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初心者女子  作者: nim
モデル女子編
28/61

第ニ十八話  リキの家とサプライズ

今日は8月25日、少し前からよくボクのスマホにリキから「今年も誕生日が来るな〜!」とSNSでひっきりなしに連絡がくる

嫌がらせか・・?とか思ったが、意を汲んで智秋にリキの誕生日を聞いたのだ

イベントで貰ったお金があったからリキに合いそうな長財布を準備して、ケーキを持ちながら紗良、智秋とリキの家のインターホンを鳴らしていた


「はい?」


女子の声だ・・お姉さんかな?


ボクはリボン付きの麦わら帽子を少しずらして顔をインターホンに向けて応える


「松元といいます、リキさんはいらっしゃいますか?」


ボクの声にインターホンからガタガタとなにかにぶつかる音と小さな声で何かを言っていたが、暫くするとマイクから声が聞こえた


「あっ・・!今出ます!少しお待ちを・・!」


プッとインターホンが切れると、凄い勢いで走ってくる足音がリキの家の中から聞こえ、玄関付近で静かになってしばらく沈黙の時が流れた


「ど・・どうしたのかな・・?音したよね・・?」


そう紗良と智秋に同意を求め、顔を見ると少し困ったような笑顔をボクに向ける


不思議に思ったがとりあえずドアの少し離れたところで待っていると、ようやくドアが開いた


「いらっしゃいませ・・!弟は中にいます・・!どうぞ!」


スラッとした体付きのブラウンのショートヘアが似合う大人女子な人が出迎える

紗良と智秋が先に入っていき、最後にボクを招き入れ誘導してくれた

ボクはお邪魔します、と言うとサンダルを脱いでたたきの横に揃える


「ほ・・ホンモノだ・・かわいすぎる・・」


サンダルを揃えたボクの頭上でガン見の視線をチクチク感じる


なっ・・なんだ・・?ヤバい視線を感じる気がする・・


と思ったが、人の家なのでとりあえず麦わら帽子をとってスクっと振り返りながら立ち上がるボク

動きに合わせてサイドテールにしたツヤツヤストレートな髪がサラッと弧を描いて辺りに香りを漂わせてそのままボクの右肩に付近に落ち着く


パッと目の前にいるリキのお姉さんらしき人に目を向けると、ジッとボクを見つめてフルフルと震えていた


ひっ・・!?なっなんなんだ!?

バイブレーションしてるよこの人!?

受信してる・・?なにか受信してる!?


引き気味でヤバいものに出会ったと後悔しかけたところでお姉さんらしき人がボクに問いかける


「akiさんだよね・・?ホンモノだよね・・?弟の彼女なんだよね・・?」


ヤバい目つきで見られ呆気にとられながらボクは返事をする


「は・・はひ・・なぜ・・それを・・」


ボクが後にたじろいだところで奥からリキが出てきて困った顔を向けてお姉さんらしき人に言う


「おい・・姉ちゃん!千秋さん怖がってるからそのへんにしとけって!ゴメンな千秋さん・・姉ちゃんあれみてから千秋さんのファンになっちまったみたいで・・」


なんだと・・?!

おかしい・・akiの源氏名はまだどこにも知れてないはず・・知ってるのはあの時いたモデルと関係者だけなのだが・・

もしや・・情報漏洩・・?


そんなことを思いながらボクはリキに連れられリビングに案内してもらった

リビングでは一足先に椅子に座って何やら話をしている紗良と智秋、ボクはケーキとプレゼントを置こうとリビングのテーブルに近づくと紗良と智秋が本を指さしながら話していることに気づいた


おい・・てめぇら何呑気に話してやがる?リキを差し置いてテーブルを独占してんじゃねぇ!

ボクは怒りの感情そのままに、二人に腹が立って一言申してやることにする


「ねぇ!誕生日のお祝いに来てなに寛(くつろ)いでるの?そんな本見てるようじゃボクにとやかく言えないよね、紗良?」


そう言うと紗良がその本をボクの前にズイッと出して話してきた


「まぁまぁ怒ると美容によくないよ?それよりやっぱこの表情ヤバいね!歳一緒とは思えないよ!」


紗良はそう言って本を指差す、ボクは仕方なく目を下ろして見てやることにする


な・・なぜこれがここに・・!?

来月と聞いたぞ?フライングじゃないか!?


ボクの眼前には艶かしさを醸し出しイタズラっぽく妖艶な微笑みを浮かべポーズを取る一人の美女がデカデカと本一面に載っている

ボクは慌てて紗良に聞く


「なんで!?なんでもう雑誌になってるの?!ボク来月って聞いてるのに!?フライングじゃん!心の準備も出来ないじゃん!!」


そう言うと紗良がアッサリした口調で言い返してきた


「あっ、千秋んちにも雑誌届いてるよ?関係者には先行でくれるんだって!私もおばさんも見たから!そう言えば千秋に見せるの忘れてたわ!」


紗良の言い草に腹が立ったがとりあえず人の家なので抑えることにしてもう一度雑誌に目を通してみるボク


【彗星のごとく現れた妖艶な美女!彼女は何者なのか!?

今回の夏のイベントは大成功を納めました!その中でも注目したいのは特集を組まざる得なくなった彼女の存在!

akiという名前以外謎に包まれているが、彼女の親族が元有名モデルとの情報が編集部に届きました!

この妖艶な微笑みは親族譲りとの情報も!当時も心奪われた人もいるのでは?

彼女の詳細は追って本誌にて掲載!今後の彼女の活躍が楽しみ!

今月号は彼女の活躍をとくとご覧あれ!】


な・・何ということだ・・!!

ボクがほぼページを独占してるじゃないか!!

他のモデルはどうした!!

あんなにいたのになんでボクなんだ!!

しかも親族が元モデルって・・

完全に情報漏洩だ!!プライバシー侵害だ!!

誰だ!?漏らしたやつは!!


そう思った瞬間脳内にお母さんのほくそ笑んだ顔が浮かんでグルグルとボク女子の廻りを回っている


ちくしょう!!覚えてやがれ!!

このボクをコケにしやがって!!

このはずかしめは必ず返してやる・・!!


その後リキのお姉さんも輪に入りボクを除いて雑誌の話題で盛り上がっていた

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