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東方兄妹記  作者: 面無し
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~古代~ 凸ピンで粉砕する転生者

誤字脱字感想ありましたら書いてください。

よろしくお願いします。

少年と少女は人が住んでいるであろう煙へ向かって進んでいた。

そして近づくにつれてそれが工場などによる普通の煙でないことに気付いた。

なぜなら、煙が近づくにつれて黒くなっていくことと、

人がワーワーと争うような声が聞こえたからだ。


「何かあったみたいだね・・・」


「急ぎましょう!」


二人は歩きから走りへと歩みを速めて森を進んでいった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――

SIDE少年


近づくにつれて声が大きくなる。これは結構大きい騒ぎか?

それに今までと違う力を感じる、東方は原作を知らないからな。


「・・・俺は先に行く、ゆっくり来て、気を付けてね」


「わかりました兄さんも気を付けて」


ぐっと足に力を入れてさらに加速する。

近づくにつれて何が起こっているのかが大体把握できた。

おそらく人のところを何かが攻めている、ついでにおそらく人質あり。

交渉して人里の物と人質を交換すると言ってだまし人質もろとも物を奪う。

ついでに人質は一通り楽しんだ後食べるらしい・・・・聞こえすぎだな、お前ら声が大きいぞ。


「それに人肉を食うのも俺としてはないな」


そういうのは漫画の妖怪あたりだけにしてくれ。

・・・っと言ってたら見えてきた。


――――――――――――――――――――――――――――――

~文明都市の門前~

SIDE文明都市の頭脳


とてつもなく今の状況は危ない。

今現在の設備を過信し過ぎていたのもあるだろう、

所詮は監視カメラ、姿を消されれば簡単に侵入される。

それのせいで今こんな状況に陥っているのだ。

だから早くセンサー式の設備を整えておいてと言ったのに!


「いやっ、離してください!」


「おいお前!その子を離せ!」


「だから言ってるだろう?離してほしかったらお前らのところの道具を渡せってよぉ」


兵が、侵入してきた人間の脅威である妖怪を取り囲む。

しかし手が出せない、侵入したときに人質として町の人間を一人とられてしまった。

妖怪とは生き物の心から生まれるらしくその姿はさまざまだ。

今のように人間に近いが獣の部分がある物もいれば完全な獣もいる。

正直言えば人間より強い。だが対策がないわけではない、

こちらにも武器などを作って対策している。

でも今回は違う、人質がいるのだ、うかつに手は出せない。


「都市の頭脳が人質一つごときで手が出せないとはね・・・」


「速くしやがれ!出ないとこいつを殺すぞ!」


「いやっ、だめっ助けて下さい!」


「くそっ」


向こうの要求は中などの武器を含めたこちらの利器。

それを妖怪が持てばこっちはたまったものではないだろう。


「正直渡すのは得策ではないわね・・・」


最悪人質もろとも持っていかれるだろう。

でも、渡さないと人質をどうすることもできないし。

仕方がない・・・ここは渡すしかないだろう。


「さっさとよこせ!」


「頭脳!」


「いいわ、渡して今はそれしかない」


「わかりました・・・おらよっ」


「ははは、ありがたくいただいていくぜ、都市の頭脳、永琳さんよ」


「ええ、気が済んだでしょ?その人質を返しなさい」


「ははは、返す? 返した途端攻撃されそうなのに誰が渡すかよ!」


やはり逃げるつもりね!


「待ちなさい!」


「待てと言われてバカがいるわけないだろ!」


「いやあああ!!」


速いすぎる、あれでは普通の人間では追いつけない。

速く何か追いかけられるものを・・・!


「はいはいストップだそこの異形の者」


「なっ!何だテメェ!」


え・・・あの少年は?

先ほどまであの位置には誰もいなかったはずだ。

一瞬であの場所に移動したと言うのだろうか。


「随分テンプレな質問だな?

まぁ簡単に言うと、どこにでもいる普通の転生者だ」


――――――――――――――――――――――――――――


彼は誰なんだろうか

まさしく一瞬のうちに現れた。


「ふーん」


彼がじろじろと妖怪を頭から足先まで見る。

どんな奴か見定めるように。

最後にうん、と頷いてから言った。

小ばかにしたような表情を張り付けて


「随分と馬鹿そうな野郎だな」


と。


「なっ!」


妖怪が驚きその後プルプルと震える、

まぁ馬鹿にされたんだからなら怒るだろう。

にやにやと彼は笑っている、それによって妖怪が今度はもっとひどくワナワナと震えだした。

そこで私は危ないと思った、一瞬にして現れた芸当はわからないが

ただの人間が妖怪に勝てるはずがないのだ。


「離れて!そいつは人間が敵う相手じゃない!」


彼がちらりとこちらを見る、そして少し笑った。

その眼はこう言っているように見えた

『こいつごとき雑魚だ』と。


「助けて!」


妖怪が抱えている人質が叫ぶ。


「わかってるよ、すぐ助けてやる」


それに彼は唇の端だけあげて笑って返す。

彼は大丈夫なんだろうか、雰囲気も普通のただの人間。

普通に考えて勝てるわけがない。

だから、


「この野郎・・・人間が舐めてんじゃねーぞ!」


「・・・お前も人間なめてんじゃねーよ

潰しちゃうよ?」


こんな風に挑発するなんてもってのほかだ

この少年は馬鹿か?馬鹿なのだろうか?


