空飛ぶ管領
鞍馬寺の天狗さん
応仁の乱後の京都を支配し、奇行だらけの天才として知られる細川政元の生涯
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## 1. 「修験道、最高!」――奇才、政元の日常
「おい政元! また女を部屋に入れなかったそうだな! いい加減にしろ、お前は細川家の当主なんだぞ!」
守護代の香西元長が、今日も頭を抱えて叫んでいた。
当の本人、細川政元(14歳)は、部屋の真ん中で印を結んだまま、けろりと言い放つ。
「ふん、凡人にはわかるまい。拙者はこれから『天狗』になるのだ。女性にうつつを抜かしては、飛行の術のキレが鈍る」
「天狗って……お前は天下の管領家(室町幕府のナンバー2)のトップなんだぞ!?」
政元は女色を一切断ち、毎日怪しげな呪文を唱え、山伏の格好をして京都の街を駆け回っていた。
魔法陣を描いては「これで拙者も空が飛べるはず……」と呟く主君を見て、家臣たちは毎日胃を痛めていた。
## 2. 「ちょっと将軍、クビね」――明応の政変
だが、この男、ただのオタクではなかった。スイッチが入ると、誰も手がつけられない天才軍師に変貌する。
1493年。時の将軍・足利義材が、政元の意見を無視して勝手に地方へ遠征に出かけた。
「ほほう、拙者の言葉を無視するとは。……よし、将軍変えちゃおう」
政元は一瞬で京都を制圧。遠征中の将軍を電撃的にクビ(廃位)にし、新しいマリオネット将軍(足利義澄)を爆誕させた。
歴史に名高い「明応の政変」である。
「ははは! 力なき将軍など、拙者の魔術(政治力)の前には無力! これからは拙者がこの国の『裏の支配者(半将軍)』として降臨する!」
この瞬間、室町幕府の権威は完全に崩壊し、誰もが実力で這い上がる「戦国時代」の幕が本格的に上がったのだった。
## 3. 「後継者がいっぱい!?」――天才の誤算
京都の絶対権力者となった政元。しかし、彼には致命的な弱点があった。
「天狗になるから結婚しない」というポリシーのせいで、実の子供が一人もいなかったのだ。
「流石にまずいですって!」と焦る家臣たちに押し切られ、政元は重い腰を上げる。
「わかった、わかった。じゃあ、養子をもらう」
普通なら一人に絞るはずが、政元は極端だった。
公家から澄之、一族から澄元、さらに高国と、なんと3人もの男の子を次々と養子にしてしまったのだ。
「これで細川家も安泰だな!」と満足げな政元。
だが、家臣たちは白目を剥いた。
(バカな……! 後継者を3人も作ったら、絶対に身内同士で血みどろのバトルロイヤルが始まるに決まっているだろ……!)
## 4. 魔法の解けた日
1507年。初夏の兆しが見える頃。
政元は、いつものように大好きな湯殿(お風呂)で、呪文を唱えながら一日の疲れを癒やしていた。
「ふぅ、今日もいい修行であった。そろそろ次の術式を……」
ガシャーン!!
突然、湯殿の扉が荒々しく叩き割られた。
入ってきたのは、養子の一人・澄之を担ぎ上げる反乱派の家臣、香西元長たちだった。
「政元様、あなたの気まぐれな政治もここまでだ。ここで果てていただきます!」
「なっ……拙者の結界(防犯)を破るとは!?」
全裸の政元に、冷たい刃が突き立てられる。
戦国時代の幕を開けた稀代の天才にして、日本屈指の「天狗オタク」は、46歳という若さでお風呂場にてその生涯を閉じた。
政元が倒れた瞬間、彼が抱え込んだ3人の養子たちによる、狂気のデスゲーム(永正の錯乱)がスタートするのだが――それはまた、別のお話。
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奇行が目立ちますがノンフィクションですwww




