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【3】 -警護騎士シンハ、殺人教団の首魁ジャイラダと邂逅す。-■08■

挿絵(By みてみん)


■08■

松明や焚火に煌々と照らされ、多数のザジー教徒達が楽し気に騒いでいる。

肉汁が滴る焼いた肉塊を喰らう物。

酒を酌み交わし、獣の様な雄たけびをあげる者。

上機嫌に手を叩き、仲間と談笑する者。


むっとした肉が焼ける匂い、それにまぶした香辛料の薫り

酒の匂い、タバコの薫り、男達が集った独特の臭気。


個々の立ち振る舞いは下卑で粗野ではあるが、ごく普通の楽し気な宴にしか見えない。

だが、この広い広場にひしめき、宴を楽しんでいる者達は、殺しを信仰する狂信者の集いなのだ。

ケダモノ達が集い楽しむ宴の中、ジャイラダは何処かへとシンハを引き連れて行く。


宴の中央を突っ切り、反対側の外壁にある出口にまで到達する。

その寸前、ひときわ狂信者達が集っている箇所があった。

そこに居る男達は、目をギラギラとさせて中心に居る男を観賞している。


その群衆の中心に居る男は、独特のリズムで腰を振っていた。

その男の下には、全裸に剥かれた女性が横たわっている。

彼女の四肢は、周囲に居る複数の男達に掴まれ、

何人かの男が、彼女の肢体へ猛り狂った性欲を発散していた。


「ほらぁっ!!もっと大事に扱いなっ!!」


ジャイラダは、女の上で犬の様に腰を振っている男へ声をかけた。

そして、彼女は露出している男の尻を手で勢いよくひっぱたく。

大きな音が響き、尻を叩かれた男はびっくりして背筋を伸ばした。


「そんな壊す勢いで酷使するんじゃないよっ!!

 まだ遊びたい奴等が居るんだからねっ!!」


まるでオモチャを独占している子供を諭す母親の様に、

ジャイラダは、女を犯している男へ注意する。

バツが悪そうに男は、軽く一礼して苦笑した。

そして、再び獲物へ喰らいつく野獣の様に、男は女へと覆い被さる。

女性の姿は、折り重なる男達の下へと沈み、その姿はシンハから見えなくなった。


シンハは憤る気持ちをグッと呑み込む。

今は義憤に駆られる時ではなく、

生きて帰って、確実にこの狂信者達へ復讐する事。

シンハは自分の使命を強く想って、その場を後にした。


野卑で野蛮な盗賊団の宴。

そんな煮立つ泥の様な混沌とした雑踏の中。

悠然とジャイラダは進んで行く。

そして、シンハは大人しく従ってその後に続いた。


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