44話 終戦(15)
眼鏡「では、見てください!」
「やれやれ、自分達の力を過剰に見ている奴らは…まあいい、敵わない力の前で絶望しろ!」
フォーグも戦闘体勢になる。
「[瞬刃波]!!」
「[ウィンドナックル]!!」
シャインが風属性の突きを、スノウが風属性の拳型衝撃波を放った。フォーグは手を内から外へ振り、2つの軌道を逸らした。
「[レインアロー]!!」
その時、ヒューズが矢を上に放つ。放たれた矢はフォーグの上あたりで無数に分裂した。
「遠距離攻撃ばかり…」
フォーグは少し呆れながら、掌を降り注いでくる矢に向けた。すると、無数の矢はフォーグの目の前でピタッと止まり、矢の先がシャイン達の方に向けられた。そして、一斉に飛んできた。
「散れ!!」
シャインの号令で、全員散り散りに回避する。
「[幽鬼鞭、槍]!!」
回避した後、サテラが青い炎の鞭と槍を同時に放つ。
「青幽鬼…珍しい魔法だが、使う人間が残念だ…」
フォーグが小さく腕を下に振ると、鞭と槍が地面に叩き落とされ、そのまま押し潰され消滅した。
「うそっ…!?」
驚いているサテラにフォーグが掌を向ける。すると、サテラの体がフワッと浮いた。
「な、なに!?」
サテラがバタバタと暴れるが、止まることなくどんどん上がる。
「サテラ!!」
サテラを助けるため、サナが唱える。
「[サンダーブレード]!!」
フォーグの頭上に雷を纏った剣が現れた。
「無駄だ…」
落ちてくる剣にサテラに向けている逆の掌を剣に向け、ブンとサテラの方に振った。すると剣は軌道を変え、サテラに飛んでいった。剣はサテラの近くに刺さり、雷を放電して消えた。サテラは放電した雷を喰らってしまい、ダメージを受け、痺れてしまう。
「サナさん!」
サテラが空中から叫ぶ。
「人の身を心配している場合か…」
フォーグがサテラに向けていた腕を勢いよく降り下ろそうとする。
「やめなさい!」
レビィが夜桜を構え、フォーグに走り出す。
「邪魔だ…」
フォーグは降り下ろす腕を一旦止め、レビィの方向に変えて再度腕を降り下ろすと、空中にいるサテラがレビィに向かって一直線に吹き飛ばされた。2人はぶつかり、そのまま一緒に吹き飛び、壁に激突した。
「サテラ!レビィ!」
シャインが2人が飛ばされた方を見るが、砂煙で姿が見えない。
「残り…シャイン、アレン、銀野良、弓矢。」
フォーグが残り人数を数える。
「アレン、あいつの魔法って何なんだ?」
シャインがアレンに尋ねる。
「それは…」
アレンが答えようとした時、フォーグが腕を降り下ろした。すると、シャイン達の体が突然重くなり、全員うつ伏せに倒れる。
「な、なんだ!?」
「か、体が重ぇ…」
シャインとスノウが起き上がろうとするが、全く上がらない。
「これが俺の魔法、絶滅魔法、『重力魔法』だ。」
フォーグは腕を戻し、重力状態を解除する。それにより、シャイン達は素早く起き上がった。
(グラビティ…重力か… ! 文化祭の時の雲に空いていた穴…あれはフォーグが上空の雲だけを落としてきた…じゃああの時発生した霧は、霧じゃなくて雲だったのか。)
シャインがモヤモヤを解消した時、
「痛った…」
少しの間気を失っていたレビィが気が付き、
「サテラちゃん!サテラちゃん!」
隣で倒れているサテラを呼ぶ。だが、サテラは気を失ったままで反応がない。レビィはサテラを抱いて安全なとこに移動させ、
「ここで少し待っててね。」
と言って、シャイン達のとこに戻る。
「サテラは?」
シャインがレビィに尋ねる。
「命に別状はないけど、復帰は無理。」
レビィが報告する。
「この野郎…!」
シャインに怒りが込み上げる。
「そう怒るな、どうせお前らも同じ運命を辿るのだからな。」
フォーグがバカにするような微笑を浮かべながら、両手を腰の近くで開ける。すると、フォーグを中心に半球の波動が広がり、バリン!バリン!とステンドグラスが割れていく。さらに、椅子や花瓶、鎧に剣、とにかく聖堂にある動かせる物全てが空中を飛び始める。
「[ゼログラビティ]!」
フォーグの合図とともに、飛んでいる物達がシャイン達を四方八方から襲い始めた。シャイン達は避けたり、破壊したりして回避する。
「踊れ踊れ!」
フォーグがあざ笑う。その時、シャインは飛んでくる物の中を掻い潜り、風砕牙を構えてフォーグの目の前に来た。
「フォーグ!!」
「なんだ…もうメインディッシュか…」
シャインはフォーグに斬りかかったが、フォーグが一瞬で後ろに回り込んだ。
(はやい…!)
