見通す目
誤字脱字感想ありましたら書いてください。
~幽香自宅~
最近はこの幽香の家が俺達のたまり場になっている。
え?紅魔城の方が広いんじないのかって?それもそうなんだけど・・・・
まぁなんとなくだよ。
「なぁエルーン」
「なぁにれいー」
ただ今俺とエルンが机にぐでーんとしている。
紫は本を読もう歳ながら寝てるし、紫は花の世話、姫ちゃんもソファの上で寝ている。
なんか今日は氷河期の割には温かい日で皆ぽかぽかだらだらしたい日なのだ。
「珍しいとこ知らなーい?」
「しらないわよー、それより神姫に上着掛けるって優しいわねー」
「あたりまえだろー?俺の嫁だぜー?」
「そうよねー」
「「・・・・」」
机に顎をつけてお互いの顔を見る。
エルンは半眼で眠たそうだ。
「あ、そういえば珍しいとこじゃなくて、珍しい妖怪なら知ってるわよー」
半眼のまま少し笑ってエルンが言った。
珍しい妖怪かぁ、きょうみあるなぁ、
「なんだー?次空間を操れるようなやつかー?」
「そこまでチートじゃないわー、心を読めるくらいの奴よー」
十分じゃないか。
まぁ俺の技にも思考を読むタイプの技はあるけどな。
「じゃあそれにしようかー、どこにいるのー?」
「知らないわー、吸血鬼に聞いただけだしー」
「じゃあいみないじゃんー」
「大丈夫ーここから東の方の、大きい島が連なっているところにいるらしいわー」
東の大きい島が連なっているところ?日本か?
心が読めるようかいなんて聞いたことないなー。
「まぁいいじゃない、いってみましょうよー」
「わかったー、車かー?飛行機かー?それともお姫様抱っこかー?」
「じゃあ飛行機で頼むわー」
「わかったー」
ボケはスルーか、まぁいいけどな。
よっこいしょと掛け声をかけて立ち上がる。
外に出る前に姫ちゃんのおでこにキスさせてもらった、可愛いなぁ。
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~幽香の畑~
「毒ガスは逆の性質を示すガスを発生する花を隣接させて・・・」
畑に出ると傘をさした幽香が茨の網の前でぶつぶつ何かを言っている。
網の向こうの植物たちをどうやって出すかの思案中だろう。
努力の人だねぇ、いや、この場合は努力の妖怪だが。
「・・・いつか出してあげるわ」
「・・・幽香」
「あら、零じゃない、次の行先でも決まったの?」
こちらを振り向く幽香。
うん、絵になるな、写真でもとったら売れるんじゃないか?
ああ、行き先か。
「今回は東の方に行ってみよう、心を覗ける奴がいるらしい」
「心を?」
「そう」
「心を読まれると言うのは変な感じね、
隠し事が出来ないと言うことでしょ?」
まぁそうだな、俺は能力干渉されないから大丈夫だろうが。
普通は何もかも見透かされてたらいい気はしないだろう。
「まぁいいわ、つまり、正直でいればいいんでしょ?」
「そういうことだ」
「何で行くの?」
「音速飛行機☆」
「・・・うん」
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とは言ったものの、建物とかじゃないなら最終は歩きになるわけで・・・
「日本(推測)についたはいいが、広すぎてわからんぞ」
「ここは・・・岐阜県のあたりでしたね」
そう言えばそうだったっけ、俺馬鹿だからわかんないや。
「まぁいいじゃない、手当たり次第に探しましょ」
直射日光が苦手なエルンが日傘をさして言う。
その隣で紫がいくつもスキマを開いている。
「これ望遠鏡みたいな感じよ、区分けして皆で探していったらいいわ」
「なるほど、あったまいい!」
早速三人で探す。
~少年捜索中~
三十分ほど探したが全くいない。
てか住んでる跡すら見つからない。
「ん~?」
「みつからないですね~」
「そう言えばこの近辺は探したのかしら?」
「それはまだね、まぁ徒歩でも探せるからいいんじゃない?」
「「「「「さてどこにいるのやら」」」」」
「ここだよ」
「「「「「!?」」」」」
五人の集まっているところから少し離れたところから声がする。
振り向くとそこには一人の少年が立っていた。
銀髪に茶色に近い緑色の着流しを着ている、
体の周りを紫色の目が回っている。
「やぁ、何をやっているの?何か探し物?」
目がどこか元気がないと言うか悟ったみたいな感じだな。
いやいや、ここら辺の珍しい妖怪を探してたんだけどね。
「『この近辺の思考が読める妖怪を探してる』、か僕のことだね」
その言葉に幽香が反応する。
さっきのは幽香が読まれたか、なるほどビンゴってわけだ。
「『この人が思考が読める妖怪ですか』って?うん、そうだよ僕は古明地黙視、
自分以外の存在の思考を読み取る能力を持った元人間の妖怪だ」
今度は姫ちゃんのようだね、驚いた顔も可愛いよ。
「で?なんで人間が妖怪になったのかな?」
「ん?君は僕の能力が通じないのか、
僕が妖怪になったのは皆がボクを恐れたからじゃないかな?
都市の皆にはこの能力のせいで追い出されちゃった」
なるほど、こいつは都市の人間だったのか。
酷いことするなぁ、人が心読めるくらいで追い出すなよ。
そんなことじゃあ俺と友達になれないぜ(そもそもなる奴がいるのか知らんが)
「『そんなこと酷いです!かわいそうじゃないですか』、か
ありがとう、君は優しいんだね、名前は・・・『神姫』か」
「何かテンポがずれますね」
姫ちゃんが苦笑する。
「台詞くらいは言わせてほしいわね、
いちいち読まれてたんじゃ次にいうのが馬鹿みたいじゃない」
紫が首を振る。
「ごめんね、読みまくるもとい読まされまくってたら
勝手に口から出ちゃうようになったんだ」
「まぁこれはこれで楽と言えなくもないわね
でも秘密が作れないのは女性は大変ねー」
女の子は秘密がある物だものと幽香が付け足しを加える。
「それは僕に言われてもどうしようもないな、
『考えることなら心と無心の境界でも弄ってみようかしら?』って?
無駄だと思うよ、無心だろうと意識があるなら手を動かせなんかの指令もあるからね、
僕はそっちも読めるから君たちがどんな動きをするかまで筒抜けだ」
これは紫か、ため息ついてるぞ。
それにしても行動の先も見るとはすごいなぁ。
「制御できないのか?」
「あいにくね、できたらどれだけいいことかとは思うけどね」
黙視が眉を派の字にして笑う。
どっか壊れそうな笑顔だなぁおい。
「『制御と無制御の境界で制御してみるのは?』、か、
君はその境界をいじくれるの?『まだ無理ね』か、じゃあだめだね」
紫ががくっと頭を垂れる。
おいおい、落ち込むなよ、その能力も強力だからお前も制御が難しいんだろ?
「『ごめんなさいね』か、いや、いいんだよ
その気持ちだけでも十分嬉しいからさ、さ、ここじゃ寒くなる、
あっちに家があるから、そっち行こう」
「なにか・・・心配です」
姫ちゃんがそう呟いたのが聞こえた。
黙視は目を細めただけだった。
覚妖怪って岐阜県の妖怪だって某皆で書き込む辞典に乗ってた。
おれ知らなかったよ。
あ、そうだ、黙視の能力は『意識と無意識を読む程度の能力』です。
この能力面倒くさくてすごく耳がうるさい仕様です。
だって・・・
『心臓動け』とか『汗出せー』とかっていう体の信号も
言葉として聞き取れるんですから。




