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魔法学園  作者: 眼鏡 純
58/88

58話 革命軍vsキトリス(9)

ス「龍空deラジオ~。」

シ「もう1ヶ月が普通になったな。」

ヒ「質が落ちるよりマシでしょう。」

シ「まぁな。」

ア「さて、今回は前書きから『ハガキコーナー』を始めたいと思います。」

ス「何でだ?」

ア「こんなハガキが届いたんだ。『こんにちは。早速質問です!54話で通知表の話をしていましたが、実際のところ、皆さんの成績はどうなのですか?』って。」

ヒ「てなわけで、勝手に皆さんの二学期の通知表を持ってきました。」

シ「いつの間に…。」

ヒ「では一気に~~ドーーーン!」


シ:国2/数2/英2/理2/社3/家5/美4/体5


ス:国3/数2/英2/理3/社2/家5/美4/体5


ヒ:国5/数5/英5/理4/社5/家5/美4/体4


ア:国4/数5/英5/理3/社5/家4/美4/体4


ヒ「予想通り、シャインとスノウは酷いですね…。」

シ「うるせぇな。スノウよりはマシだ。」

ス「おまっ…!お前2が四つだろ!俺は三つしかないぞ!」

シ「ほとんど変わらねぇだろ!」

ス「変わるわい!」

シ「変わらない!」

ス「変わる!」

シ「変わらない!」

ス「変わる!」

ヒ「これを『どんぐりの背比べ』と言うんでしょうね。」

ア「あははは…。さて、後書きでは女性陣の成績を教えちゃいます。その前に本編をどうぞ!」


 「誰だキサマら!」

キトリス領土首都ベガスの教会にいた警備隊が革命軍に武器を向ける。

「お前らには用はない、キトリスっていう神を出しやがれ。」

フォーグがギロッと睨むと、警備隊がうっ…と後退りする。だが、武器は向けたままで攻撃の意志は示す。

「もう一度言う、お前らには用はない、キトリスを出しやがれ。」

「こ、断る!」

「……そうか、なら消すしかないな、カルマ。」

フォーグが隣にいたカルマの背中をポンと叩いた。

「いいの?」

深い緑色の髪から覗いている赤い瞳が輝く。

「ああ。」

「やった。」

カルマは一歩前に出て片膝をついて、右手の掌で地面に触れた。警備隊は子供だと油断せず武器を向け続ける。

「[シャドーパペット]!」

カルマが唱えた瞬間、警備隊の影が勝手に動き出した。それに合わせ、警備隊が影と同じ動きをした。

「な、何が起きているんだ!?」

警備隊がパニックになっているのを見て、カルマが立ち上がってケラケラと笑う。

「影は僕らの動きと全く同じ動きをするものだ。じゃあその逆だって可能だと思わない?君達の影は僕が支配しているんだよ。」

カルマの顔が不吉な笑みに変わって、警備隊を仲間同士で武器を向けるように操作した。

「や、やめてくれ!」

警備隊は恐怖に脅えているが何もできず半泣き状態である。

「自分達で殺し合うなんて、良い演出だろ。」

カルマは恐怖に脅えている警備隊をあざ笑いながら影を操作し、自分達で殺し合いをさせた。そして、数十秒後には残虐な光景となっていた。

「影なんか操れたのか。」

「一定時間だけどね。」

「ほぅ。にしても、良くねぇ趣味してやがるな。」

フォーグがフッと笑って言うと、

「最高だったよ。」

カルマは満足顔で答えた。

「さて、さっさと出てこいよ!じゃねぇと無駄に死体が増えるだけだぞ!」

フォーグが教会全体に響く音量で叫んだ。すると、教会の一番奥の大きめの扉がギィ~とゆっくりと開き、中から1人の老人『キトリス』が現れた。青色の瞳、肩ぐらいに伸びた黒髪に長く白い髭が生えており、魔導士が着ていそうな黒いローブを着ている。

