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あいすくりーむ  作者: 抹茶いちご
第8章 2学期までに
52/212

52話 アリア①

52話 「アリア①」

翌日、朝5時。

「咲ー。」

『おはようございます雨璃さん。どうかなされましたか?』

「手首が戻らないよー助けて〜咲えもん〜!」

『頭大丈夫ですか?』




『なるほど、それで数時間程で戻ると言われたのに戻っていないと。』

「そうそう!で、どうすればいい?」

『とりあえず何かでくっつけるとか?』

「セロハンでもうくっつけてるよ。」

『ならそれで様子を見ましょう。』

切れた。

咲は呆れていたのだろうか?それとも安心して2度寝をしたのだろうか?

前者な気がする……。

私はそっとあとからきたメッセージを読む。

《明後日の正午に△△駅に来てください。アリアさんと一緒に待っています。》







△△駅に行くには半日かかる。そんな昔じゃあるまいしと思っている方、△△駅は遠く離れた県外の駅だ。新幹線が通っていないので、意外に時間がかかる。

咲はそのことも考えてくれたのだろう。

私は早速支度をした。







当日、

「先輩!おひさです!」

「久しぶり、アリア。これからどこに行くんだ?」

「夏祭りです!親戚の人が主催で特別にまねいていただきました!」

「おー。」

「なんだか乗り気じゃないですね?なぜです?」

「だって咲がいないんだもん。」

「ちょっと用事があるみたいで……あ!バス来ましたよ!乗りましょ!」

「うん。」

もしかしてわざと2人きりにしたんじゃ……




バスの中で私とアリアはあの日のことについて話していた。

「私があの時誘わなければ今のようなことにはならなかったはずなんです。ごめんなさい。」

「いや、もう過ぎた事は気にしなくていいんだよ。咲とも仲直りできたし……」

「京子様のことです。」

「空流……か……。正直私もよくわかってなくて……」

「私もです。いろいろありまして。」

本当、夏休み初日に何があったんだよ。

「また私が何かして皆さんの仲を引き裂いてしまったらどうしましょう……」

「大丈夫だよ。アリアはアリアのままでいてくれたらいい。私がなんとかする。」

「先輩!」

ふたりが笑いあった時だった。



セロハンが剥がれ私の手首が落ちたとともに

バスが一刀両断された。


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