シャインが振り向くと、目の前にフォーグの脚があった。
「お前はもう少し引っ込んでいろ。」
フォーグはシャインを蹴り飛ばした。シャインは壁に激突し、砂煙が上がる。
「シャイン!」
レビィがシャインの元に行こうとしたら、目の前にフォーグが現れた。
「終わりだ…夜叉!」
フォーグが殴りかかる。
「夜刀、[霜月]!!」
その時、レビィは体を黒い霧に変え、フォーグの攻撃を回避した。そして背後に来た時に霧から戻り、そのままシャインの元に走る。
「ほう…夜叉モードでなくても技が使えるのだな…」
フォーグがレビィの背中を見ながら感心してから、
「だが…」
一瞬でレビィの前に回り込んだ。
「遅すぎる。」
フォーグが掌を開けると何かが集まり始めた。そして、野球ボールぐらいの大きさの透明の球体が出来上がり、そこだけ空間が歪んでいるようだった。
「[アトモスフィア]!!」
フォーグがレビィに球体を向けた瞬間、球体が弾けて衝撃波が起きた。目の前で受けたレビィは吹き飛び、地面に転がる。
「うっ…!」
レビィがヨロリと立ち上がる。ダメージはかなりのものである。
「重力はただ重くしたり軽くしたりするだけではない。一点に『集める』ということも可能だ。そして今俺が集めたのは…『大気』。大気を集めると『圧力』をかけることになり、圧力をかけられた大気が元に戻ろうとした瞬間、爆発的な衝撃波を生むことになるのだ。」
フォーグが説明しながら、両手に大気の球体を作る。
「この野郎!!」
スノウがフォーグに向かって走り出す。
「ツイン、[アトモスフィア]!!」
フォーグが両手にある大気の球体をスノウに投げる。そして、2つが爆発し、衝撃波が起きる。スノウはそれを回避し、
「[覇王火竜拳]!!」
炎の龍の顔を纏った拳でフォーグの顔を殴った。が、
「惜しかったな…銀野良。」
フォーグはスノウの拳を受け止めていた。
「あともう1つ…重力魔法に可能なことがある。それは…」
その時、スノウの足下に魔法陣が現れた次の瞬間、地面が拳の形に変形し、スノウにアッパーを喰らわした。そして、スノウが空中に飛んだと同時に、フォーグも飛び上がり、スノウをオーバーヘッドで地面に叩きつけた。
「『造形』だ。」
着地したフォーグが説明する。
「残り…シャイン、アレン、弓矢、夜叉。いや…詠唱が復活か。」
サナが立ち上がる。その時、フォーグが一瞬でヒューズの目の前に現れる。
「くっ…!」
ヒューズが矢を構えるがすでに遅く、
「[アトモスフィアナックル]!!」
大気を纏った腕で殴られた。その時、衝撃波で追加攻撃もされ、外へと吹き飛ばされた。
「残り…シャイン、アレン、夜叉、詠唱。」
フォーグが振り返る。
「[ライトニングカーテン]!!」
サナが唱えると、雷がカーテンのようになびきながらフォーグに放たれた。
「俺に遠距離攻撃は通用しない。」
フォーグは雷を止めて、サナの方に反転さした。
「くっ…」
サナは舌打ちしながら回避する。だが、回避したとこにフォーグが回り込んでいた。
「終わりだ…[アトモスフィア]!!」
