67話 私の力
67話 「私の力」
スノウは綿で屋根から屋根へ橋を作り私を背負って学校から逃げてくれた。
「後ろから来てるよね。」
「マフラー女と栗山桃が追ってきてる。」
「やっぱり。」
次の屋根に移るかと思ったら遠い方に綿を作り、そこに私を投げた。
「スノウ!?」
「あいつらは私が始末する。先に行ってて。」
綿はどんどんスノウから遠ざかっていく。
どこに行くつもりなの……。止まってよ……。
あれ?
「お嬢さん。どいてくれないと殺すわよ?」
「桃もそのつもりー」
「嫌。」
スノウが綿を出すと、栗山桃が綿を消し、マフラー女……東雲有亜が銃を撃っていた。
それが2、3回繰り返されたかと思うと、今度は栗山桃が東雲有亜の銃を消し、スノウがその隙に綿で盾を作っていた。東雲有亜は武器をたくさん出して好き勝手に暴れていた。
今私はあの戦闘からは離れたところにいるはず……
「やっと気づいた?」
見えるはずもない、聞こえるはずもないのに……はっきりとわかる。
彼女達が何をしているのか、スノウが何と言ったのか。
「私は……」
私には世界を変える以外にも力はある。
そう……それは!
「あの小娘遅いのう……」
「へ?」
「おう、やっとついたか。ん?1人で来たのか?」
「ゴスロリ?ここどこ?」
「あー何も言われてない感じか?私はマリア、ここは私が拠点としている野原だ。」
幼女はにっこり笑った。




