第1話 荒野の呼び声
かつて、人類は星々を掴もうとした。
しかし、その手が掴んだのは希望ではなく、世界を焼き尽くす「灰色の絶望」だった。
半世紀に及ぶ泥沼の戦争、そして宇宙から飛来した最悪の遺産「宇宙怪獣」。
全てを失った荒野で、一人の青年が永い眠りから目を覚ます。
彼の名は、カイ=タチバナ。
記憶の断片と、耳の奥に残る少女の声に導かれ、彼は「銀色の人機」と出会う。
運命の歯車が動きだした少年と、銀色の翼が、いま静かに共鳴を始める――。
空は、かつての青を忘れたかのように、濁った灰色の雲に覆われていた。
地球連合とライコウ共和国による半世紀にわたる戦争。その果てに待っていたのは、勝利ではなく、兵器がもたらしたナノマシン汚染と、地獄のような荒野だった。
「……ここは、どこだ」
カイ=タチバナは、喉の焼けるような渇きと共に
目を覚ました。
周囲にあるのは、打ち捨てられた連合軍の輸送トレーラーと、砂に埋もれた鉄クズの山。
自分が、冷凍睡眠したと思う記憶だけが、少し残っている。自分の名前以外の記憶がTVの砂嵐のように思い出せない。
「っ痛」頭が痛む。目の前が真白になる。
(……カイ…)「だれなんだ?」懐かしいけど、思い出せない、黒髪の長い少女の投影が薄く消えていく。
何とか、我に返ったカイ。「…今の子は?ん〜…思い出せない……。しょうがない、あそこ行こう。」
近くに、軍事基地が見える。自分の状況は分からない不安もあり、行く事にした。
熱砂の荒れた大地の荒野を1人歩くカイ。
その時、背後から地響きと共に不気味な咆哮が響いた。ライコウ軍が地球侵攻に放った、宇宙怪獣であった。ひび割れた大地から、「デス」と触手を蠢かせた一つ目の怪物――「ヴォイト」が這い出してきた。
「うーわ!何だあのデカい怪物2匹も!?
くそっ、いきなりこれかよ!」
ビルを見下ろすほどの巨躯がカイを襲う。
カイは無意識に走り出した。起きたばかりで、足が縺れそうになる。逃げ込んだ先は、かつての連合軍の地球絵のエンブレムか描かれている。研究所の跡地と思われる、広い敷地内を駆け足で、逃げた。
背後ではデスとヴォイトの攻撃が基地まで侵入し
周り一帯をを爆破し 、熱線で鉄屑が一瞬で蒸発し火柱が上がっている。
基地の中を走っていると、シェルター見たいな入口を発見。「やった!ここに隠れれば、助かりそうだ!」喜ぶカイ。
そこに入った瞬間シェルターの足元が崩れる。
ガラガラ ドシャ
「うわ〜!!」
カイの体は暗闇の底へと吸い込まれる。
「……嘘だろ、こんな地下に……」
埃の舞う暗闇の中、一筋の光が差し込む。
そこに巨神の姿が、冷徹なまでに美しい銀色の機体が眠っていた。
それは、滅びゆく世界に残された、人類最後の希望か、あるいは破滅の引き金か。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
新たに、改編しております。
ナノマシンに蝕まれた灰色の世界、カイ・タチバナは
地下で出会った謎の機体は、彼を救う盾となるのか、それとも世界をさらに加速させて壊す剣となるのか。
その「銀色の機体」が駆動音を上げ、メインモニターに光が灯る瞬間――物語はここから、一気に加速していきます。
記憶の断片に現れる黒髪の少女の正体、この物語は、まだ始まったばかりです。
次回の更新も、ぜひ楽しみにしていてください!