「神として殺生を見過ごすわけにはいかん。」

キトリスはゆっくりと歩いて革命軍の前に立った。

「やっとお出ましか。」

「この私に用があるのだろ?聞いてやるから他の者には被害を与えんでくれんか?」

「その点は心配するな。作戦に関係ない殺生はしない。」

「そうか…では尋ねよう、私に何か用かね?」

「単刀直入に言う……お前が持っている『デビルエルクワタ』をよこせ。」

フォーグが言った『デビルエルクワタ』という言葉にキトリスはピクッと本当に分かるか分からないぐらいの反応をしてから、

「はて?何の話かな?」

と、首を傾げた。

「ほう、惚けるつもりか。」

フォーグがニヤッと笑う。

「惚けるも何も、知らないものは知らない。」

キトリスは首を振るだけだった。

「まだ惚けるか?」

「惚けるも何も、知らないものは知らないに決まっているだろ。」

全く白状しないキトリス。

「はぁ…こっちにはお前が違法で所持してることを知っている人間がいんだよ。」

フォーグがずっとしらを切るキトリスに呆れる。

「ほう、何処にいるというのだ?」

キトリスが尋ねると、フォーグはおいと自分の後ろにいたイルファを呼んだ。イルファはフォーグの横に並ぶと、

「お久しぶりです、キトリス様。」

と、丁寧にお辞儀をした。イルファの姿を見たキトリスは出てきて初めて表情を変えて驚いた。

「イルファ!?お確か二年前にサイエンから逃げ出したはず…何故小奴等と一緒にいるのだ…?」

「確かに私は二年前、研究に耐えきれず逃げ出しました。その逃げた先がアースだったんです。そして今はアースでフォーグ様の秘書をしています。」

「……ということは、もうサイエンには戻らないのだな?」

「そういうことです。」

「そうか、お前は優秀な研究員だったのだがな…残念だ。特にお前が最後に実験していた『完成体壱号』なんか…」

(完成体壱号?)

フォーグは気にはなったが、今はいいかと尋ねなかった。

「とにかく本題を聞きたい、何故お前が私がデビルエルクワタを所持していることを知っていた?」

「おや?さっきまでしらを切っていたのにえらくあっさり認めたな。」

フォーグが茶化すように言うと、

「隠しきれんと思っただけじゃ。」

キトリスはフォーグをチラッと見て答え、再度イルファに同じことを尋ねた。イルファは特に隠そうともせず、自分が知っていた理由を話し始めた。

「あなたは何百年も前に誕生した初代神であった。その時は沢山の信者がおり、瞬く間に勢力を伸ばし、カーラーンを統一した。しかし、美こそ人を変えると説いたヴィーナス、全ての始まりを説いたオリジン、そして、神々の王と名乗ったゼウスの3人が現れ、あなたへの信頼はみるみる衰退した。四大神と呼ばれているが、やはり信者の数などを見れば一目瞭然だった。衰退する自分が嫌だったあなたは当時から違法とされていたデビルエルクワタに手をかけた。デビルエルクワタは装備した者の心を闇に染め、かつ力を与えるエルクワタ…しかし、元から心が闇に染まってる者からにしたらただただ力を与える石…それに気が付いたあなたは裏でデビルエルクワタを製作して所持し、闇の組織の者達に密売する代わりに、信者のふりをしてもらった。それにより一般人がキトリスには信者が沢山いると勘違いして、現在信者が増えつつある。そんなあなたの行動を私はサイエンの研究員になった時から全て見ていたんです。流石にあなたを敵に回したくなかったので、誰にも言わず1人でずっと調査していたのです。だから、私はあなたがデビルエルクワタを所持していることを知っているんです。」

イルファが理由を話し終えた。

「なるほど…まさかずっと調査されていたとはな…。」

キトリスはイルファの話を聴いてため息をついた。

「闇の人間を利用して人々を騙し、自分の神という地位を維持している卑怯者が何でアースでは一番信者が多いのかね~。」

カギスタが不思議に思う。

「キトリス様は一番アースに足を運んでいたからよ。だからアースで語られる神話のほとんどがキトリス教のものが多いの。」

カギスタの呟きを聞いていたイルファがサラッと答える。

「さて、最後の交渉だ。素直にデビルエルクワタを渡してくれたら、お前の悪事はバラさない。逆に拒むのであれば、力ずくで奪ったうえ、お前の悪事をエデン中にバラす。……さぁ、お前はどちらの未来を選択する?」

