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愛するものと一緒にて他(人)のことを考える(時)6

さてと、霊子量を補う方法はいくつかあるが、死ぬ寸前以下の今の僕にできるのは、「奪う」よりも「繫ぐ」だ。


まず、この王妃に手伝ってもらう。


「ねぇ、こういうのできる?」


僕がやりたいことを王妃に説明する。


「そんなことなら簡単よ」


王妃は「白紙委任(ダブラ・ラサ)」とつぶやいた。


「これでわたしとこの衛兵の耳目は連結されたわ」


「ありがとう」


よし、これを繰り返していけばいい。


僕は自分と王妃を「白紙委任(タブラ・ラサ)」で連結した。


そして、部屋の外へ戻した衛兵を通して別の衛兵を連結し、それを繰り返した。


僅かの霊子でこの城の中にネットワークを形成して、全員から霊子を徴収する。前世では各種の防壁を各自が装備していたから、それを破る必要があるせいで実戦ではあまり役に立たなかった。まぁ、広域破壊兵器で数百人を瀕死状態にしてから残った霊子を根こそぎ吸い上げるとか、そんなところだったが、この世界ではやりたい放題だな。


王妃を媒介として霊子を吸収し続けた。


その間、この世界の魔法の仕組みについても学習した。


要するにだ、魔法というのはネットワークが提供する武器なんだ。


資格者が符丁を送ると、システムから攻撃が行われる。


行使者自体から相手に直接、力が行使されるわけじゃない。


兵器体系としては、兵士に依存しない優れたシステムだ。もっとも、システム自体に攻撃がされたら元も子もないが、僕のいる世界ではそれはありえないな。


まぁ、そいつを破壊することこそが、僕があんな苦痛を味わっても転生し続けたい理由なんだが、それには、この転生に習熟する必要がある。


暫くすると、城全体から僕への霊子の流れが出来上がった。


「おかあさま、ためしてみたいんだけど」

と、僕は王妃に話しかけた。

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