14話 神の力(3)
シ「確か今回はエアルだっけ?」
眼「そうです。」
エ「人のを見るのは楽しいけど自分のはなんか恥ずかしいな…」
眼「では、エアルのプロフィールです。」
名前:エアル・ダイヤモンド
年齢:16歳
誕生日:4月15日
魔法:光魔法/治癒魔法
戦闘タイプ:杖/詠唱
髪:オレンジ色のショートヘアーを首の後ろで少し結んでいる
瞳:赤色
好きな食べ物:フルーツ全般
嫌いな食べ物:トマト
よく読む雑誌:ファッション誌/少年ジャンプ
バスト:Dカップ
得意な料理:えっと…料理の域を越えている(つまりできない)
好きな場所:カラオケ
好きなゲーム:ぷよぷよ
好きな番組:しゃべくり7
好きなタイプ:元気な人/友達想いの人/やっぱりカッコいい人
眼「こんな感じで。」
エ「超恥ずかしい。」
シ「次は誰だ?」
眼「では…スノウで。」
ス「ついにきたか。」
レ「では、本編をどうぞ!」
「こ、これは一体…火魔法…いや、何かが違う。」
実況者が戸惑っている。大会関係者も総立ちになり、生徒たちもざわめいていた。
「見ろ!これが俺の魔法、神炎魔法だ!絶滅魔法『神魔法』の1つだ!」
バージェスが叫ぶ。それを聞いた大会関係者、生徒のざわめきがさらに増した。
「よかったな。お前が最初の犠牲者だ。」
バージェスは対戦相手を睨む。
「ひっ!」
対戦相手が逃げ出そうとしたが、
「[神炎呪縛陣]!!」
足下から炎のロープのようなものが出てきて身動きを封じられた。
「心配するな。フィルムバリアが装着していれば死ぬことはない。ただ、病院送りだ。」
バージェスが呪文を唱え始めた。
「紅蓮の炎に宿りし神よ、我が意思に答え、我に力を…[イフリート]!!」
バージェスが剣を振り下ろすと、巨大な炎の斬撃が地面を斬りながら対戦相手に迫る。そして対戦相手はまともに喰らいフィルムバリアが砕け、試合が終了した。
「しょ、勝者、虎神高校バージェス・アルシオン君…」
会場全体が何が起こったのかわかっていない中、バージェスは控え室に戻った。
「な、なんだ今の…」
スノウが唖然とする。
「あれが神の力だ。」
シャインが言う。
「神魔法…」
「さすがの私も本でしか見たことなかったわ…」
さすがのサナとヒューズも驚いている。
「さて、説明は俺の天鼠戦が終わってからする。少し待っといてくれ。」
6人はAブロック会場に戻っていった。
Aブロック会場最終戦の龍空高校VS天鼠高校は40秒という最短記録を叩き出し幕を閉じた。そして6人は人気の少ない通路に集まっていた。
「とりあえず俺の知っていることを話しておこう。」
シャインが話始める。
「あいつの魔法を知っていたのが一部の人間だって言ったと思うが、俺はその一部の人間だ。」
「マジか!?」
スノウが驚く。
「あとは誰が知っているの?」
レビィが尋ねる。
「バージェスの親と俺と、幼馴染みの女だ。」
「幼馴染み?あんたとバージェスは幼馴染みは知ってるけどもう1人いたの?」
サナが尋ねる。
「ああ。時々遊んでいたし、偶然なのか小学校の間、ずっと一緒のクラスだったんだ。」
「ふ~ん…」
サナが興味ない感じで返事をする。
「名前と特徴は?」
ヒューズが興味津々で尋ねる。
「名前は…」
シャインが言いかけた瞬間ものすごい殺気を感じた。その方向を向くとレビィが睨み付けていた。それを見たシャインは、
「ま、また今度な。今は神炎魔法について話そう。」
即座に話をもとに戻す。
「親はすぐ気が付けると思うけど、シャインとその幼馴染みはどうやって気が付いたの?」
エアルが質問をする。
「最初に神炎魔法だって気が付いたのはバージェスの親じゃなくて、俺と幼馴染みだ。」
「そうなの!?」
「まあ、神炎魔法って発見したのはバージェスを調べた科学者どもだ。俺達が気が付いたのはバージェスの炎はなんか特殊だってことだけ。」
「でもそんなのどうやって見つけたの?」
