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あいすくりーむ  作者: 抹茶いちご
第9章 私とピンクとチョコレート
68/212

68話 裏切り

ひとつ疑問に思ったことがある。

彼女……スノウが言った

「雨璃に嫉妬している。」と

「羽場咲を殺そうとしている。」

矛盾してない?






68話 「裏切り」

ゴスロリ幼女マリアはビシッと私に指をさした。

「なぜ私を時間軸管理人なんかにした!!」

「知るかっ!」

誰になんと言われようともそんなことは知らないで突き通してやる。


「チョップまでしなくてもいいじゃないか……。」

「つい手が出ちゃうのよ。」

「それは悪い癖だな……ところで、スノウの奴はいつくるのだ?」

「多分だいぶかかるかも……。」

「では暇つぶしに話でもしておこうか。」





人も車も何も無い野原に幼女と高校生が寝転ぶ。珍しい光景……かな?

「お前さんが今の世界を作った。それは事実だ。でも、理由がしょうもないのも事実だ。」

「理由って何なのよ。」

「雨璃に恋していたがいろいろあってその恋が実らない。そんな感じだ。」

「私は確かに雨璃とキスがしたかった。それぐらいに好きだった。それなのにスノウは私が雨璃に嫉妬してるって言ったの。」

「む?」

「おかしくない?それに羽場咲を殺そうとしているって……訳わかんない!」

「雨璃が好きで羽場咲に嫉妬しているならわかるが……」

「私自身羽場さんに嫉妬はしてるよ。でも殺そうだなんて思ってないもの……。ならいっそ一生片思いでも構わないと思ってるぐらいだから……」

「……」

「スノウは信頼できる友達だと思ってる。嘘はついて欲しくない。」

「……」

「ていうか羽場さんに対する嫉妬が理由で世界変えるとか馬鹿げてるっての。」

私は目をつぶって思い起こした。











小学五年生の頃、初めて雨璃と出会った。

当時は無邪気な子供だったが、ある日から私への態度が変わっていった。


「雨璃……私何もしてないのに、なんでくっついてくるのよ!」

「好きだからー」

「はぁ?私はあんたなんか嫌いよ!」

それでもしつこくついてくるので2年生になってクラスが別れると話すことはなかった。


雨璃が私のことを覚えているとは思えない。

でも本当は好きだったんだ。あんたのことが……

ちゃんと言っておけば仲良くなってたのかな……














「マリア……私決めたよ、雨璃に言いに行く。……?マリア?」

慌てて起き上がるとマリアの腹部には剣が刺さっていた。



「え、え?」

息をしていない。ということは死んでいる!?

一体誰がこんなこと……


上を見上げると、返り血がついたのか真っ白な服が真っ赤に染まっているスノウが綿の上に立っていた。




そしてニコリと笑って私に剣を投げた。
























「私があなたを助けたのはあなたが恋敵ターゲットだから……」

追記(05/03 )

一部修正しました。

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