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傷つかない癒されない異世界  作者: 酢モツなタン
プロローグ
2/23

2、目覚めの青

心地よいそよ風が顔を撫で、仄かな日の光が目に眩しさを感じさせた。


俺はいつの間にか眠っていたらしい。


寝相の悪い俺が目覚まし時計無しに起きたのは久しぶりだろう。



今は何時だろうか、朝なら早く朝食と弁当を作らないといけない。



俺は布団を剥ぎ、顔を洗い、台所へ行かなくては


重い目蓋を開き、眠りから覚める。


そして妹を起こし、朝食を食べ、妹に弁当を持たせ、見送ってから俺の1日が始まるのだ。


だが、周りを見ると違和感が襲う、何故なら自分は知らない部屋の中で目を覚ましたのだから。






「はあ!?」






自分が居たのは木材で出来た部屋、質素な家具と馬鹿でかい暖炉、まるで山小屋ようなところだった。実際山小屋なのだろう。



待て!待て!待て!



昨日の事を思い出せ、そうだ俺は昨日は休みで妹と一緒に墓参りへ行ったのだ。





その帰り道で・・・





確か俺は死んだのだ。



前から来るふらついた猛スピードのバイクに撥ねられて。



夢だったのか?



そんなはずない、あれはかなり痛かった、痛いなんてレベルではない、永遠の苦しみを味わった感覚だ、あれが夢のはずがない。



死んだはずの俺がどうしてこんなところで寝ていた?



妹は?



妹は何処だ?




とりあえず外へ出てここが何処だか確かめなけば。



俺は急いでドアの方へ向かい、そして転んだ。



足に何かが引っかかった



「 いてぇ!」



俺は目の前の椅子に激突して床にうずくまり悶えた。



何が俺の足に当たったのかと思い目をむけた。




人?





青?





目の前を透き通るような青があった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー



目が釘付けになり、頭が青に支配された。それだけその青は綺麗だった



目の前の長い青髪の女の子は、薄い水色のワンピースを着ていた、そして、のそのそと起き上がり、俺と目があった。



綺麗な澄んだ瑠璃色の瞳、



と思ったが違った



どうしよう無く不貞腐れて濁りきった目の青だった。



その少女と目は酷く冷たく、無機質で

、何よりこの世の全てを拒絶したような目だった。



少女は俺を見て数秒固まった後、立ちあがる



俺を見下ろす彼女の目に無性に腹立ったので、睨み返してやった。



それに少女は興が冷めたのかドアの方に向かって、出て行った。




「何だよ、あいつ」



と、漏らし、気づく




青髪なんて現実にありえるか?




白髪や金髪は、青い瞳はまああり得るだろう。しかしさっきの女の子がしていた青髪は染料で染めた色ではなく、自然に生えているようだった。



だかそんな事よりここが何処だか確かる必要があるし、さっきの女の子に聞きたい事が山ほどある。



俺も彼女を追い、ドアへと駆け出し、ドアを勢いよく開けた。





ガン!


「いったー!」





ドアが開いて外へ出る



そこで山吹色のおかっぱ娘が額を押さえ転がりまわっていた。


ヒロイン出たよ

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