63話 血まみれの教室
今回の話も残虐なシーンが含まれている可能性があります。ご了承ください。
63話 「血まみれの教室」
リアが横にいても誰も見もせず授業は無事に終わった。
なんて事はなかった。
7限目が始まる前、昼に食べ損ねたパンをかじっていた。
「鎌倉さん、何食べてるの?」
「!?……栗山さん、前向いて。」
「えー……」
栗山桃。私の前の席でよくつっかかってくる。
「私ね、鎌倉さんがお昼食べてるとこ初めて見たの。」
「あーそう。」
「そのパン美味しそうだね。」
「……」
「あっ、髪はねてる。」「昨日彼氏に振られたの~」「この本面白いよ?アリスのアリスって言ってね?」「夢の中であなたが出てきたの」「カラオケ行きたいー。」「ケガもう治ってる。」
「今度遊ぼ!」
チャイムがなって栗山さんは前を向いた。毎日こんな感じ……よく飽きないな。
するとリアが話しかけてきた。
「私はトイレに行きたい。」
「(小声で)え?今すぐ?」
「一緒に来て」
仕方なく私はお腹が痛いと言ってトイレに行った。
「早くしてよね。」
「ねぇ、」
「何よ。」
「後ろ見てみなよ。」
「え?」
目の前が真っ赤というか、トイレの前の教室すべてが血に染まっていた。
「は!?」
「中に誰もいないのにこの血の量……」
「うちのクラスは!」
「あそこだけ授業中、いや、あそこだけ時間軸が違う。」
「どういうこと?」
「普通ならこの時間は避難訓練をしていてみんな体育館。その隙を狙ってあるもの達が死闘を繰り返している。しかしいろいろ知っているものがいるあのクラスだけには知られぬように時間軸を変えた。」
「……よくわからないけどわかったことにしておくわ。」
「おそらくあるもの達は本物と偽物アリア。」
「本物と偽物アリア?」
「いた。」
「ちょっと待ちなさいよ!話についていけない。」
リアが走った先にはマフラー女と東雲有亜が激しい戦闘をしていた。
東雲の方から大量の血が出ているのにも関わらず死ぬ気配がない。
「あらまぁ。」
「!?」
私が教室に入った瞬間、2人は止まった。
「すぐ片付けますから……」
「やっと見つけた。」
東雲が血だらけの不気味な顔で寄ってくる。
ちょっとしたホラーだ。
「お待ちなさい、偽物。」
「待たないよ。さぁ、おいで。」
「偽物になんかついて行かないわ。」
「じゃあ力ずくで。」
東雲は私を片手で持ち上げた。
「なっ!?」
「じゃあね。クソ女。」
「偽物!」
すると今まで姿を消していたリアが現れて、東雲の足を蹴って落ちた私を助けてくれた。
「偽物殺人鬼さん。この人はあなたにはあげられないの。」
「はぁ?」
「時間軸を揺るがす女と世界を握る女と壁となる女は渡さない。」
無表情のまま少女はジャンプして天井を突き抜けた。




