2、目覚めの青
心地よいそよ風が顔を撫で、仄かな日の光が目に眩しさを感じさせた。
俺はいつの間にか眠っていたらしい。
寝相の悪い俺が目覚まし時計無しに起きたのは久しぶりだろう。
今は何時だろうか、朝なら早く朝食と弁当を作らないといけない。
俺は布団を剥ぎ、顔を洗い、台所へ行かなくては
重い目蓋を開き、眠りから覚める。
そして妹を起こし、朝食を食べ、妹に弁当を持たせ、見送ってから俺の1日が始まるのだ。
だが、周りを見ると違和感が襲う、何故なら自分は知らない部屋の中で目を覚ましたのだから。
「はあ!?」
自分が居たのは木材で出来た部屋、質素な家具と馬鹿でかい暖炉、まるで山小屋ようなところだった。実際山小屋なのだろう。
待て!待て!待て!
昨日の事を思い出せ、そうだ俺は昨日は休みで妹と一緒に墓参りへ行ったのだ。
その帰り道で・・・
確か俺は死んだのだ。
前から来るふらついた猛スピードのバイクに撥ねられて。
夢だったのか?
そんなはずない、あれはかなり痛かった、痛いなんてレベルではない、永遠の苦しみを味わった感覚だ、あれが夢のはずがない。
死んだはずの俺がどうしてこんなところで寝ていた?
妹は?
妹は何処だ?
とりあえず外へ出てここが何処だか確かめなけば。
俺は急いでドアの方へ向かい、そして転んだ。
足に何かが引っかかった
「 いてぇ!」
俺は目の前の椅子に激突して床にうずくまり悶えた。
何が俺の足に当たったのかと思い目をむけた。
人?
青?
目の前を透き通るような青があった。
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目が釘付けになり、頭が青に支配された。それだけその青は綺麗だった
目の前の長い青髪の女の子は、薄い水色のワンピースを着ていた、そして、のそのそと起き上がり、俺と目があった。
綺麗な澄んだ瑠璃色の瞳、
と思ったが違った
どうしよう無く不貞腐れて濁りきった目の青だった。
その少女と目は酷く冷たく、無機質で
、何よりこの世の全てを拒絶したような目だった。
少女は俺を見て数秒固まった後、立ちあがる
俺を見下ろす彼女の目に無性に腹立ったので、睨み返してやった。
それに少女は興が冷めたのかドアの方に向かって、出て行った。
「何だよ、あいつ」
と、漏らし、気づく
青髪なんて現実にありえるか?
白髪や金髪は、青い瞳はまああり得るだろう。しかしさっきの女の子がしていた青髪は染料で染めた色ではなく、自然に生えているようだった。
だかそんな事よりここが何処だか確かる必要があるし、さっきの女の子に聞きたい事が山ほどある。
俺も彼女を追い、ドアへと駆け出し、ドアを勢いよく開けた。
ガン!
「いったー!」
ドアが開いて外へ出る
そこで山吹色のおかっぱ娘が額を押さえ転がりまわっていた。
ヒロイン出たよ