フォーグが真剣な顔でキトリスに尋ねた。

「その二択の中に答えはない。本当の答えは、お前らはここで死ぬという未来だ!」

キトリスは殺気に満ちた顔で答えると同時に、教会を囲むように『封円』を展開した。

「やれやれ、自分の地位を守ろうと必死過ぎて醜いぜ…もうお前に神という称号は荷が重いだろ?俺らが引きずり下ろしてやるよ。」

フォーグはゴキキと手を鳴らして戦闘体勢になる。同時にカギスタ、イルファ、カルマも戦闘体勢になった。

「ほざけ青二才ども!たかが人間が神に勝てると思うな!」

キトリスが手を前に出すと魔法陣が現れた。

「行け!神の護衛[ジェルエン]!!」

その魔法陣から剣や弓などを持った天使が現れた。しかし、天使達の顔には感情がなく、まるで操り人形のようだった。

「イルファ、こいつ等は人か、魔物か?」

迫ってくる天使達に全く動じず、フォーグがイルファに尋ねる。

「『元人間』のようですね。あの天使達から生気が感じられません。おおむね、無理矢理召喚魔化したのでしょう。」

データスキャンで瞬時に調べたイルファが報告する。

「そうか…。」

フォーグが険悪な目をキトリスに向けたまま少しずつ近付いていく。その間にジェルエンが攻撃してきたがカギスタとカルマが防御した。次の瞬間、フォーグは一気に加速し、キトリスの目の前まで近付いた。そして、ゼロ距離でアトモスフィアを放った。

「ほう、大気を圧縮し、戻る力を利用して衝撃波を放つとは…。絶滅魔法『重力魔法(グラビティマジック)』を使いこなしている。だが、神の力の前では無力に等しい。」

キトリスはアトモスフィアを光のバリアで防御していた。

「[封魔天光]か…四大神と魔戦天使団隊長と副隊長しか使えない絶対防御術だったな。」

「よく知っているな…そうか…イルファか…。だが、知ったところで破ることは不可能だ。」

その時、キトリスの手が光ってフォーグに触れた。

「[ゴッドハンド]!」

次の瞬間、フォーグが一瞬で壁を突き破って教会の奥まで飛ばされた。

「ボス!」

カギスタがジェルエンを切り倒してから援護に向かう。

「[閃風波]!!」

カギスタは三日月型の輝く風をキトリスに放ったが、またもや封魔天光で防御された。

「驚いた…お前も絶滅魔法なのか…。閃風魔法か…だが、どこか違う…お前のは偽物だな?」

「さっすが神様、一瞬でそこまで分かるとは。そうだよ、これのお陰さ。」

カギスタは右肩にある青色の石を見せた。

「エルクワタを装備しているとうことは元々魔法が使えなかったのか。」

「うるせぇな、だから魔法を使えるように装備したんだよ。強くなるために。」

「何故そこまで力を欲する?」

「最強になるためだ!」

カギスタはダッ!と地面を蹴る。

「[疾風斬]!!」

疾風の速さで斬りかかったが、やはり封魔天光で防御された。しかしカギスタは連続で斬りかかる。

「無駄だ、どれだけ攻撃しても封魔天光は破れない。」

キトリスはゴッドハンドでフォーグと同じようにカギスタを吹き飛ばした。しかし、カギスタ途中でピタッと止まり、空中でフワフワと少し浮いてからゆっくりと着地した。

「今のは重力魔法(グラビティマジック)…ボス!無事だったんスね!」

「飛ばされたぐらいで俺がくたばるか。」

フォーグが首をゴキゴキ鳴らしながら奥の部屋から戻ってきた。

「丈夫な体だな。」

「伊達に鍛えてないんで。」

フォーグが服を直してキトリスの前で止まった。その時、カルマとイルファにより、ジェルエン達は撃破され、4対1という革命軍が有利な状況になった。

「たとえ数で勝っていたとしても、お前らは封魔天光を破らない限り勝ち目はないぞ。」

キトリスはまだ余裕の笑みを浮かべる。

「その言い方だと、封魔天光をどうにかしたら、俺らが勝利するってことだな?」

「有り得ないがな。」

フォーグにもまだ余裕な感じは見えるが、心の中では、

(ちっ…あいつの言うとおり、まだ封魔天光をどうにか出来るわけじゃねぇ…。だけど絶対に何かあるはずだ…あの術を破る方法が…。)

