ごめん被りたいランドリールームとわたしの相棒
夫ととむすこの文章しりとりを聞いている。
文章成立しようがするまいがあんまり関係ないらしい。
なんでもありだ。
こりゃ永遠に終わらんな。
*
わたしはショッピングモールで掃除の仕事をしている。
先輩はなぜかトイレの中に洗濯物を干している。
蝶番に半円パラソル型の物干しが収納されている。
ラジオのアンテナを引っ張り出すようにして出し、さっと広げるとあっという間にトイレはリネン室になるのだった。
そのような仕様なのだろうが、控えめに言っても渇いた洗濯物はあまりいい匂いがしそうにはない。
衛生面もどうかと思う。
そもそも誰もトイレに入れなくなる。
合理的じゃない。
しかしこれがここでの当たり前なのだね。
誰も不思議に思わないようだ。
わたしも同様にすることを学ぶ。
*
河川敷に出ようと土手をあがる。
ギャリギャリしたギターの音が聞こえる。
シャウト。
祭りかなんかやってんのかな?
と思って登り詰めると赤と白のテントが見えてくる。
赤い法被を着た男性スタッフに呼び止められ、わたしはそこ辺の少年と祭りの手伝いをしなければならないことになる。
イベントコーナーの運営だ。
女性スタッフたちは買い出しで皆不在である。
テントには木材や紙類、テーブル、図工室にあるような背もたれのない四角い椅子が準備されている。
工作コーナーでも運営すればいいんだろうか?
相棒の少年はサルと人間とのあいのこのような存在で、意思疎通が難しい。
まずは掃除しようと思って、テーブルの上に裏返して置いた椅子を、少年は工作の材料にしていいものと勘違いしたようで、いきなりのこぎりで切って加工しようとする。
ストップをかけると「なんでなんで! キャッキャッキャッキャッ!!」と大騒ぎ。
わたしのいうことなんか聞きやしない。
「オマエダッテタダノテツダイ、シジサレルスジアイナイ」
テントが揺れるほど飛び回って抗議する。
「わかった。では材料にしてよいものがどれなのかちゃんと主催者に確認してからにしよう、一旦待て」と言って宥める。
スタッフに電話しようとスマホをいじるけどそれらしい番号が見つからない。
履歴にあるとおもってかけるが、なぜかステージ担当のS先輩にしかつながらない。
ステージは例によってギターとシャウトで電話口の声など全然聞こえないというのに。
20200107




