60話 脱出(11)
シ•レ•ス•エ•サ•ヒ•ア•サテ「新年!明けましておめでとうございます!!」
シ「また年を越したな。」
レ「うん!2013年だね~!」
ス「まさかここまで続くとは驚いたぜ。」
エ「『~魔法学園~』も2年目に突入するのか~。」
サテ「より頑張らなきゃいけませんね。」
ア「ここまで頑張れているのは何より読者の皆さんのおかげです。」
サ「そうね、お気に入りに登録している人もそうじゃない人も読んでくれてありがとう。」
ヒ「なに似合わないこと言っているんですか。」
サ「う、うるさいわね!!台本にそう書いてあるんだから仕方がないじゃない!」
レ「ちょっとサナ…台本とか言わないで…。」
シ「でも実際、読む奴がいねぇとこの小説は続いていないんだから感謝するしかねぇよ。」
レ「おっ、良いこと言うじゃん。」
シ「て、台本に書いてあったんで言いました。
レ「こら!それ言っちゃいけないって数秒前に言ったばかりなのに…。」
眼鏡「とまぁ、こんな感じで2年目が始まりました。これからも『~魔法学園~』ますます頑張っていきたいと思いますので応援よろしくお願います!では!本編をど……」
ス「おい、なにお前がしめてんだよ。」
眼鏡「えっ…」
エ「そうよ、最近全然出てこなかったくせに、こういう時だけ出てきて良いとこ取りして。」
眼鏡「いや、その…」
ヒ「たとえ作者でもそれはないですね。」
ア「こんな人に書かれているなんてガッカリです。」
眼鏡「あの…」
シ「こりゃ制裁だな。」
サ「そうね。」
眼鏡「えっ!?」
ス「よっしゃあ!やっちまえーー!」
眼鏡「えっ!?ちょまっ…!待って待って!しめようとしただけで何で制裁……わっ!ギャーーー!!」
サテ「では、本編をどうぞ♪」
時は少々遡り、レビィ達がホテルを見つけたころのアース。とある森の中にある草原から刀と刀がぶつかり合う音が響き渡っていた。
「よーし、今日はここまでだ。」
悠々と立っているバルスが刀を鞘に納め終了を告げる。
「はぁ…はぁ…はぁ…。」
息を切らしバテバテのシャインが刀を鞘に納め、能力解放を解いてからその場に座り込んだ。
「おいおい、こんなごときでへばんじゃねぇよ。」
バルスが呆れる。
「ごときって…こっちは一日中能力解放だったんだぞ…流石にへばるってぇの…。」
シャインが疲れ切った目で訴える。
「一日目でこれじゃあ先が心配だな。」
バルスがさらっと言った一言にシャインは耳を疑った。
「一日目?」
「おおそうだ。明日から修行の時は常に能力解放で修行だから。」
「えっ…!?」
「あ、やっぱ修行の時以外も能力解放でいろ。」
「はぁ!?ふざけんな!いくら何でもハード過ぎるだろ!
シャインは立ち上がって抗議する。
「短期間で『あれ』になるには能力解放状態で自然にいられるのが近道なんだ。」
「だとしても…!」
「ゴチャゴチャとうるせぇな、仲間守りたいんだろ?これくらい出来なきゃ守れるもんも守れないぞ。」
バルスがキッと睨む。シャインは正論だったので何も言い返せなかった。
「ま、能力解放生活はさっき言った通り明日からでいいから今日はゆっくりしな。」
バルスはそう言いながら自分の家の小屋とは逆の森の方へ歩いていく。
「どっか行くのか?」
「夕食狩ってくる。この森には食える魔物もけっこういるからな。」
「今から?」
「そうだ。」
「もしかして……今日の分だけとか言うんじゃねぇだろうな…?」
「よく分かったな。」
「マジかよ…。」
シャインは苦笑いする。バルスはそんなシャインを置いて日常習慣をしに行った。
日が落ち、シャインは小屋の中でバルスの帰りを待っていた。すると、暗闇の森からズルズルと魔物を引きずりながらバルスが帰ってきた。
「たっだいま~。」
バルスは機嫌良く小屋の中に入ってきた。
「やっと帰ってきたか、腹が減って仕方がなかったんだぞ。」
シャインが不満顔で訴える。
「悪い悪い、生きのいい奴がなかなかいなくてよ。ま、時間かかった分良い獲物狩ってきたから。」
