たかが隕石と甘く見過ぎていたための誤算
すこし・・・無理矢理になった感がありますがよろしくお願いします。
誤字脱字感想ありましたら書いてください。
移住の話を聞いてから三十億年ほど。
結界の中では時間の感覚が長いからあれだが外ではたかだか一万年くらいじゃないだろうか。
「恐竜の時代の終わりが隕石・・・とその中の穢れねぇ」
「最初何十億年って聞いたから先なんて思ってましたが短かったですね」
永琳の家のベランダでお茶を飲みながら姫ちゃんと話す。
因みに俺が好きなのは渋いお茶だ。
「天たちは?」
「今日は昼くらいに来るそうです」
「そう」
あいつらは強くなった、天は音速超えられるようになったし嵐の規模がおかしい。
国下も山が拳三発で崩せるようになった・・・まぁ術は苦手のようだが。
尾都が一番すごいと思うな、術を複数同時に展開でき(最大は九十)
苦手だった体術は術で強化することで補うようになった、因みに尾は八
ある意味この中じゃあいちばんバランスのいい成長をしたんじゃないだろうか。
「あーうまい」
ずずずと二人でお茶をすする。
外を眺めていると永琳が入ってきた。
「また家に入ったのね、鍵は?」
「俺の前ならないも同然だ」
鍵は能力で開けさせてもらった。
ピッキングの技がないと面倒だから二千と数百歳くらいの時に作ったんだ。
「で、なんだい永琳?移住用ロケット製作はどうした?」
「私の出番は終わったわ、後は完成だけ・・・ねぇ」
少し心配そうな顔で永琳が俺達を交互に見る。
「なんだよ」
「どうしたんですか?」
「・・・本当に月に来ないの?」
ああ、それか、いやな、氷河期を旅してみるのも面白いんじゃないかと思っただけだよ。
「行こうと思えば行けるぜ?生身でもな」
「じゃあ来ればいいじゃない
穢れがあなたに害を及ぼさない可能性はゼロじゃないのよ?」
永琳はこの間から何度もこれを言ってくる。
まぁ言う通りではあるのだ、穢れは正直原作を知らん俺には分からんもんだし。
けど・・・
「まぁ不老不死だし、妖怪がだいじょうぶなら大丈夫だろ」
「兄さんなら大丈夫ですよ、やろうと思えば環境に適応する技でも作ればいいです」
「そんなのんきな・・・」
お前は心配そうだが本当に心配しなくていいんだぜ?
俺としては隕石本体の方が心配なんだ、あの三人が死なないかとかさ。
いやはや何十億年と挑戦受けてたら弟子みたいになってね、色々心配なんだよ。
「さて、話は終り、国下達に会いに行ってくるよ」
「あ、私も行きます」
「はぁ、もういいわ、あなたたちにはもう何も言わないから」
都かいって言ってくれるのが永琳なんだよ、優しいね。
さて、と、姫ちゃんをお姫様抱っこして。
「『転送』国下達の基へ」
「いってきまーす」
「はいはい・・・もう」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「あ、よう零、こんにちは」
「ああ、こんにちは」
「こんにちはです国下さん」
「おう神姫こんにちは」
国下の家に来た、家つっても洞窟だが。
こいつの家が一番都市に近いからみんなここに集まるらしい。
「あいつらは?」
「まだだよ、それより報告があるんだ・・・」
なんだよニヤニヤして、そういえばこの間もニヤニヤしてたな。
気持ち悪いぞ俺が言えたことじゃないが。
「わが世の春が来た!」
「あ、そう」
「そうですかおめでとうございます!」
「反応が違いすぎんだろ・・・」
いやいや、今更お前に彼女が出来たところでよぉ・・・
別に驚かんよ、お前は結構モテるやつだと思うぜ。
「だってお前なら何時かは作ると思ったし」
「でも兄さん、おめでたいことに変わりないですよ?」