「だから離れなさい!危ないって言ってるでしょ!?」


妖怪に普通に近づく人間なんて、頭がおかしいんじゃないだろうか。

わけがわからず少し叫ぶ感じになってしまった。


「……仕方ないなぁ」


はぁとため息をついて妖怪から彼が少し離れる。

そしてくるりと振り返って。


「あ、そうだ、返してもらうぜ」


ぱんっと手を叩くと同時に彼の真横に人質がワープした。


「!?」


妖怪が驚愕した表情をする。

人質や、私たちも何が起こったのかわからなかった。


「はい、行ってこい」


「あ、ありがとうございます!」


彼の一言ではっとした人質がこちらに走ってくる。

彼は手をふりふりと振って送っている。

そしてその彼の頭に銃が突き立てられる。


「はっ!今度はお前を人質にすればいいことだ

女じゃなくなったのが残念だけどなぁ」


「………無理だ、その銃の弾は一つたりとも俺には当たらない」


ニヤニヤした笑みを浮かべた彼は言った。

いやいや、それは無理だろう、ゼロ距離からの弾丸を避けられるわけがない。

そう思っていると、急に彼の気配が膨らんだ。

周りのすべてを蹴散らす獣のに睨まれるような感覚が体を走った。

それによって妖怪が後ろに少し下がってしまう。


「打ちたいなら打てよ、まぁ当たらないし効かないし」


それを見て彼がニヤニヤして近づく。


「おい!ほんとに撃つぞ!お前は黙ってついてくればいいんだ!」


妖怪が強い語気で叫んだ。

それを聞いた彼は嫌だよ、と一言いうと・・・

凸ピンの形で手を出した。

びくっと妖怪がしたあとその手を見て笑う。


「ははは、こんなものでどうすると言うんだ!」


馬鹿にしたように妖怪が言う

そうだ、所詮はただの凸ピン、妖怪に効くはずがない。

だが彼は余裕の表情でニヤニヤしている、そして・・・


「こうするんだ」


ぴんっと妖怪の額をはじく、その瞬間、

妖怪は頭に何かがぶち当たったように後ろに吹き飛んだ。

ありえない、人間の普通の力では不可能なことだ。


「何をしたのよ!?」


「なにって凸ピンだぜ?」


「が・・・かっ・・・・」


妖怪は額を抑えている。

そして、その顔に怒りを出して彼に向って銃を構えた。


「人間風情が!殺してやるよ!」


「はぁ」


ひとつため息を彼が付くと同時、

妖怪が引き金を引いた。


「あっ・・・・え?」


「はっはっは!ざまぁ見やがれ・・・え?」


だが弾丸が当たったはずの彼は弾丸が当たったのであろう自分の額を

平然とこすっている。


「もっと強い銃を知ってるしなぁ、痛くもないや」


「・・・あ、兄さん、まだ終わってなかったんですか?」


森の方から声がする、そちらを見るとまた少女が立っていた。

黒髪の少女の顔は、男が百人いれば全員が可愛いと言って振り向くだろう。

兄さんということは彼女はあの少年の妹なのだろうが、

妹に対して兄の顔は普通だった。


「あ、ごめんね、思いのほか遊んじゃって、

すぐ終わらせるよ」


「わかりました」


少女と話し終えた彼は妖怪の方を向く。

そしてその後は私には彼が消えたようにしか見えなかった。


「ぐっ・・・・かっ・・・・!?」


突然吹き飛んだ妖怪、それがいた場所に彼がいたから、

彼が攻撃したのだと気付いた。

そして妖怪が飛ぶのは少女の方向。

あれはあれで危険なんじゃないだろうか。


「せいっ!」


「へ? うわあああああああああああああ!!!」


そんなことはなかった、吹き飛んできた妖怪は彼女に当たる間もなく、

彼女の声とともに突如出現した竜巻によって吹き飛ばされた。

まさしく星になるとはあのことだと言いたい速度と距離だ、

我々は今までのことが常識外過ぎてもう唖然としているしかない。

聴けたのはただ一つ、


「あなたたちは?」


神谷零かみやれい、ただの転生者だ」


「私は神谷神姫かみやしんき兄さんの妹です」


不可能が起こる、普通に普通じゃない、

矛盾があり得ると初めて思った瞬間だった。


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