それを聴いたシャインは外にある今日の夕食を見に行った。
「マンモスピッグじゃねぇか。」
体長2メートルはあり、太くたくましい牙が二本生えて長い鼻を持っている豚を見たシャインが呟く。
「てか、まさかこれ全部を今日のうちに食べるのか?」
シャインがバルスの方を向くと、バルスは親指を立て、ニカッと微笑んだ。
「燃費悪すぎるだろ…。で、調理法は?」
「丸焼き。」
「……ようするに料理できないんだな…。」
シャインはハァ~とため息をついて小屋に戻った。
「おい、食べないのか?」
バルスが焚き火の準備をしながら尋ねる。
「ちげぇよ、料理すんだ。」
シャインは風砕牙を抜いてマンモスピッグから肉を切り取り、キッチンで料理を始めた。そして、簡単であるが美味しそうなステーキが出来上がった。
「お前いつの間にかこんなの料理できたんだ。」
バルスは机の上に置いてあるステーキを見て驚く。
「1人で生きてきたんだ、できて当然だ。」
シャインはボソッと呟いて自分の分のステーキを机に置いた。バルスは少し黙ってから、
「………そうか。」
と、小さく呟いた。そこから2人は特に会話をするわけもなくステーキを食べ終わった。残ったマンモスピッグの肉は、シャインは残そうと言ったが、バルスが今日の分は今日の分と言って森の奥に投げ捨てた。その後に何かが肉を食らう音がしたが2人は特に気にすることはなかった。
次の日、布団で寝ていたバルスが起きると、シャインの姿がなかった。どこに行ったとバルスが小屋から出ると、能力解放状態のシャインが森の奥から討伐した魔物を引きずりながら現れた。
「朝飯取っといてやったぞ。」
サメのような魔物をバルスの前にドンと置いた。
(川に生息しているサメでここいらの川の主のリバーシャークじゃねぇか…!こいつを倒したってのかよ…!)
バルスが心の中で驚く。
「さっさと飯食って修行始めるぞ。」
シャインはそう言いながらリバーシャークをキレイに二等分して焚き火で焼き始めた。
「おや?ちゃんと能力解放でいるんだな。」
「お前が言ったんだろ。」
「昨日は嫌がってたのに。」
「……昨日の夜話したように、時空の扉を開ける手段が分かったらすぐ行くつもりだ。」
どうやらシャインは昨日の夜に自分が今どういう状況か話したらしい。
「だから早く『あれ』になるって思っただけだ。」
シャインは焼き上がったリバーシャークの頭の方を食べようとした。
「おい!お前頭の方は俺だろうが!」
バルスがシャインが食べようとしていたリバーシャークを取り上げた。
「てめぇ何すんだ!」
シャインが当然怒る。
「俺は大人だぞ、お前より胃袋がデカいから尻尾の方じゃ足りないんだよ。」
バルスが食べようとするとイラッとしたシャインが奪い返した。
「俺は育ち盛りだ。」
シャインの態度にバルスもイラッとし、またシャインから取り上げた。それにまたイラッとしたシャインはまた奪い返した。バルスが取り上げ、シャインが奪い返す、この争いを無言で行われていたが、遂にシャインが痺れを切らし風砕牙を抜いた。
「いい加減にしやがれこの野郎!大人ならガキに譲る心を持てよ!」
「大人にも譲れないことだってあるんだ!」
バルスも刀を抜き、2人は朝食そっちのけでバカな戦闘が始まった。
シャインとバルスの朝食争いが勃発している時に、ポプラのホテル内パーティー会場で男チームと3つの首を持った地獄の番犬ケルベロスの戦闘が繰り広げられていた。
「[属性変換:炎]!!」
アレンが向かってくるケルベロスに炎を纏った弾丸を連続で放つ。しかし、全く怯むことなく襲ってきた。アレンがケルベロスの突進をギリギリで回避すると、アレンを飛び越えてスノウが現れ、
「[岩漿蹴落]!!」
火と岩を纏った足で1つの首に踵落としを喰らわした。
「よし!1つ首が気絶したぞ!」
しかし、残りの2つの首が空中にいるスノウを牙で噛み砕こうとした。
「[ストライクアロー]!!」