サナは目の前で衝撃波を受けてしまい、吹き飛んで気を失ってしまった。
「残り…シャイン、アレン、夜叉。」
フォーグが次に標的にしたのはアレンだった。
「[ガンチェンジ"ガトリング"]!!」
アレンがハンドガンの引き金を引くと、ガトリングのように弾が放たれる。
「何回も言わせるな…俺に遠距離攻撃は通用しない!」
フォーグは全ての弾を止め、アレンの方に向ける。だが、そこにはアレンの姿がなかった。次の瞬間、
「[ガンチェンジ"スタンガン"]!!」
背後に現れたアレンが引き金を引くと、スタンガンのように電撃が放たれ、フォーグが痺れる。
「ぐっ…!」
フォーグが初めて怯む。それにより、銃弾や、ゼログラビティで動いていた物全てが地面に落ちる。それを見て、アレンはバックステップで間合いを開け、
「ガンチェンジ"ショット"」
ハンドガンの構造をショットガンに変えて銃弾を放った。だが、銃弾は全てフォーグにあたるギリギリで止まった。
「残念だったな、アレン。」
フォーグはバカにするように笑い、銃弾をアレンに放った。アレンは全弾ではないが、まともに喰らってしまった。
(な…に…!?)
アレンは膝をつく。そこにフォーグは、
「[アトモスフィアナックル]!!」
トドメを刺した。それにより、アレンは気を失ってしまった。
「飛んでいた物が落ちたから怯んだと思ったか?俺はスタンガンごときで倒れるわけがない。何故なら…」
その時、フォーグの周りにスタンガンの電撃が走った。
「俺はスタンガンを喰らっていないからだ。」
フォーグが見下す笑みを浮かべる。電撃は放電しきり、消滅した。
「さて、残りは夜叉と…シャイン。」
フォーグがレビィの方に振り向く。
「くっ…!」
レビィは覚悟して、夜桜を構える。その時、バコーン!!とレビィの背後で爆発音が鳴った。振り返るとそこには能力解放をしたシャインが風砕牙を構えてゆっくり歩いてきていた。
「許さねぇ…!」
シャインから殺意が漂う。その姿を見て、レビィはゾッとした。
「お目覚めか…さあ、楽しましてくれよ!」
フォーグがニヤリと笑いながら戦闘体勢になる。シャインは地面を蹴り、一気に間合いを詰める。
「[疾風斬]!!」
風を纏った風砕牙で斬りかかるが、何かで防がれた。
(なんだ?何も見えないが剣らしきもので防がれた…)
「[アトモスフィアート"剣"]。」
それは大気が造形された剣だった。その剣により風砕牙を弾き飛ばされた。
「しまっ…!」
シャインが飛んだ風砕牙に気を取られた瞬間を逃さす、大気の剣で斬りつけた。
「くっ…!」
斬られたシャインは膝をついてしまう。
「やはり、弱っているお前らを殺しても、何も面白くなかったな。」
フォーグはトドメを刺すため、剣を構える。そして、降り下ろした瞬間、ゾクッと背筋が凍り、ピタリと剣を止めた。
(闇落ちか…)
シャインは紫のオーラを放ちながら、紫の瞳でフォーグを睨み付ける。しかし、2つともすぐに消え、うつ伏せに倒れてしまった。
「怒りと苦しみが頂点に達し、闇落ちが発動したが、魔力が尽きたか…」
