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怖いの境界線。  作者: むら。
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優しい手。

私には、優しいおばあちゃんがいた。共働きでいつも家にいない両親の変わりにいつも私に絵本を読んでくれた。おばあちゃんのしわしわで温かい手が心地良くて頭を撫ぜてくれるのがとても嬉しかった。

そんなおばあちゃんも私が中学生のとき亡くなってしまい私は涙が枯れるまで泣いた。


大学生になりある日友人の車で肝試しに行く事になった。「今日行く所ガチでヤバいよ!」友人の智子が言う。山奥にある廃病院で何人も行方不明が出ているらしい。私はあまり行きなくなかったがどうしてもついて来て欲しいと言われ来てしまった。

病院に着くと車が止まっていて中から人の気配がする。まぁこういう場所は皆考える事が同じで集まって来る。

「なんか人がいると恐怖心半減だね。」と智子は言い私の手を引っ張り中へ誘う。


中へ入ると人の気配が無く不思議と寒ささえ覚える。廊下を進み2階へ上がるとふと窓の外を見る。、、、おかしい。車、あの車おかしい。

私達より先に停まっていた車。どう見ても放置車両だ。ガラスは割れ、パンクしている。さっき見た時は気が付かなかった。人の気配も消えているしなんかヤバイ。

「ねぇ智子。なんかヤバくない?」

智子はブツブツ言いながら廊下を進む。

智子?私は様子のおかしい智子の手を引っ張ると

物凄い力で逆に引っ張られる。

「コッチヘコイ!」智子の口から出た智子じゃ無い声。私は恐怖で足が竦むが智子は私を引きずって行く。「誰か助けてー!」目の前は廊下が腐っていて歩いたら落ちてしまう。智子は止まらない。もう駄目と思った時誰かが私の手首を引く。

力強く、優しく。その手に引き戻されて病院の外に出た。智子はキョトンとしていて何が起きたかわからない様子だった。

私達はすぐにその場を離れた。

私はその手はおばあちゃんだと思う。きっと私達を助けてくれたのだと思う。


ふと手首を見る。真っ赤な血がべっとり付いている。、、、おばあちゃんじゃ無い。




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