50話 光る湖(1)
ア「『龍空deラジオ』〜。え~何故僕がタイトルコーナーを言っているかというと、前話の前書きのことについて会議中なんです。」
シ「おいアレン、挨拶なんていいからお前も参加しろ。」
ア「いや、ダメでしょう挨拶なしは…。」
ヒ「えっと…つまりまとめると、作者は今余裕がないから、『裏設定コーナー』をしたら作者の頭が爆発する。ということですね?」
ス「そういうこと。」
シ「でも後書きの方の『ハガキコーナー』はするんだろ。だったらこっちも考えれるはずだけどな。」
ス「まあ、事実を言うとな、『ハガキコーナー』と『裏設定コーナー』ってさ…ぶっちゃけやってること被ってるね…。って、宣言した次の日に気が付いたらしい。」
ヒ「まあ、ハガキが来たということにして、あたかも誰かの質問に答えている感じにしていますが、質問も答えも作者が考えていますから、言わば『自問自答コーナー』ですからね。裏設定を言ってるも同然ですからね。」
ア「あの…その言い方だと、作者がすごく悲しい人のように聞こえるんだけど…。」
ヒ「事実ですから。」
ア「コラ!違いますよ読者皆さん、作者は悲しい人じゃないですよ!明るい人ですよ!」
シ「おいおい、本題からズレてるぞ。」
ス「とりあえず、決定すると、『裏設定コーナー』はやりません。」
シ「しゃーないな。」
ア「じゃあ前書きは何するの?」
ヒ「別に何もしなくていいんじゃないですか。」
シ「グダグダするってことか?」
ヒ「そういうことです。」
ス「俺らにはその方が合ってんだろうな。」
ア「……そうだね。」
シ「じゃ、決まったとこで、本編どうぞ。」
月光が差す森の中、息を切らしながら1人の女が刀を片手に持って走っていた。
「ハァ…ハァ…。」
女はチラチラと後ろを見ながら必死に走る。後ろからは誰かが追いかけてきているらしい。しかし、森の真ん中に抜けると、透き通ったキレイな湖が広がっており、追い詰められてしまった。
「しまった…。」
女は後ろを振り向く。
「もう逃がさないぞ。」
女を追いかけていたのは男だったらしく、男も刀を持っており、刃先を女に向ける。
「お前ら反逆者は消えてもらう。」
「ふざけるな!何が反逆者だ!お前らのしようとしていることが間違ってんだ!」
かなりの男口調で怒鳴りながら、女も刃先を向けて反論する。
「お前らも魔法が使えなくなるのは嫌だろ?」
「嫌だよ。」
「では何故刃向かう?」
男が刀を構える。
「お前らが間違っているからだ!」
女も刀を構え、『紺色』の髪を靡かせながら、男に向かって地面を蹴り、そして刀を振り下げた。しかし、男に簡単に防御された。
「くそっ!」
そこから女性は連続で攻撃するが、全て防御される。
「お前では俺に…勝てん!」
男は女の刀を弾いた瞬間、懐に入り込み、
「[風衝拳]!」
風を纏った拳を放ち、女を吹き飛ばした。女はそのまま湖の中に落ちた。
「トドメだ…。」
男が刀を構え、魔力を高める。
(ダメだ…水中じゃ逃げられない…。)
女が諦めかけた瞬間、湖全体がパァァァと光り始めた。
(な、なんだ…?)
