6話 ?
結構惨い描写が入っています。耐性のない方はお気をつけ下さい。
かなり短めになっております。
少女は壊れていた。
「あの日」から一体、何日。いや、何年経っているのだろうか。
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私は、日本で親に虐待され、死んだ。
──次に目を開けると、そこは日本ではなかった。
Web小説などで読んだことのある、勇者とかではなかった。
右も左もわからない状況で戸惑っていると一人の男が声をかけてきた。
「やあ、どうしたんだい?見ない顔だね」
私はお金を稼ぐ為に、恐らくあるであろう冒険者ギルドの場所を訊いた。
「ついて来な」
私は着いていった。途中、ダンジョンみたいな所に潜っておかしいなお思いつつも、着いていった。
結果、私は眠らされ、鎖で繋がれた。
そして今に至る。
◼
「やぁ、今日もよろしくね」
何度目だろうか、この下卑た声を聞くのは。
「無視か、ちょっと酷くないかぁ?」
「あぁぁァぁあぁぁッ──!」
────熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱いッ!
右目を潰され、痛みが熱へと変化する。
感情の籠っていない虚ろな瞳を相手に移す。
「あんまり、いい声で鳴いてくれないなぁ、もうこの玩具は処分かな」
もう、いっそ死ねるなら死にたい。死なせてくれと切に願う。
次に四肢を斬り落とされる。
段々と死が近づいて来るのがわかる。
「おっと、これじゃ出血多量で死んじゃうかな?」
「再生」
手足の感覚と右目の視覚が戻る。
(あと少しで死ねたのに)
何度と思ったことか。ここまで、十分も経たないだろう。
「まだまだ、先は長いよ?ゆっくり虐めてあげるからね」
「助けてよぅ……お兄ちゃん」
一抹の希望に縋りながら少女は今日も苦しみの中喘ぎ続ける。