フォーグは倒れているシャインを置いてレビィに近付く。レビィが油断なく夜桜を構える。しかし、フォーグは何もせず、横を通り過ぎる時、
「戦わないことを勧めるが?」
と、小さく囁いた。
レビィはこの時、悟ってしまった。今の私達は…フォーグに『敵わない』と…。
レビィは言い返すことも、攻撃することも出来ず、歩いていくフォーグの背中を見ることしか出来なかった。
「お前もだぞオレンジ娘、何もしなかったから手は出さん。」
フォーグはエアルに忠告してから、ギロリとライズの方を見た。
「だが、お前はここで死んでもらうぞ。ライズ・ダイヤモンド。」
「何故お前は俺を殺そうとする?」
ライズが尋ねる。
「王族が降伏することがこの革命の最終目的だからだ。お前が死ねば、この革命は終わる。」
「お前はこの革命に関係ないだろ?」
「俺は革命軍のボスだぞ?こんな面白い革命をみすみす見逃すわけないだろ。」
フォーグが大気の剣を作り、
「終わりだ!」
ライズに向かって投げた。その時、
「ダメーーー!」
エアルが詠唱すると、ライズの前にバリアが出現して、剣をガードした。
「何をするオレンジ娘?」
フォーグがエアルを睨む。
「お父様は殺らせない!お父様は、私の大切な家族なの!」
エアルがピンクの杖を構える。
「…何もしなかったから、手は出さんと忠告したはずだぞ。」
ガードされた剣の刃先が、ライズからエアルに変わる。そのことにエアル達は気が付いていない。
「だが忠告を無視した…だから手を出させてもらうぞ!」
次の瞬間、大気の剣がエアルに向かって放たれた。
「エアル!!」
レビィは気が付いたが、間に合わない距離であった。エアルも気が付いたが、ガードが間に合わないくらい迫ってきていた。エアルが死を覚悟した瞬間、ライズが目の前に現れた。そして、ドシュ!!と大気の剣がライズを貫いた。
「うっ…!!」
ライズが倒れていくときに、大気の剣は消滅した。
「お父様!!!」
エアルが涙目で叫ぶ。
「ちっ…予定と違ったが…まあいいだろ。」
フォーグがため息をついて聖堂から出ようとする。
「よくも…!!」
エアルが涙目のまま杖を構える。
「俺に復讐する暇があるなら、大切な仲間を助けたらどうだ?放っていたら全員死ぬぞ。」
背を向けたまま、フォーグが言う。それを聞いて、エアルが気を失っているシャイン達を見る。
「まあ、それでも復讐がしたいのなら…相手になるぞ。」
フォーグの言葉の中に殺意を感じたエアルは復讐心を抑え、杖を構えるのを止めた。
「それでいい。」
フォーグはニヤリと笑ってから、
「カギスタ!出てこい!」
と、叫ぶ。すると、窓からひょっこりカギスタが現れ、フォーグの近くに着地する。
「やっぱ気が付いていましたか。」
カギスタが笑いながら言う。
「ずっと上から見物していやがって。」
フォーグが怒る。
「あなたの戦いなんかに参戦出来ませんよ…」
カギスタが苦笑いに変わる。
「イルファはどうした?」
「あ~、あいつはまだ気を失っていて、先に船に送りました。」
カギスタが報告する。
(船?)
