彼女の隠された秘密を僕は知ってしまった!?
僕には付き合って3年の彼女がいる。
彼女とは、同棲や結婚をしたいと強く僕が心に想うほど
僕は彼女の事が大好きだ!
彼女も僕のように少しでも想ってくれていると嬉しいのだが...。
・・・だけど? 彼女は僕に秘密にしている事があるようだ。
僕から彼女に何度も、こんな話をした事があった。
『ねえねえ、ルルが良ければ僕と“同棲”しないか?』
『えぇ!? 凄く嬉しいんだけど、今は無理かな。』
『・・・どうして?』
『私のお父さんが、病気で私が看病しないといけなんだ!』
『ルルは、お父さん想いなんだね!』
『もぉ~そういう意味で言った訳じゃないよ!』
『分かってるよ。』
*
・・・そして、ある時は。
僕と彼女が付き合って3年目のその日に彼女にプロポーズすると?
『あのさ、今日で僕達付き合って3年目だよね! もうそろそろ
結婚しない?』
『えぇ!?』
『僕は“君と結婚したいんだ!”』
『嬉しい! だけど、今はやっぱりダメだよ!』
『・・・なんで?』
『お母さんが私とお父さんを置いて出て行ったの!』
『・・・えぇ!?』
『今は、家の事が大変だから! 今は仁クンとは結婚できないわ。』
『じゃあ、いつだったらいいの?』
『もう少しだけ待って!』
『・・・わ、分かったよ、』
・・・僕が彼女に大事な話をする時は、必ずと言っていいほど
彼女は【NO】と答える。
僕はもっと彼女とずっと傍に居たいのに、、、。
彼女はそうじゃないのかな?
それに僕は、どこまで彼女の事を信用すればいいのか?
彼女が話している事はすべて本当の事なのか?
偶然にしては、出来過ぎていないか?
タイミングも完全に合っているし。
僕と一緒に居ることが嫌なのかな?
僕は、彼女の事を信じたいから確かめることにしたんだ!
彼女が仕事の時に、彼女の家に行ってみた。
僕は、正式に彼女のお父さんに彼女との結婚を認めてもらう為に
スーツ姿で彼女の家に行く。
【ピーポーン】
『はーい! どなたですか?』
『・・・あ、あのう? 僕は三津谷ルルさんと正式に付き合ってる
細部仁と言います。』
『・・・細部さん?』
『誰か来たのか?』
『お父さんですか!』
『三津谷ルルという子は、うちの子ではありませんよ。』
『えぇ!?』
『どなたかと間違えてるんじゃないですか?』
『・・・い、いや? 写真を見てください! この女性です!』
『お父さん、この女性知ってる?』
『いや? 見た事もないよ!』
『ワタシも見た事ないですね。』
『・・・えぇ!?』
彼女の実家という場所に行って僕は愕然とした。
出て来た年配の夫婦は? 彼女の両親じゃないと言う。
じゃあ、彼女の言ってる事は何だったのか?
お父さんは、病気で寝たきりで彼女が看病している事や
お母さんは、彼女とお父さんを置いて出て行った事も嘘だったのか!
彼女は、何の為に僕に嘘をついたのだろう。
何か彼女は、僕に【秘密】にしている事があるのだ。
それが一体なんなのか? 僕は知りたいと思った。
・・・そして、僕は正直に彼女に今日あった事をすべて話した。
『ねえ、僕に隠し事してない?』
『どうしたの? 急に、』
『ルルの実家に行ったんだ。』
『えぇ!?』
『行ったら? ルルの両親らしき人が出て来たけど? 二人共
ルルの事を知らないって言ったんだよ。』
『・・・バレたんだ、』
『なんで! 僕に隠し事とかしてんだよ!』
『・・・ご、ごめんね、』
『どういう事か説明して!』
『私ね、孤児院で育ったの! 親も兄妹もなく私が産まれて直ぐに
孤児院の前に捨てられてたんだって、それに孤児院を18歳で出て
から、働くところがなくてずっと夜の仕事してたし、そんなの仁に
言えないじゃない!』
『・・・でも、あの家って、』
『“私の実の母親の家だよ”』
『えぇ!?』
『私の事、産んでから忘れてるのよ! 若年性認知症だとも聞いてるし
もう、私の事なんか! 憶えてもないわ。』
『・・・ぼ、僕が居るよ。』
『・・・ありがとう、』
『うん。』
*
『まさかね! 彼、私の話を信じたみたい!』
『何だよ、“お前はほんと悪女だな~俺と浮気してる事バレたら
アイツ泣くぞ!”』
『そうね、“実の仁のお兄さんと浮気なんてありえないもんね!”』
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