叩きこまれたカズヤ。

 だからこそ、実現できた返し技であった。


 男の目の中に、驚きと不安が湧き上がる。

 スキルが発動すると、システムによって、最適な動作を強制される。

 システムのフォローにより、素人でも一流の剣士の動きが出来るが、いかんせん動作がキレイ過ぎる。

妙に冷えた頭の中で慣れてくれば見極めることも容易いと思った。

 

 本来ならばスキルの合間に、通常攻撃でフェイントや揺さぶりをかけて相手の体勢を崩し、より効果的に高威力のスキルを使うべきなのだ。

 スキルを妨害されてあせった転生者は、今、自分の身に起こったことを受け入れられなかった。

何かの間違いであろうと、再度使用可能になったスキルを繰り出してくる。

 同じようにタイミングを合わせて剣を跳ね上げると、やはりキャンセルブレイクにより強制的に硬直が起こる。

 その隙に、カズヤが相手の左腿を切り裂いた。

 男は動揺しながら次から次へと、自分の持つスキルをカズヤに放つ。

 その度にスキルを潰され、攻撃を返され、自分の切り傷が増えていくだけであった。


 体のあちこちから血を滲ませ、すっかり余裕の無くなった転生者は、荒い息を吐き出し、短剣を構え直し、目を見開き、憎しみを込めてカズヤを見てくる。

 意を決し息を吸い込んだ転生者が、カズヤの目の前から掻き消えた。


 予想通りだった。

 カズヤは落ち着いて、横にスライドし、後ろを振り向く。

 そこには大技を空振りして、信じられない、といった顔をしている男がいた。

 空いている右肩を剣で突き刺す。

 転生者の手から短剣が滑り落ちる。

 力を失った右腕が、だらりと垂れ下がった。


 短剣職の決め技は背面取りからの強襲。

 相手の目の前から消えるように背後に移動して、必殺の一撃を浴びせる。

 精神的に追い詰められた相手は、一気に流れを取り返そうとして、きっとこの技を使ってくるに違い無いとカズヤは予測していた。

 来るとわかっていれば、いくらでも対処のしようはあるし、大技だけに空振りした時の隙も大きい。

 

 ゆっくりと近づくカズヤに向かって転生者が叫ぶ。


「おい!待てよ!俺に手を出すと『怠惰なく・・・」


「それがどうした」


 耳障りな言葉を最後まで言わせずに、剣を横に薙ぐ。

 山の斜面を転生者の首が、草を掻き分け、落ち葉を跳ね飛ばしながら転がり落ちて行った。


「『怠惰な黒山羊』か・・・・・、こっちに来ても、こんな事やってんのか」


 呟きながらカズヤが腰をかがめて、気になっていた転生者のズボンのポケットを探る。

 紐で括られた三十枚程の楕円形の金属板が、じゃらりと重い音を立てて姿を現した。


 山の中にしゃがみ込んだまま、わずかに差し込む月の光に照らしながら、一枚一枚金属板をめくっていく。


「カズヤ、向こうは終わったわ」


「カズヤ、大丈夫?」


 後ろから、ソフィとアリスが駆け寄ってくる。


「こいつの戦利品だってさ」


 首を亡くした転生者のポケットに入っていたものは、組合で発行している認識票の束であった。

 そこには、この男に殺され、旅先で命を落とした冒険者の名前が打ち込まれていた。

 中には日本人らしき名前も混じっている。


「コレクションだなんて言いやがった」


 涙が一粒だけ頬を伝い落ち、土の中に消えて行った。

 背中に覆いかぶさるように、抱き着いてきたアリスの頭に軽く手を触れて立ち上がる。

 カズヤの目を見ながら、何も言わずにソフィが手を繋いできた。


 二人に寄り添われながら、カズヤが山を下りて村へ帰ると、村の家から火が上がっていた。

 井戸からバケツリレーで男も女も消化に当たっているが、火の勢いが強く、周囲の家へと延焼し始めている。


「さて、もう一仕事するかな」


 少し笑って、右と左に手を繋いだままのソフィとアリスを見る。

 ぐるりと肩を回して、魔力を活性化する。

 意思を集中して、周囲の空気を揺さぶり上昇気流を作る。

 やがて、湧き上がった雲が月を隠して大粒の雨が落ちてきた。

 村人から歓声が上がった。

 燃え上がる火を消した雨雲が消える頃には、東の空から太陽が昇り始め、村人の顔を照らしはじめていた。


「そう言えば、最大戦力の爺さんはどうした?」


 カズヤが村人の笑顔の先に目をやる。


「腰が、腰が・・・・・、ぎっくり腰じゃあ・・・・・」


 四人の嫁に家から運び出された村長が地面に転がっていた。

 最後まで、笑いのツボを外さない村長であった。


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