女は驚き、辺りを見渡す。
「まさか…!」
男は何かに気が付いたらしい。次の瞬間、光の強さが増し、男が目を閉じた。そして、強さが弱まった時に男が目を開け、急いで湖の中を覗いた。そこに女の姿がなかった。
「まさか『扉』が開くとは……奴が開けるための何かを持っていたのか…はたまた『向こう側』で誰かが開けたか…。まあ、どちらにしても当分『こちら側』に帰ることは不可能だろ…。」
男は振り返り、森の方に戻った。
誰もいない湖がさっきと同様強く光り、そして消えた。その数秒後、ボコボコと泡が発生し、
「プハァ!!ハァ…ハァ…」
女が水から出てきた。女は辺りを警戒しながら湖から上がり、濡れた服を絞る。
「一体何が起こったんだ?」
周りを見渡すがどこも変わった所はない。女はポケットの中を探り、ペンダントを取り出した。
「お母さん…俺を見守ってくれよ。」
女はペンダントに願い、森の中に入った。
「光る湖?」
龍空高校は今昼休みである。教室でエアル以外のいつものメンバーが声を揃える。
「うん。1週間前、『シルフォーニ』にある湖が突然光ったって、シルフォーニで騒がれているって、カエデお婆ちゃんが言ってたの。」
エアルがウキウキした口調で言う。
「ふ~ん…それがどうしたんだよ?」
シャインが顔を上げて尋ねる。
「なんか神秘的でしょ。」
「それだけか?」
スノウも尋ねる。
「違う違う。本題は、その湖にみんなで確かめに行こうよってことを言いたかったの。」
エアルが目を輝かせながら提案する。
「はぁ?そんなもん何かの見間違いだろ。いちいち確認に行くなんて…くだらねぇ。」
シャインが却下する。
「もう、何でそうロマンがないことを言うかな〜。」
エアルがプンプンと怒る。
「何でそんなに行きたいんですか?」
アレンが尋ねる。
「気になるし、何かワクワクしない?」
次はワクワク顔になって答える。
「エアルさんの個人的意見なら、自分だけ行けばいいじゃないですか。」
「もう、みんなノリ悪いな~。」
エアルがまたプンプンと怒る。
「ねぇエアル、仮に行くとしても、その湖がどんな湖で、どこにあるか知ってるの?」
レビィが尋ねる。
「えっと…知らない。」
エアルがエヘヘと笑う。エアル以外がハァと呆れる。
「『時空の湖』よ。」
この会話を聴いていたサナが話に参加する。
「時空の湖?」
スノウが首を傾げる。
「大昔、その湖の近くに住んでいた民族の1人が、誤ってその湖に落ちてしまった。その瞬間、湖が突然光り、落ちてしまった人が消えてしまった。しかし、その数年後、消えたはずの人がその湖から上がってきたのです。他の人々は驚きました。しかし、一番驚いたのはその落ちた人の話です。その話とは…『私は違う世界にいた。その世界には、この世界に生きている者達とそっくりな人間が生きており、まるでパラレルワールドだった。』というものだった。その話から、その湖の中には時空の歪みがあり、その歪みに入ると別世界にいけるという伝説が生まれた。しかし、どれだけ調査隊が調べても、そんな歪みは発見できなった。……とまあ、この話が、その湖に『時空の湖』と付けられた由来です。」
ヒューズも会話に参加し、名前の由来を説明した。
「なるほど…その伝説の話みたいなことが、今回起きたってことか。」
シャインがまとめると、ヒューズが頷く。
「ほらほら、みんな気になり出したでしょ?」
エアルがニヤニヤする。
「まあ、ちょっとな。」
スノウが言う。
「でしょ!だから行こうよ!」
エアルが再度提案する。
「でも『シルフォーニ』でしょ。いくら明日から土日だったとしても、距離的に無理だと思うわよ。」
レビィが首を振る。
「そうでもないわよ。」
サナがまた間に入る。
「正確な場所は知らないけど、確か『エクノイア』と『シルフォーニ』の国境線にあったはず。ここからだと、夕方ぐらいに寝台列車に乗ると、明日の朝には『シルフォーニ』に着くはずよ。」
「ホント?じゃあ行けるじゃん!」
エアルが喜びながら、シャイン達を見る。
「……しゃあないな。じゃあ、行くか、別に土日やることないし。」
シャインがようやく賛同する。それに続き、レビィ達も賛同した。しかし、
「私はキャンセル。研究があるし。」
サナは賛同しなかった。
「え~、サナが来なきゃ案内役がいないじゃん。」
エアルが落ち込む。
「言ったでしょ?私だって正確な場所は知らないの。だから私がいてもいなくても一緒よ。」
サナが大丈夫よと手をヒラヒラさせる。その時、
「なあ、ずっと気になってたんだが、お前って何を研究してんだ?」
