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258.気まずい気まずい気まずいよ!

 こんにちは。安藤リシアです。誰に向かって挨拶してるのかわからないけど、兎にも角にも安藤リシアです。

 私は今、大好きなサラちゃんのクラスに着ています。そこで私は、サラちゃんとそのお友達と一緒に椅子に座って机を囲んでいるのですが──

「なるほど……そう言う考え方もありかも……だけど私の解釈は──」

「流石サラだね……その解釈を聞いて私、更に気づいたことがあるんだけど──」

(……気まずい!)

 そう。私は今、とっても気まずさを感じているのです。

 結構な頻度でサラちゃんは私たちと一緒に帰るから、てっきり友達とは学校ですぐに別れちゃってるのかなと思ったけど、全然違いました。普通に教室に残ってお喋りしてました。

 そこに、そんな場所に私は来ちゃったのです。誰にも知られてない上級生が、部活に入ってないから仲の良い後輩がサラちゃんしかいない私が。

 特に何も考えずにサラちゃんの名前を呼びながら教室に入っちゃったから退くにも退けず、そのまま私はサラちゃんの元へと向かって行ってしまったのです。

 サラちゃんのお友達はいい子みたいで、私も交えてお喋りしようと提案してくれたのですが──

「ねえねえサラ、この前ね、同担がガチ恋しちゃったって言うんだけどねー」

「へー……本当にいるんだガチ恋勢って。みんな冗談で言ってるのかと思った」

(専門用語が多いよ〜……)

 見ての通りお察しの通り。私は全然馴染めていません。

 三人で仲良さげに机囲んでいるのに、私だけ愛想笑いしながらテキトーに頷きながら、会話に混じっているフリをしているんです。

 正直すごく辛いです。逃げ出したいです。でも自分からサラちゃんの元に来ておいて逃げ出すとか意味不明だし、いい感じの別れ方したのにエイジの元にサラちゃんもクティラちゃんも連れずに行くのは恥ずかしいし。

 詰んでます。今の私、詰んでます。

(クティラちゃん……早く居残り終わって……!)

「──ねえ、安藤先輩はどう思う?」

「ぴぇ!?」

「リシア先輩はどうなんですか?」

「ぴ……えっと……えと……」

「リシアおね……安藤先輩?」

「あー……私、お寿司が好きかな!」

「へ?」

「え?」

「ぴ……ごめんなさい殺してください……」

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