男とはすべからくこういうものだよ姫ちゃん。
「あら、今日は二人が来てたのね」
「「あ、尾都」」
「こんにちはです」
「うん、こんにちは三人とも」
「ついでに俺もだぜ」
あ、天、お前相変わらず速いな。
見えなかったぞ、まぁ強化してないから当然だが。
「じゃあ今日もやろうぜ」
「訓練」
「今日こそは本気を出させるわよ」
「はいはい」
「頑張ってください兄さん」
自分の天使に軽く手を振って外に出る。
三人も後から続いて準備体操をしだす。
「俺は強化するか」
最近はこいつらも強くなったからな本気に近いモードにはしてる。
『暴君』に加えて『革進』という自分の潜在能力を引き出す技を使っているのだ。
身体の力なんかが底上げされて、能力も相まってか身体能力が百倍になる。
『暴君』はこの場合百倍までしかできないのだが、
それでも一万倍、どんだけインフレ気味な身体能力だ。
ついでに身体機能も一万倍だから、回復速度も強いぞ。
まぁこれは本気ようだ、今回は暴君は十倍で行く。
「・・・・・・はぁ!」
潜在能力発揮の『革進』では俺の髪の毛が血色になる。
血色でもきれいだと姫ちゃんは行ってくれるが本当なのだろうか。
まぁいいや
「さて、やるか」
「「「おう!」」」
三人が笑う、楽しければそれでいい。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
国下の家の前の広い地面で三人が
入れ代わり立ち代わり俺を狙う、そして俺はそれを迎撃する。
「ぬっ、ふっ」
「甘い」
殴りかかる国下の拳をいなし。
「せぇい!」
「ふんっ!」
天の隙間もない鎌鼬を足を振った風圧で相殺し。
「せいせいせい!」
「よっ」
尾都の妖力の弾幕をさらに大きい弾で飲み込む。
「ぬんっ!」
「予想通り」
そして死角からの分身尾都の尻尾をつかみ、放る。
戦闘開始から十分たった。まだ一撃もまともにくらっていない。
「甘いよ三人とも」
「「「あんたがおかしいだけだ!!」」」
叫ぶお前らを見ると、まぁそれも認めざるを得ないが。
俺だって手加減してるんだぜ?
「そんなに甘いと本気でやっちゃうよ?」
「やってくれた方がありがたい」
「そうじゃないとうれしくない」
「強いほうが燃えるしね」
上から天、尾都、国下だ。
お前ら・・・いいとも一瞬だけ真面目に戦闘してやろう。
えーっと、『暴君』を百倍に直して霊力を大きくして、
その後は普通に殴ろう。
「『暴君』百倍」
「「「きたー!」」」
「霊力肥大『激魂火』」
「「「え?」」」
霊力肥大の技によって俺の霊力が増す。
ました霊力は通常の人間ではありえないほどの大きさになり
体から漏れだす、漏れた霊力は視認が出来るほど大きく、
柱のように立ち、周りの字面を少し削る。
少し加減を間違えたかもしれない。
「まぁいいや」
「よくないわよ!」
「どどど、どんな攻撃当てるつもりだよ!?」
「ああ、俺此処で死ぬんだ・・・」
お前ら、そこまで泣き顔になることないだろう。
大丈夫、この霊力を纏わせた拳を放つだけだ。
威力も弱くしてるし大丈夫☆
「逝ってこい」
拳を放つ、霊力を纏った拳は霊力を拳として打ち出す、そして、
威力と速度は拳そのままに、霊力の大きさで範囲とレンジが上がる。
まぁ簡単に言えば、ものすごく超重量の極太の弾丸が、
速度によって重さをまして飛んでくると思ってくれ。
「ふんっ!!!!」
「!」
だがその拳は国下が受け止めた。
いや、正確には止められずに押されているが。
流石は鬼の先祖という感じか、あれ?でも鬼子母神はどうなったんだろう。
まぁいい、今は国下の成果だ。
「ぐぐぐぐぐ!」