と、かなり考えていた。その時、イルファからテレパシーがきた。

【フォーグ様、今データスキャンで調べたところ、この封円の中の魔力減っております。】

【減っているだと?】

【はい、微量ですが…。】

この情報を聴いたフォーグはピンと閃き少し笑った。そしてテレパシーをカギスタとカルマにも繋げた。

【封魔天光の破り方がわかった。だが少し準備が必要だからその間お前ら援護しろ。】

【了解。】

全員が承諾した。そして一番にカギスタがキトリスに走り出し、

「[疾風斬]!!」

疾風の速さで斬りかかった。が、またしても封魔天光で防御された。そこに続けてカルマが攻撃をしかける。

「[ダークソード]!!」

闇の剣をキトリスに向けて投げた。しかし、封魔天光中だったのでやはり喰らわなかった。続いて、イルファが攻撃をしかけた。

「[ドラゴネスウォーター]!!」

水の龍がキトリスに向かって突進する。

「[フレイムドラゴン]!!」

キトリスは炎の龍を放った。二体の龍は空中で激突して水蒸気が上がった。

「こういうことも出来るからな。」

キトリスがフフンとドヤ顔をつくる。

「ちっ…面倒なジジイだ。」

カギスタが嫌気な顔をする。その時、

「喰らいやがれ!」

少し後ろから青白く光っているバスケットボールくらいの大きさの球体が飛んできた。

「どんな攻撃も無力ということが分からんのか!」

キトリスは封魔天光を発動した。しかし、青白く光っている球体は絶対防御術と言われていたこの術をいとも簡単にすり抜け、キトリスに直撃した。まともに喰らったキトリスは完全予想外だった顔のまま吹き飛び、壁に叩きつけられてから地面にうつ伏せで倒れた。

「やはりか…予想的中だぜ。」

球体を放った本人フォーグが全員の前に現れた。

「な、何故だ……なぜ封魔天光をすり抜けた……。」

キトリスはあまりにも予想外でまだ信じられていない状態である。

「簡単なこと…お前もまた『エデン人だった』…それだけだ。」

「ど、どういうことだ…?」

キトリスがヨロッと立ち上がって尋ねた。

「エデンの人間は空間に浮いている魔力を集めて魔法を発動させる。ということは、魔法が使われた周囲の魔力は、魔力を生成する物などがない限り減るはずだ。そして実際、お前が封魔天光や技を使うごとにこの封円の中の魔力は減っている。もしお前が俺らアース人と同じ体の中に魔力があるのなら減らないはずだからな。つまり、お前も周りの魔力を集め、封魔天光に変換して発動するという一般のエデン人と何も変わらないことをしていたんだ。それさえ分かればこっちのものだ。魔法は同じ性質のものはすり抜ける、それは封魔天光も例外じゃない。さっき球体はお前の封魔天光と同じ性質だったからすり抜けたんだ。生成方法も分かったし、そろそろ決めさしてもらぞ!」

フォーグがニヤリと笑いながらさっきの球体を重力魔法(グラビティマジック)の力で大気を集めるように魔力を集めて作り出した。

[魔力砲(マジックキャノン)]!!」

投げるようには放った魔力球体は一直線にキトリスに飛ぶ。キトリスはまだ信じられないのか封魔天光で防ごうとした。だが、やはりすり抜け直撃した。キトリスが怯んだのを逃さず、フォーグは連続で魔力球体を放った。

「お前の敗因は、封魔天光に頼りすぎたことだ。」

フォーグは最後の魔力球体を放ち終えた。連続攻撃により砂煙が舞っておりキトリスの姿は見えない。そして数秒後に砂煙が消え、中からボロボロになったキトリスが現れた。その姿を見て、革命軍は勝利を確信した。だが、キトリスはまだ諦めておらず、さっきまでの余裕な顔ではなくなっており、殺意以外何もない顔で魔法剣を構えてフォーグに走り出した。しかし、フォーグは一歩も動くことなくその場に立ったままだった。そして、キトリスの魔法剣がフォーグの目の前に迫ったとき、イルファが間に入ってバリアで防御した。それと同時に、カギスタが刀でキトリスを貫いた。カギスタが刀を抜くと、キトリスはバタッとうつ伏せに倒れた。