その報告を聞いたレビィが首を傾げる。
「そうか…なら戻るか。」
フォーグとカギスタが何処かに行こうとするのを、
「待って!なんで私とエアルを殺そうとしないの?」
レビィが止めて尋ねる。
「俺は革命が終わってから、無駄な殺しはしない。むやみに人の命を奪うのは好まないからな。…まあ、死にたいのなら別の話だが?」
それだけを言って、フォーグとカギスタは聖堂を出ていった。レビィは言い返すことなく、2人を見送ってからエアルのところに戻った。
「どうするエアル?」
「私が…治す。」
エアルはそう言って杖を横に持ち、
「[リザレクション]!!」
と、唱えた。すると、聖堂を囲むように回復魔法陣が展開され、シャイン達の体力が回復し、意識が戻った。しかし、ライズの傷だけは治らなかった。
「お父様!?」
それに気が付いたエアルがライズの近くに座り込んで、治癒魔法をかける。だが、ライズはそれを止めさせた。
「流石のお前も…尽きる命を治すのは…無理だろ…」
ライズが最後の力を使って話始めた。
「すまないな…何も…家族のようなこと…してやれなくて…。神は…戻る罰より…死の罰を選んだみたいだ…。俺はここまでだが……エアル…お前は…まだ…生きて…そして…仲間を…大切にしろよ…。」
ライズがエアルに腕を伸ばす。その腕をエアルが掴もうとしたが、掴む前に腕がパタッと力尽きた。普通はここでエアルが泣くとこだが、エアルは泣くことなく、スクッと立ち上がり、何処かに行こうする。
「おい!何処に行くんだよ!」
スノウが慌てて止める。
「もう、戦う必要がなくなったから、無駄な血を流さないために、みんなを止めに行ってくる!」
背を向けたままそう言って、エアルは何処に走っていった。
「止めるって、ザファールス全体にどうやっても声なんて届かないだろ。」
シャインが言う。
「その心配はいりませんよ。ザファールスには全エリアのいろんなとこにスピーカーが付いているんです。だから声は届きます。」
そう説明しながら、どこからともなくカエデが現れた。
「誰ですか?」
レビィが尋ねる。
「家政婦のカエデと申します。」
カエデが丁寧にお辞儀をするので、レビィも慌ててお辞儀をする。他のメンバーも小さく頭を下げる。
「さ、皆さんはエアル様のとこへ。ライズ様のことは私達に任せてください。」
そこに、数人のザファールス兵が到着する。
「そうか…じゃあ婆さん、任せるよ。」
シャイン達はライズのことをカエデに任せ、エアルのところに向かった。
エアルは全エリアを見渡せる場所に到着した。手には小さいマイクを持っている。そこに、シャイン達が追い付いた。エアルはシャイン達をちらりと見てから、すぅ~と息を吸い、
「戦いを、止めてください!!!」
と、叫んだ。その声はスピーカーを通し、全エリアのザファールス兵士や奴隷達、SMC戦闘部隊に届いた。それにより、一旦戦いが止まった。
「私は、エアル・ダイヤモンドです。つい先ほど、私の父、ライズ・ダイヤモンドが何者かの襲撃により…亡くなりました。なので、娘の私が代わりに宣言します。我々、ダイヤモンド財閥は…この革命を…降伏します!なので、もう戦わないでください!」
その報告を聞き、奴隷達は理解した瞬間、
「ウォォォォォ!!」
と、勝利の雄叫びを上げる。兵士達は全員悔しがる。その光景を見るエアルの隣にスノウが並ぶ。
「…終わったんだよね?」
「ああ、終わった。」
「じゃあさ…」
エアルの目から涙が流れ、
「泣いても…いいよね?」
ひっく…ひっく…と言いながらスノウの胸に優しく寄り添い、
「わあああぁぁぁ!!」
大声で泣き始めた。スノウは何も声をかけずに、優しく包み込んだ。
「さっきまで、必死に泣くのを我慢していたんだね。」
レビィが呟く。
「普通自分の身内が目の前で死んだら、周りのことなんてどうでもよくなるのに、あいつは先に民の命を救いに行くとは…大したものだ。」
シャインが感心する。
「エアルの心を癒せるのはエアル自身。私達が何か出来る訳もないから、今は思いっきり泣かせてやりましょう。」
サナの言葉に賛成し、シャイン達はスノウとエアルの後ろで静かに見守ることにした。
丸々1日続いたクリスマスの大革命。ダイヤモンド財閥が降伏し、奴隷達の勝利という形で、幕を閉じた。
眼鏡「ついに、ついに『ヴァスタリガ編』が終了しましたーー!いや~長かったですね~。書いている本人も「あれ?これは終わるのか?」と、ヒヤヒヤしました。でも無事に終わって良かったです♪」
眼鏡「では、次回をお楽しみに!」