83話 紙と私達
83話 「紙と私達」
私はマフラーをつけていた。
なぜだろう。
いつもつけているはずなのに、
違和感しかない。
「何か挟まってるよ?」
「え?」
真理に指摘されてもう一度触るとくしゃっという音がした。
四つ折りにされた紙があった。
真理は何も言わず前を見ていた。
その紙には【また会おう】と書かれていた。
「あ、」
胸がざわざわする。
「思い出したか?」
「へ?」
「その紙が何なのか、なぜマフラーをつけているのか。思い出したやろ?」
「この関西弁は!?」
「もうええて。はよ行ってき。」
そうだ。会いに行こう
もう一人のアリアに,,,,,,。
皆がいつも集まっている公園。
「来た来た。」
「アリア,,,,,,」
「今度こそ決着つけよう!」
「あのさ」
「ん?」
「今までのことは思い出したんだけど、じゃあ何をしたらいいの?」
「あれ?真理さんからきいてない?んーと、じつは栗山桃のデータが消えてなかったみたいで、私達もとに戻れなかったみたいで,,,,,,。だから」
「今度こそ決着つけようってことね。」
「そう!」
今度こそ,,,,,,戻れる。
普通になれる。
「あら、お二人とも。こんにちは。」
『え』
羽場咲はにっこり笑って持っていた銃をこちらに向けた。
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