43話 なんだこの状況
43話 「なんだこの状況」
私は雨璃を背負いながら長い廊下を歩いていた。
後ろに真理さんとリア。
アリアがゆっくり扉を開ける。
あれ?そういえばアリアって行方不明なはずじゃ……
羽場咲とゴスロリ幼女が座っており、彼女達の両脇にはイリアとエリアが立っていた。
「空流さん!?あっ雨璃さん!?」
「咲、知り合いか?」
「はい。同じクラスの子で……」
「ならば話が早い。空流さんとやらちょいと話をさせてもらえないか?」
「話?残念だけど今この雨璃を起こすためにここに来たの。あなた達にかまっている暇なんてないわ。」
「雨璃?その抱えとる小娘のことか?さっきから妙な気配がすると思っていたのだがまさか……」
「あんたもしかして何か知ってるの?」
「そいつをよこせ」
「はい。」
私が床の上に雨璃を置くとゴスロリ幼女はカードを出した。
「離れとれ。」
カードを雨璃の身体に突きつけたかと思うと、そのまま何枚も中に押し込んでいった。
「ひぃっ」
何故かアリアが走って逃げていった。
それを追うイリアエリア。
羽場咲はこの状況で何も言わず座っている。
「よしこれで完了じゃ。」
「何したのよ!」
「このカードは邪悪なものを取り込むんじゃ。取り込み済みのカードはそのまま回復薬になる。」
「意味わかんない……」
「もし、邪悪なものが払えなかったら大変なことになるぞ。」
真理さんとリアは羽場咲の座っている椅子の近くに座り、いつの間にか戻ってきていた双子は扉の前に立っていた。
「騙してすまんかった。お前さんにはここで死んでもらう。」
私はいきなり銃を突きつけられた。




