愛するものと一緒にて他(人)のことを考える(時)4
この今の僕の生物学的に「母親」にあたるこの女が、ビッチなのは良く理解できた。
まぁ、有限の世界で永遠の愛を誓うような女よりは随分とましだ。
とりあえず、このまま坐視するのもなんなので、声をかけてみた。
「ねぇ、おかあさま、しなないで」と。
返事は、
「死ぬわけないでしょ」
だった。
「で、わたしが死なないようになさい!」
胎児に命令してるよ・・・やれやれ、だ。
いくら巨乳金髪美女でも、これだけ性格が悪いと萎えるな、などと思いながらも、とにかく状況確認をと思い、色々と問いただした。
わかったのは以下の通りだ。
魔神女としてヌーア教信徒に崇拝されていた王妃が、突然、国王と結婚したのが戦争の発端だった。
魔神女は未婚が伝統らしいから、まぁ、信徒たちが怒って城に押しかけてきたということだ。
その信徒の数は約五万人。内、五千人が騎士団所属で騎馬兵団。その騎士団長がこの女が「父親」と呼んでいた男らしいが、さっきの会話を聞く限りでは殺されたらしい。
対して、城には数百人の宮廷騎士団だけで、戦う準備は全くできていない。
これじゃ、さっきの大臣じゃないが、王妃の屍体を提供してお引き取り願うのが良策ということにもなる。
戦力比は問題外だが、唯一救いがあるとすれば、信徒側にも内部対立があるらしい、というくらいか。
僕が全力を出せれば、五万人程度なら一瞬で灰にできるが、胎児のままじゃな。
さて、どうしたものか。