と、シャインがサナに尋ねた。
「……新しい魔法陣を作ってんの。」
「魔法陣を?どんな魔法が使えるんだ?」
「あんたには関係ない。」
「別に言っても……」
「あんたには関係ない。」
サナがシャインを睨み付ける。それにより、ピリッと緊張が走った。
「……分かった。」
シャインが頷いた。その時、チャイムに鳴り、昼休みが終わった。
「じゃあ放課後に打ち合わせね。」
最後にエアルがそう言って、各々の席に戻った。
放課後、打ち合わせするために、正門に集結した。その中にサナとアレンの姿はなかった。
「あれ?アレンは?」
エアルがキョロキョロと見渡す。
「なんかSMCの用事があるから、今回は参加出来ないんだとさ。」
シャインが伝える。
「そっか…仕方がないね。じゃあ、このメンバーで行きますか。」
「サナによると、夕方から寝台列車に乗ると朝には『シルフォーニ』に着くって言ってたわね。」
レビィが確認する。
「ちょっと待ってね………今ケータイで調べたら6時15分に一本あるから、駅に6時集合でいいかな?」
エアルがみんなに尋ねると、全員頷いた。
「よし!じゃあ、6時に駅で会おう!」
最後にエアルが言って、解散となった。
「『シルフォーニ』に行くんですか。」
シャインが準備をしている隣でサテラが呟く。
「ああ、だから留守番頼むぞ。」
シャインが準備をしながら言う。しかし、サテラからの応答がないので、サテラの方を見ると、こちらをキラキラした目で見ていた。
「……行きたいのか?」
シャインは一旦準備を中断し、短く尋ねた。
6時になった駅の前、もちろん私服のシャイン達が集合していた。その中にはサテラの姿があった。
「てなわけで、サテラも連れていくことになった。」
シャインが隣にいるサテラを見ながら説明する。サテラはよろしくお願いしますと頭を下げた。
「サテラちゃーん!絶対来ると思ったー!」
エアルがサテラに抱き付く。
「留守番させるんじゃなかったの?」
レビィがシャインに尋ねる。
「あんな純粋な輝かしい目で見られたら連れていくしかないだろ…。」
シャインが苦笑いする。
「まあ、別に危険なとこに行くわけじゃないし、足手まといになることもないだろうから大丈夫だろ。」
「そうね。」
レビィが微笑む。
「皆さ〜ん、電車来てしまいますよ〜。」
先に駅に入っていたヒューズが全員を呼ぶ。シャイン達は急いで駅に入った。
シャイン達が駅のホームに着くと同時に寝台列車が到着した。乗ると駅員が立っており、部屋に案内された。部屋の構造は、四畳ぐらいの広さで、ドアから入ると、左右に簡単なベッドある。
「部屋は2人用となっています。」
そう伝えて、駅員は去っていった。
「さてと、どうやってグループ決める?」
スノウが全員に尋ねる。
「クジでいいだろ。」
シャインが提案する。
「でもそのクジがないわ。」
レビィが言う。
「そう言うと思って……ジャーン!」
エアルがカバンから人数分の割りばしを取り出した。
「用意周到かよ…まあ、いっか。」
シャイン達はエアルの割りばし案にのり、全員割りばしを掴んだ。
「せ~の…」
エアルの掛け声と同時に、一斉に割りばしを引いた。
その夜…
(う~〜寝れない…。)
レビィはベッドの中に入り、天井を見ていた。
(何でこうなるの~。)
ゴロンと反対側のベッドの人間を見る。クジの結果、エアルとサテラ、ヒューズとスノウとなった。ではレビィのペアは?消去法でいくと…そう、シャインである。
(てか、何で私こんなに戸惑っているの?そうよ!何で戸惑っているのよ!シャインは夜叉である私の主であり、友達なだけ!それ以外の感情なんてないじゃない!そうよ、そうよ…)
レビィが自分に言い聞かせていると、
「眠れないのか?」
寝ていると思っていたシャインに突然声をかけられてビクッ!となった。
「そ、そういうシャインだって寝てないじゃん。」
「ちょっと考え事。」
「何考えているの?」
「何でもいいだろ。」
ゴロンとレビィに背を向けた。
「教えてくれてもいいじゃない。」
レビィはムスッとして、背を向けた。そこから数十秒後に、クークーと眠りに入った。
(『シルフォーニ』…あの『草原』はまだあんのかな…。)
シャインもぼ~っと考えている内に眠りに入った。
次の日の朝、列車はシルフォーニの駅に到着した。シャイン達は列車を降りて、駅の外に出た。駅の辺りには建造物などはなく、白銀の世界が広がっていた。
「わ〜〜キレイ。」
白い息を出しながら、エアルが感動する。