ヒューズがケルベロスの横側から弓を当て怯ましたおかげで最悪の事態を免れた。
「サンキューヒューズ。」
スノウが礼を言ってヒューズの隣に立ち、アレンも合流する。
「くそ、意外と強いな…。」
スノウが舌打ちをする。
「これは厄介ですね…。」
ヒューズが苦笑いする。
「どう戦う?」
アレンが尋ねる。
「別にこいつを倒す必要はないですから気絶を狙いましょう。私とアレンが援護しますのでスノウが攻撃してください。」
ヒューズの作戦に2人が頷いた。しかし、次の瞬間ケルベロスから思いも寄らない攻撃がきた。なんと口から火炎のビームが放たれたのだ。気が付いた3人は散りじりに回避した。
「あんなのありかよ!」
スノウは空中に飛んで回避したが、着地したと同時にケルベロスに尻尾で吹き飛ばされ壁に叩き付けられた。
「スノウ!!」
ヒューズがスノウに気を取られたのを見逃さなかったケルベロスは炎のビームでヒューズを攻撃した。ヒューズはまともに喰らってしまい地面を転がって倒れた。ケルベロスは残ったアレンを前足で地面に叩き付け押さえ込んだ。
「がっ…!!」
アレンは反撃しようにも銃を持った腕も下敷きになっているので反撃できない。ケルベロスがどんどん力を入れていくにつれアレンが苦しんでいく。
「ア、アレン…!」
スノウは助けに行きたいがさっきのダメージが大きく動くことができない。ヒューズも同じ状態であった。
(ヤバい…!死ぬ…!)
アレンの意識が遠のきかけた時、何かが窓を破りパーティー会場に入ってきて、アレンを押さえている前足を斬り、ケルベロスを怯ました。アレンはその隙に脱出してようやく動けるようになったスノウとヒューズに合流した。そしてケルベロスの足を斬った何かを3人が見た瞬間目を丸くした。漆黒の美しい毛で片目は傷により開いていなくて、口には一本の刀をくわえているという『犬』だった。
「犬じゃねぇか!!」
スノウが当然のリアクションをした。その時、もう一度リアクションをしなければならないことが起きた。
「うるさい、今はあいつを倒して逃げるぞ。」
なんとその黒い犬が喋ったのである。
「喋ったーーー!」
3人が一斉に驚く。
「後で説明してやるからケルベロスに集中しろ!」
犬がバウバウと吠えて怒る。その時、ケルベロスが突進してきた。犬は瞬時に気が付き、ケルベロスの下に潜り込み回避し、
「[風回犬]!!」
通過する時に後ろ足二本をクルッと回転して斬った。それにより、ケルベロスはバランスを崩し倒れてしまった。
「決めろお前ら!」
犬が3人に叫んだ。
「私が前足を封じます…[サンダーアロー]!!」
ヒューズが雷を纏う二本の矢を放ち、前足を射抜いた。それにより足は痺れ、ケルベロスは全く動けなくなった。
「よし!俺が決めるぜ!」
スノウが走り出そうとした時、
「待ってスノウ!」
アレンが呼び止めた。
「何だよアレン?」
「僕が決めるよ。スノウはあいつ打ち上げて。」
アレンが異空間からもう一丁拳銃を出し、二丁拳銃で構える。
「了解!」
スノウは承諾して走り出し、
「[天龍空破]!!」
風を纏ったアッパーで空中にケルベロスの巨体を飛ばした。
「[銃変換:ショットガン]。」
アレンは二丁の拳銃を形は変わっていないが、中の構造をショットガンに変え、
「[属性変換:炎]。」
弾丸に炎属性をのせて、二丁の拳銃の銃口をケルベロスに向けた。
「燃えろ![デスヴァイルフレイム]!!」
アレンは二丁同時に連続で引き金を引いた。放たれた大量の弾丸は全てケルベロスにヒットした。ケルベロスは空中で炎上し、地面に落ちた時には丸焦げになって動かなくなっていた。
「ふぅ~倒した~。」
スノウが一安心し、座って休む。
「おい、休む時間なんてないぞ。増援が来る前にここから逃げるぞ。」
犬はスノウを叱ってから自分が入ってきた窓に近付く。
「待って下さい、私達はロビーに行ってレビィ達と合流しなければ。」
ヒューズが言う。