「わ、私が…こんな青二才どもに…。」

まだ諦めていないキトリスが頭を上げると、ニコニコしているカルマが立っていた。

「お、お前の中に…オリジンが作り出した…源魔力の神の一人…『シャドウ』がいるのだろう…。それならば…私を…助けろ。」

キトリスが苦しみの声で命令すると、カルマの雰囲気が変わり、『別の者』が現れた。

「我、源魔力の一つ、闇の神『シャドウ』。我はオリジンに作られた。よって、お前を助ける義理はない。」

カルマの体を借りて話すシャドウは冷たい視線を浴びせて答え、カルマに戻った。

「ただの人間に殺されるより、神の力を持つ者に殺されたって方が黄泉の国でも格好が付くだろ。」

カルマは魔力を高め、

[十字架(デッドクロス)]。」

闇で作られた十字架でキトリスを貫きトドメを刺した。闇の十字架が消えた瞬間、封円も解除された。さっきまでの戦闘は封円の中だったので現実世界の教会はどこもなにも壊れておらず、フォーグ達が来た時のままであった。変わってあるとしたら、無惨な神の死体があることだった。

「さて、早くしないと魔戦天使団が来ちまう。さっさとデビルエルクワタを探そう。」

革命軍は教会を捜索し始めた。そして、数分後にカルマがここじゃない?とキトリスの像を指した。像の近くの地面には傷が付いていた。フォーグはグッと像を押すと、ゴゴゴゴと像が動き、そこから地下に続く階段が出現した。ここだと確信した革命軍は階段を下り始めた。そして一番下にたどり着くと、頑丈な扉があった。扉を開け中に入ると、そこには山盛りに黒い石が積まれていた。

「見つけたぞ!デビルエルクワタ!」

フォーグがデビルエルクワタを見て笑い出す。

「これで『ビッグバン』の『動力源』を手に入れましたね。」

イルファも少し喜びの笑みを浮かべながらフォーグを見ると、フォーグはコクッとイルファの方を向いて頷いてから1つデビルエルクワタを手に取り、

「これであの邪魔な高校生どもを生かす理由がなくなった。」

と、不吉な笑みを浮かべた。

「このエデンで叩くんですかい?」

カギスタが尋ねると、フォーグは首を横に振った。

「いや、流石にアースに戻ってからだ。帰るときにまた必要な可能性もあるからな。今はこのデビルエルクワタを運ぶぞ。」

フォーグが3人に命令する。その時、イルファがふと気が付いた。

「フォーグ様…これだけのデビルエルクワタをどうやって運び出すの…ですか?」

「あっ…。」

革命軍の間に変な沈黙が流れた。



 「第3部隊は空からの狙撃の準備。第1、第2部隊はホテルを囲め。そして第4部隊は正面だ。」

ヴィーナス領土首都『ポプラ』の中にあるホテル前で慌ただしく魔戦天使団がそれぞれの配置につく。町の住人には避難警告が発令されたので、町の外にある避難場所に移動していた。ある一般家庭はテレビを消さずに避難してしまったらしく、昨日の『神殺人事件』の緊急特集が流れままになっていた。

「シャイン隊長!全部隊配置につきました!」

第1部隊の1人が知らせる。

「よし。では、今から『アース人討伐作戦』を開始する。」

ホテルの玄関前、朝日を浴びながら『シャイン•ハールロッド』が開始の合図を告げた。

エ「龍空deラジオ~。」

レ「さて、前書きで言った通り、私達の成績を教えます。」

サテ「私は学校に行っていないのでないですよ。」

レ「では一気に~~ドーーーン!」


レ:国5/数5/英5/理5/社5/家5/美5/体5


サ:国5/数5/英5/理5/社5/家5/美1/体5


エ:国3/数2/英3/理2/社5/家1/美4/体5


サテ「レビィさんスゴいです!」

レ「ありがとう。」

サ「私もオール5なんだけど。」

レ「サナ、見栄張らない方がいいよ。」

サ「う、うるさい!私の人生に絵心なんて必要ないのよ!」

エ「人はどこか欠点があるって言うからね~。」

レ「エアルの欠点は言わなくても分かるね。」

エ「だって…小さい頃周りのことはメイドや執事がやってくれていたんだもん…。」

サテ「でもレビィさんはオール5ですから欠点がないですね。」

エ•サ「酔うとエロくなる。」

レ「言わないでーー!」

サテ「はははは…。では次回をお楽しみに。」


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