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あいすくりーむ  作者: 抹茶いちご
第3章 夏休み
14/212

14話 男?

14話 「男?」

「咲…!?」

「ちっ違います!僕は咲の兄で……」

「お前はこの雨璃が探しておった咲……本当は男で咲人というんじゃ。」

「だから違います!」



マリアはしばらく咲?と言いあっていた。

え?待ってよ。

少女がセミを素手で捕まえていた時よりも衝撃的なんだけど、

咲は男だったの?



「とりあえず中で話をしましょう。店に誰が来ているかわからないし……揉めていたら母が……」

「うむ。わかった。」

2人とも家の中に入っていく。

私の足は止まっていた。

「恐れるな。すぐに真実がわかる。」

マリアは私の手を引っ張った。




「どうぞ。」

麦茶を用意してくれた咲?は椅子に座る。

「麦茶と言うのかこれ?私はメロ……むぐ!何をする!」

「今この雰囲気で言うこと?」

「むぐー!」

私が口から手を話すとマリアはため息をついた。


「お前は羽場咲、ではなく羽場咲人。

正真正銘の男なんじゃな?」

さ……咲人さんは黙っている。

「雨璃。お前さんは羽場咲と仲直りをしたいのじゃな?」

「……咲とね。」

「ではお前、早く咲になってこい。」

咲人さんは黙ったまま席を立ち自分の部屋に向かった。


マリアはその間トイレに行くと言い、勝手に使っていた。


ぽつん

1人になってしまった。

あたりを見渡すと本当に何もなくて……

ん?これって。



「お待たせしました。」

2人とも戻ってきた。

咲……人さんは咲に戻っていた。

「あの……仲直りどころか今絶対引いてますよね。」

「……」

思わず黙ってしまったが、もちろん引いてなどいない。

ちゃんと仲直りしようと思っている。

でもいろいろ知ってしまって言葉が出ない。

「私はもう帰る。」

『え!?』

マリアの意外な発言に同時に驚いてしまった。

「私は案内役だ。もう帰りは1人で行けるだろう?それに私がいない方が話が進むはずだ。」

「でっでも!」

「じゃあな。また会えるといいな。」

マリアはそのまま帰ってしまった。







しばらく鳥の声しか聞こえなくなるくらい静かだった。

私は何か喋ろうとした。

「久しぶり……」

咲に言いたいことを言われてしまった。



私はまた何も言えなくなってしまった。

せめてこれだけはと思い

「ごめんなさい。」

と言ってみた。




「いえ、悪いのは私です。いろいろ嘘をついてしまってごめんなさい。」

咲は深々と頭を下げた。

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