「心配いらねぇ、あっちには『クトゥリア』が援護に行ったからな。…ちなみに俺の名は『ヨゼル』だ。」
ヨゼルと名乗った犬がそう言うが、3人は『クトゥリア』という名に心当たりがなかった。それに気が付いたヨゼルは、
「『こっちのレビィ』って言えばいいか?」
と、言い方を変えた。それを聞いて、
「『ウェルサイト』のことか。」
スノウが納得する。しかし、次はヨゼルに疑問ができた。
「ウェルサイト?何だその名前は?」
「ウェルサイトはウェルサイトだろ。」
そこで会話が途切れ、沈黙が流れる。
「どうやらお互い判っていないことがあるようですから、とにかくここから逃げませんか?」
ヒューズが提案すると、スノウはそうだなと頷く。3人はとりあえず目の前にいる喋る犬を信じ、窓からホテルを脱出した。
スノウ達がケルベロスと交戦している時、ロビーでも女チームとシャイン•ハールロッドの戦闘が繰り広げられていた。
「ハァ…ハァ…やはり強い…。」
ナイトが頬の傷から流れる血を拭う。
「舐められていたなら心外だな。」
まだまだ余裕があるハールロッドがコキコキと首を鳴らしてから続ける。
「俺はお前らに失望したよ。もう少し楽しめると思っていたが、こんなものだったとはな。やっぱり大切な仲間の姿をした奴には本気出せないか?」
「それはない…。お前は我が主と同じ姿だが、敵なら斬るまでと言ったはずだ…。」
「そうか……なら斬ってみろよ!!」
ハールロッドはナイトの目の前まで一瞬で走り連続で斬りかかる。ナイトは反撃できず防御しかできなかった。しかし、ほんの一瞬の怯みに回し蹴りを喰らわされ、ナイトは吹き飛ばされてた。
「はぁぁぁぁぁ!!」
背後からミリアが蹴り攻撃を放ったが、瞬時に察したハールロッドはジャンプして攻撃を回避し、逆にミリアの背後をとった。
「[水神華麗脚]!!」
ミリアも瞬時に神の水を纏った回し蹴りを放ったが、風を纏った腕で受け止められた。
「[風神拳]!!」
受け止めた逆の『神の風』を纏った腕でミリアの腹を殴り吹き飛ばした。
「ミリア!!」
エアルが回復をしようとしたが、ハールロッドが刀で肩を斬って詠唱を止めた。斬られたエアルは杖を落とし、傷を押さえて倒れてしまった。
「エアルさん!!」
サテラがエアルに駆け寄ろうとしたが、目の前にハールロッドが現れ首を掴まれ持ち上げられてしまった。
「お前は一緒に来てもらうぞ『完成体壱号』。」
(完成体……壱号?)
ハールロッドが言った言葉に、サテラは何故か聞き覚えがあった。
「サテラを離せ!」
立ち直したナイトが夜桜を構えハールロッドに斬りかかる。気が付いたハールロッドはサテラを落とし刀でナイトの攻撃を受け止めた。
「お前には失望したと……言っただろ!」
ハールロッドは夜桜を弾き飛ばし、
「[風神狼牙]!!」
拳に纏った風が狼に形成してナイトを殴り飛ばした。ナイトは壁に激突してから横向けに倒れていると、ハールロッドが近付いてきて、刃をナイトに向けた。
「じゃあな。」
そして、ハールロッドが刀を振り下ろした瞬間、誰かが2人の間に割り込み刀を防いだ。
「おっと、殺さないでくれよ。こいつもレビィなんだから。」
割り込んだのは紺色のロングヘアーに青色の瞳に聞き慣れた声…レビィ•ウェルサイトだった。ハールロッドはウェルサイトだと判るとバックステップで間合いをあけて油断なく刀を構えた。
「大丈夫かサファイア?」
ウェルサイトが倒れているナイトに手を差し出す。ナイトその手を掴んで起き上がった。
「すまない、助かった。」
ナイトが礼を言う。
「気にするな。それより早くここから逃げるぞ。」
「待て、私達はスノウ達と合流せねばならんのだ。」
「大丈夫、強い奴派遣しといたから。だから心配しないで逃げるのに専念しな。」
「……そうか、ならお前の言葉を信じ逃走に専念しよう。」
ウェルサイトとナイトは刀を構えて、ハールロッドの方を向いた。
「やっと話しが終わったようだな。」
ハールロッドが退屈だったらしく大きなあくびをする。