「あっ、見てください、町がありますよ。」
サテラが駅から真正面を指差す。その先には確かに町があった。
「待ってください、さっき駅で貰った地図によると…『パルマコス』という町ですね。」
ヒューズが地図を見て確かめる。
「とりあえずあの町に行って、邪魔な荷物を宿に預けるか。」
シャインの意見に全員賛成し、駅から町に続いている白銀の道を歩き始めた。
10分ぐらい歩くと、パルマコスに到着した。大きめな家に雪が積もっており、人がけっこういて活気に満ちている。
「へぇ~、けっこう大きい町ね~。」
レビィがキョロキョロする。
「宿屋ありましたよ。」
ヒューズが宿屋を発見した。それにより、全員宿屋に入った。中には従業員の他に旅人や観光客、何かの研究員などがいた。
「いらっしゃい!おっ、若いね~、観光かい?」
元気の良い宿屋の男がシャイン達に話しかけてきた。
「まあ、そんなとこかな。」
シャインが答える。
「この町は人が多いな。」
シャインが宿内を見て感想を言う。
「いいや、こんなに人が多くなったのはつい最近からなんだ。」
「何をきっかけこんなに人が多くなったんですか?」
レビィが周りにいる人達を見てから尋ねる。
「あれ?君達もあの噂を聞いてここに来たんだじゃないのか?」
「噂?」
レビィが首を傾げる。
「『光る湖』だよ。この近くにあると言われている『時空の湖』が光ったっていう噂だよ。その噂のおかげで、こんなに観光客や、湖を調べようと来た研究員で盛り上がっているわけ。」
「へぇ~。」
「けど、真実を知った途端、大抵の人は帰ってしまうんだ。」
「真実?」
スノウが首を傾げながら尋ねる。
「『言われる』。だけですからですよね?」
ヒューズが話に参加して尋ねる。
「おっ、気が付いた奴がいたか。そう、茶髪の兄ちゃんの言う通りだ。」
宿屋の男がヒューズの質問に頷く。
「どういう意味ですか?」
サテラが見上げて尋ねる。
「窓の外見てみな。」
宿屋の男に言われて、シャイン達は窓の外を見た。
「森があるだろ。」
宿屋の男の言う通り、町の外には森があった。見たところ、かなり深い森らしい。
「『グゼット樹海』だ。時空の湖はあの樹海の奥にあると言われているだけで、誰も湖を見たことはないんだ。見に行こうと入っていった奴らもいたが、誰一人帰っては来なかった。」
「マジかよ…。」
スノウが苦笑いする。
「まあ、とりあえずおっさん、部屋用意してくれ。荷物置きたいんだ。」
シャインが男用と女用の二部屋を頼む。
「おお、ちょっと待ってろ。」
宿屋の男が裏に入り、鍵を二本持ってきた。
「ほらよ。」
宿屋の男はシャインに鍵を渡した。シャインはサンキューと言って受け取り、部屋に向かった。
「あんたらどうするんだ?湖は見れないないぞ。」
宿屋の男が部屋に向かうシャインに尋ねる。
「せっかく来たんだし、町でも観光するよ。」
少し振り向いて答え、部屋に向かった。
「決してグゼット樹海に近付くなよ!あんたらみたいな若僧が一番危ないんだからな!」
「大丈夫だよ。」
宿屋の男の忠告にシャインは手を上げて答えた。
「なんてな♪」
荷物を置いたシャインはグゼット樹海の前に立っていた。当然のように、あとのスノウ達もいる。
「さて、行くか。」
シャインが樹海に入ろうとすると、
「待って、ホントに入るの?」
エアルが止めた。
「何だよ、確めたいって言ったのお前だろ。」
シャインがイラッとする。
「そうだけどさ〜、さっきの話聞いたら、ちょっと怖くなったのよ…。」
エアルが下を向いて言う。
「町を歩いている時に盗み聞きしたんですが、最近この樹海に人影があるという噂もあるようですよ。」
ヒューズが報告する。
「そ、それって…幽霊じゃないだろうな…。」
スノウもビビり出した。
「そういえばお前って幽霊系ダメだったな。」
シャインが思い出す。
「ここまで来たんだ、行くしかないだろ。」
シャインは樹海の中に入っていく。それに続くようにエアル、スノウ以外が入っていく。残された二人は顔を見合わせ、何か決心したように頷き、樹海へ足を踏み入れた。
樹海に入ったシャイン達はとにかく真っ直ぐ歩いていた。シャインは周りを観察しながら歩いていると、あることに気が付いた。
「なんか家のような廃墟があるな。」
「家のような廃墟?何処に?」
レビィが尋ねる。
「よく見てみな。」
シャインに言われた通り、レビィ達はよ~く木の周りなどを観察する。その結果、確かに家が建っていたであろう跡がいろんなところにあった。
「ホント、いっぱいあるわね。」
