30話 光の先
30話 「光の先」
羽場咲。
わたしの唯一の友達だったが今は縁を切っている。
別の時間軸では仲直りしてたり喧嘩をしていなかったりとややこしい関係である。
そして今、
ある誤解(本当は男子で女装をしているという誤解)が広まった世界で女子なのに男装をして暮らしている別名羽場咲人が、
目の前で複数の男子に殴られている。
「咲!」
私はすぐそちらへ向かおうとしたが光が眩しすぎて近づけなかった。
「あ……まり……。行く……な!この……光は……すぐおさまる……。だから……私と一緒に!」
マリアは眩しい光を放っていた。
必死に私を止めようとしている。
なぜ私はここにいるのか。
なぜ私はマリアに振り回されているのか。
すべての理由がわかった気がするが、それよりも今は……
「マリア」
「?」
「私はあなたと一緒にいたい。でも咲とも仲直りしたい。だからもう少し付き合ってよ。」
マリアは目を見開いている。
光が強さを増す。
「アイスクリーム買ってあげるからさ!私と一緒に来て!」
私は手を差しのべたが、マリアははねのけた。
「そんな無理な約束をするでない。私がお前と金輪際会えないかもしれないのに……」
マリアはため息をついた。
「メロン味でよろしく。」
光はいつの間にか消えていた。
「あのさ、あの時間軸に行く前に聞きたいことがあったんだけど。」
「ん?」
「私達はこうして夏休みを巡ってるわけだけど結局何がしたいのかわからないのよね。でも夏休みを十分楽しめたみたい!ね?マリア、この地獄のループが終わったら私は元の時間軸に戻るわけだけど、それっていつに戻るの?」
マリアはうつむいていたが顔を思いっきりあげて答えた。
「ないしょ!」
彼女の笑顔は光よりも輝いていた。
そして私はその光に連れられて
暗闇を抜け出す。
「うぅ……」
いつも思うけど時間軸移動雑じゃね?
なんか生ゴミ臭いし……
「ねーおねえちゃーん。あの人ゴミ?」
「は?人にゴミなんて言わないの……って!めちゃくちゃかっこいいなあの人!」
「早くいこー」
かっこいいな?え?私女だぞ?
近くにひび割れた鏡が落ちていた。
「はい?」
起こることは私の想像を超えていく。
5章ではいろいろなことがありましたが時々自分でも読み返してなんだこれ?よくわからんな?と思う所がたくさんあります。
6章ではそういう欠点を直していきたいと考えています。
想像を超える出来事とは一体?
6章 10月21日❌
22日公開予定
すみません。