「オレがハールロッドを足止めするからその間に他の3人と集まっといてくれ。」
「判った。」
作戦を伝えたウェルサイトはハールロッドに走り出して斬りかかった。ハールロッドは迎え撃ち激しい攻防となった。
(ウェルサイトの奴、あんなに強かったのか。)
ナイトは激しい攻防を横目に倒れているエアルに近付いた。
「立てるか?」
「うん大丈夫、自分で治癒したから。」
エアルが立ち上がり、動けるアピールをする。2人はそのままサテラのとこに移動する。
その間もウェルサイトとハールロッドは激戦をしていた。
「腕を上げたじゃねぇか。アースで修行でもしたのか?」
ハールロッドが闘いの最中に尋ねる。
「別に。まぁ強いて言うなら、守るものが増えたから強くなるしかないんだよ。」
ウェルサイトが微笑を浮かべて答えた。
「精神論かよ。」
「そんなところだ!」
ここでウェルサイトが強めの一撃を放った。ハールロッドはそれをバック転で避け間合いを空ける。その時、視界の隅にナイトとエアルがサテラに近付いているのが入った。
「その女は連れて行かせないぞ!」
ハールロッドはウェルサイトを無視し、3人に向かって走り出した。
「しまった!!」
不意をつかれたウェルサイトはヘルプに入れなかった。ナイトとエアルも気が付いたのが遅く戦闘体勢に入っていなかった。だが、ハールロッドがサテラを斬ろうとした時、ミリアが走ってきて、
「[水神烈破掌]!!」
手のひらをハールロッドにあてた。そして神の水の衝撃波が放たれ、ハールロッドが吹き飛んだ。
「ありがとうミリア。」
エアルがお礼を言った。ミリアはエアルの方を向いてウインクをする。
「全員揃ったみたいだな。よし!逃げるぞ!」
ウェルサイトが4人に合流して魔力を上げる。
「逃がさねぇぞ!」
体勢を立て直したハールロッドがウェルサイトに突進するが、それをミリアが食い止めた。
「邪魔をするな『ウンディーネ』!」
「じゃあね『シルフ』。」
ミリアはウインクしてからハールロッドを再度吹き飛ばした。ウェルサイトはミリアが戻ってきたのを確認してから技を放った。
「[闇霧隠]!」
刀を振ると漆黒の霧がロビー中に広がった。ハールロッドがしまったと思い気配だけで刀を振るが、霧が晴れた時にはウェルサイト達の姿はどこにもなかった。
「ちっ…逃げられたか…。」
ハールロッドが静まりかえったロビーに佇んでいると、
「結局逃げられたのね。」
キトリスの方を調査していたサナがロビーに現れた。
「サナか…調査は終わったのか?」
ハールロッドが振り返ることなく尋ねる。
「ええ。調査の結果、革命軍の目的は『デビルエルクワタ』の奪取だったわ。」
「……やっぱりあのバカリスの野郎持ってやがったか。」
ハールロッドがチッと舌打ちをする。
「……てか、あんた達ちょっと壊し過ぎ。修理費がバカにならないわよ。」
サナが呆れるとハールロッドが苦笑いして頭をかいた。
「はぁ…とりあえず本部に戻るわよ。じゃなきゃ今後の対策立てれないし。」
「そうだな。」
ハールロッドとサナは背中に羽を出現させ魔戦天使団本部へ飛んで戻った。
エ「今年最初の『龍空deラジオ』ーー。」
レ「結局タイトルコールするのね。」
エ「まぁ最初だから。」
レ「ふーん。」
サ「さて、このまま『ハガキコーナー』にいくわよ。」
サテ「2013年最初のおハガキです。『魔法学園の女性メンバーの皆さん明けましておめでとうございます。早速質問なんですが、この世界のお金の単位って何ですか?』という質問です。」
エ「そういえば本編で言っていなかったね。」
サ「『gold』よ。頭文字の『G』って表すの。では、次回をお楽しみに。」
レ「えっ!?ちょっともう終わり!?」
エ「しかもすごくベタだし…。」
サ「作者も考えてなかったんじゃないの。」
エ「なら言わなかったらいいのに…。」
レ「何はともあれ、『~魔法学園~』もっと頑張っていきたいと思います!!では、次回をお楽しみ!」