レビィが木の下に近付いて屋根に使われてたであろう残骸を拾い上げる。
「てことは、昔はこの森ん中に人が住んでいたってことか?」
スノウがヒューズに尋ねると、ヒューズはおそらくと頷く。
「昔は人が住んでいたが、どんどんこの地を離れていき、人のいなくなった村には大きな木々が生え、樹海になったのでしょう。」
「そう考えるのが妥当か…。」
シャインが真剣な顔で考える。
「ねぇ、少し休憩しない?それの方がゆっくり考えることもできるし。」
エアルが息を切らしてアピールする。
「そうね、少し休みましょう。」
レビィが頷く。エアルの案に賛成した一同は、近くに流れていた川の近くで各々休むことにした。シャインは川の近くにあった大きな岩の上に寝転んで、木々の間から少し見える白い空をぼ~っと眺めていると、視界に何か黒い玉が飛んできた。シャインが何だと思った瞬間、ボシュッ!と黒い玉から煙が発生した。
「なっ!?」
シャイン達がいたところはあっという間に白い煙に覆われた。かなり濃いので、隣にいる人物の確認さえできない。
「敵襲か!こんな樹海の中で!」
スノウが戦闘体勢になる。レビィ達も戦闘体勢になる。
「革命軍か…!」
シャインも岩の上に立って風砕牙を抜き、戦闘体勢になる。その時、自分の頭上に殺気を感じ、バッ!と上を見た。そこには、白い煙によりシークレットの状態だが人影があった。その者の手には刀が握られており、一気に振り下ろしてきた。
「ヤバい!」
感ずいたシャインは岩を降りて回避する。岩は刀により真っ二つになった。そして、シャインが着地した瞬間に襲ってきた者が連続で攻撃してきた。シャインはそれを防御と回避するので精一杯である。
「シャイン!大丈夫!」
レビィがぶつかる刀の音を聞きながら尋ねる。
「こいつ…狙いは俺だけのようだな…。なら…」
シャインは一気にバックステップで煙の中から出た。襲ってきた者もシャインを追うように煙から出た。
「攻撃の音が遠くなった。」
エアルが耳を澄ます。
「この煙からは出たようですね。」
ヒューズが分析する。
「とりあえず、今はこの煙をどうにかしねぇと!」
スノウが言う。
「みんな!動かないでね![夜風]!」
レビィは夜桜を抜き、その場で回転した。それにより、黒色の風が発生し、煙を吹き飛ばした。
「やる〜レビィ!」
エアルとレビィがハイタッチする。
「どこに行ったんでしょう?」
サテラがシャインを探す。
「魔力察知によると…あっちですね。」
ヒューズが指を指して示す。
「よし!行くぞ!」
スノウ達はヒューズを先頭にシャインが逃げた方に向かった。
シャインはバックステップで逃げながら襲ってきた者の攻撃を防御をする。
(長い髪にこの体型…女か…。)
シャインは襲ってきた者を見て女ということが分かった。しかし顔は、樹海により周りが暗いせいか見えない。そんなこと思っている間に、シャインはある場所にたどり着いた。それは透き通るキレイな湖だった。
「ちっ…追い詰められたか…。」
シャインは湖をチラッと見てから、スッと刀を構えた。
「立場逆転だな。」
女はそう言いながら、森から出てきた。その時、女に光があたり、姿がハッキリと見えた。その姿を見た瞬間、シャインは固まった。
『紺色』の髪に『青色』の瞳、持っている刀は薄い『桜色』をしている。雰囲気は少し違えども、紛れもないその者の姿は…
「レ、レビィ…?」
そう、『レビィ・サファイア』だった。
エ「『龍空deラジオ』ー!」
レ「長編始まるのね。」
エ「悩んで悩んで出た結果、長編を始めることにしたらしいわよ。」
レ「頑張らないとね。」
エ「そうだね。」
サテ「皆さん、『ハガキコーナー』始めますよ。」
エ「今回はサテラちゃんに読んでもらいまーす。」
サテ「えっと…ペンネーム『ペンネーム』さんからの質問です。」
レ「ペンネーム適当過ぎね…。」
サテ「え~と、『エアルの料理は錬金術だと言われていますが、何か努力はしているんですか?』という質問です。」
エ「まず錬金術ってのが失礼なんだけど…みんながそんなこと言うから、週1に食堂を借りて料理修行してるわよ。」
レ「へぇ~、頑張ってるんだね~。」
サ「その修行の試食によって、何人犠牲者出したのよ。」
エ「うっ…!」
レ「あははは……。サテラちゃんはうまくなったって本編で言ってたわね。」
サテ「はい。」
エ「いいな~。」
レ「エアルも頑張れ、応援するよ。」
サ「じゃあ次の試食会あんたも参加しなさい。」
レ「えっ…!そ、それは…」
エ「裏切り者ー!」