「やるねぇ、お二方はどうする?手助けしなくていいのかい?」
「「当たり前!」」
尾都は周りに術の式を展開する。
自分が使っている強化の術をいくつもいくつも展開して国下に掛けるつもりだ。
天は後ろから風を起こし国下に追い風を起こす。
・・・いつみても仲間っていいねぇ
「まぁ今回はいてもどうにもならんが」
手を前に出す、さっきのでこいつらは攻撃に集中している。
目の前の敵を放っておいてだ、まぁ相手が俺だから
色々気を使う間がないって言うのもあるだろうが。
「さて、追加だ、『流星の尾』」
こいつは手のひらからエネルギーを圧縮して放つ技だ。
形が流星の尾のように俺の側が小さく相手の方に向かうたびデカくなるからこう呼んでる。
普段は赤色だが今回は霊力仕様の空色だ。
「な!ぐっ・・・くっ」
強化された体だが流星の尾の追加で押される。
因みに威力は俺のさじ加減一つだ。
つまり・・・
「はい終了」
「「「あ」」」
威力を強くしたことで霊力の強さが増し拳を押し出す。
それは国下に掛かった術を破壊し、そのまま手を弾いた。
霊力の拳は進み・・・三人を巻き込んだ。
「「「ぎゃあああああああああああああああ」」」
――――――――――――――――――――――――――――――
「ふぅ」
「また負けた・・・」
「あの霊力怖い・・・」
「妹ちゃーんお茶ちょうだーい」
「はーい」
尾都よ、お前負けて叫んでたのに随分と冷めてるな。
「負けすぎてて負けてもなのよねー」
ショックが消えたって言うことか。
さて・・・そういえばこいつらにも隕石のこと話してやらないとな。
「なぁお前ら」
「「「ん?」」」
「実は・・・数年後に隕石が来て妖怪たちも被害受けるから準備しとけ」
「ん?隕石?」
天、お前分からんのか?いや、
人間が観測する奴だから知らんでも普通だろうが・・・
「空から降ってくる石だよ」
「あー、そういえばいつか山に落ちたりとかしてたな」
国下は見たことあるのか。
なら説明はしやすいかもしれない。
「その石だが今回は大きさが違う、
衝突で地球の環境が変わるくらい大きいものだ」
「!」
「それは大丈夫なの?というか準備って何しろって言うのよ」
「・・・そうだな、説明は全部する準備するものも全部な」
~少年説明中~
「ということだ」
「・・・わかった」
「彼女をさっさとこっちにつれて来ないとな・・・」
「準備って言っても私は多そうでそこまでないもんなぁ」
天は難しい顔をして唸り国下は彼女の心配をする。
尾都は準備が早く終わりそうだから、と、
姫ちゃんの方に何か手伝えることがないか聞きに行った。
「まぁいい、お前ら、気をつけろよ」
「わかってる」
「了解」
男二人は心配そうな顔だが信頼できる声で答えやがった。
・・・だんだん強くなったもんなぁ、前が見違えるようだ。
「さて、俺は行くか」
「「ん、じゃあまた明日」」
「おう!」
姫ちゃんは尾都と少し話してから来るらしい。
内容はどうでもいいが一人で返るのは少し寂しかった。
それから数年後、隕石が落ちると永琳が予測した数日前に
今日隕石が降ることを能力で観測した俺は急いで外に出るのだった。
永琳の式も間違えることはあるんだ!その可能性を忘れていた!
誤算による騒ぎで都市は混乱してしまっていた・・・
零「次回予告コーナー!」
作「ワードンドンパフパフ!」
零「隕石の日程を間違えた俺が
都市の人民と愛弟子たちを助けるために取る行動は!?」
作「今の状況は隕石が接近して町中は混乱
尾都たちは何か嫌な予感がして国下のところに集まってます!」
零・作「次回!『兄の本気』」
零・作「これからもよろしくお願いします!」