50話 仲直り
50話 「仲直り」
夏休み2日目の朝。
普通に起きて普通に食べて普通にスマホをいじっていた。
何かがおかしい。
昨日は確か空流と探索に出ていたはずだ。
でも、途中から記憶がない。なにがあったのか聞こうと思っても聞く相手がいない。
それに、
「空乃?」
Lightの友達の中に空乃が追加されていた。空流は消えている。
不思議に思いながらも少し散歩をしてみようと玄関に向かった。
ドアを開けた先には咲がいた。
「あっ。」
「雨璃さん!」
少し引き下がると彼女は1歩近づいた。
「咲……。もう私たちは……」
「ごめんなさい!」
咲はその場で土下座した。
とりあえず家にあがってもらった。
母はいないので少し安心したものの、土下座された時は正直驚いた。
悪いのは私なのにまるで咲が悪いみたいじゃんか。
「……」
謝らないと……私があの日あんなことさえ言わなければ絶交する必要もなかったのに……
「今、雨璃さん、なぜ私が謝ってるのか気になってるでしょ?」
「へ?あ……うん……」
「では、私が謝る2つの理由を話しましょう。」
目は真剣そのものだった。
「まずはあの日あなたにビンタしたからです。もう一つは昨日の事。」
昨日の事?
「私は昨日倒れていた雨璃さんを抱えてやってきた空流さんと喧嘩をし結果あなたを巻き込んでしまいました。ごめんなさい。」
え?
「その時に真理さんやリアちゃん、マリアさんもいました。それなのにあなたを救えず……」
「いやいや待って待って、話についていけない。何?空流と喧嘩して私や真理さん、リアちゃん、それにマリアって子?を巻き込んだわけね。で、その時になぜ私が救われなかった?ん?ん?」
「その時雨璃さんは空流さんに殺されかけました。ということにしておいてください。」
「あっそう……って最後は聞き捨てならないぞ!」
咲はもう突っ込まないでというように深々と頭を下げる。
「わかったから顔をあげて。」
「ありがとうございます。」
「……こっちこそごめん。」
「……」
「本当はこのまま謝らないでいようとした。でも咲とあった時確信したよ。仲直りするって。謝ろうって。」
拳を握る。
「また私と友達になってくれませんか。」
しばらくの沈黙のあと、咲は笑って言った。
「はい!これからもよろしくお願いします!」
「咲!」
私たちはお互いにハグをした。
「あらまぁー。仲がいいこと。」
「お母さん!」
「ごめんなさいね水を差しちゃって。それじゃあごゆっくり〜。」
多分人生の中で1番ビビったと思う。
「これで完了ですね。」
「やった!これで咲とLightできる!」
「私も嬉しいです。」
2人でなんやかんややっているうちにいつの間にか夕方になっていた。
咲を駅まで見送り帰っている時のことだった。
「何か鳴ってる。」
空乃からの電話だった。