サナが珍しく興味津々で聞く。
「小さい時に俺とバージェスが修行していたらバージェスの炎が周りの草木などに引火しちまって、鎮火しようと近くの川の水をかけたんだか全然消える気配がしなかったんだ。そして消防車がきて鎮火作業をしたんだが、どんだけ水を大量にかけても鎮火しなかったんだ。最終的に周りの草木を全部燃やしておさまったんだ。」
「ふ~ん…でもそれは炎の力が強かっただけじゃなかったの?」
サナがまた聞く。
「俺達もそうかなって思ったから実験してみたんだ。ロウソクにバージェスが火を灯して、それにバケツいっぱいの水をかけてみたんだ。だけど火は消えなかったんだ。5回もかけたのに全く消せなかったんだ。」
「なんで?」
レビィが首をかしげる。
「一回引火したらその引火したものが燃え尽きるか、バージェスが自分で消滅させないと消せない。これが神炎魔法の特徴だ。」
「絶対に消せないんですか?」
ヒューズが尋ねる。
「いや、一部の魔法だったら消せるみたいだ。俺は知らないが。」
「そうですか。」
「俺が知ってるのはこれくらいだ。」
シャインが話終える。
「ねぇ、神炎魔法って神魔法の1つなんだよね。あとは何があるのかな?」
レビィがあとの5人に尋ねる。
「本でしか読んでないけど確か炎や水、雷や風の源魔法には基本に神魔法はあるわ。」
サナが答える。
「源魔法?」
「炎、水、雷、風、氷、地、光、闇の8つが源魔法と言われているの。」
「へぇ~」
「さて、話も済んだしそろそろ帰るか。」
シャインが帰ろうとすると、
「待ってください。その幼馴染みの名前と特徴は?」
ヒューズがズイッと近付く。
「わかったわかった。そいつの名前は『ミリア・ガーネット』。レビィぐらいの背で、特徴は背中まで伸びた青色の髪をポニーテールにしている。ま、小学生までの特徴だからな、今は知らねぇ。」
「そうですか…」
ヒューズが少しガッカリする。
「てか、なんでそんなに知りたがるんだよ?」
シャインが聞くと、ヒューズはシャインに肩を組んで、
「あなたの周りにはレビィやエアル、サナなど基本可愛い人が集まりやすいようですからね。その幼馴染みさんもさぞかし可愛いのかと思いまして。」
と、周りに聞こえない音量で言う。
「お前ってそんなに女好きだったか?」
「健康な男子ですから。」
「あっそ…」
「ねぇ、何2人でヒソヒソ話してるの?」
2人にレビィが聞く。
「男の話です。」
ヒューズがサラッと流す。
「お前ら帰らねぇのか?」
スノウが聞く。
「そうだな。帰るか。」
シャインが言い、6人が帰ろうとすると、遠くから誰かが手を振りながらこっちに走ってくる。
「誰だ?」
スノウが気が付きその方向を向く。それにつられてあとの5人も向く。遠目から確認できるのは女子であることぐらいだった。どんどん近付いて、その姿がハッキリと見えた瞬間、その女子は、
「シャーーーーーーン!!!」
と、言いながらシャインに飛び付いた。そのひょうしに、シャインが下になるように2人とも倒れてしまった。
「いってー…」
シャインが目を開けると目の前に、白というより銀色の瞳があった。
「シャン!」
女子がニッコリ微笑む。
「青色のポニーテールに銀色の瞳、そして俺のことを『シャン』と呼ぶ。」
シャインが頭の中で整理していくと1つの答えにたどり着いた。
「お前、ミリアか?」
「うん!久しぶりだねシャン!」
ミリアが元気よく頷く。
「とりあえず俺から下りろ。重いし暑い。」
「え~〜〜私はこのままがいい~〜〜」
ミリアがペッタリとシャインに引っ付く。
「バカ、離れろ。たく、性格は変わってないようだな。」
シャインが呆れる。
「そういうシャンだって私が好きなシャンのまま~〜〜」
甘えた言い方でシャインの胸あたりを頬擦りする。その光景を見ているレビィがワナワナし始めた。
「ヤバッ…」
それに気が付いたエアルがレビィの怒りをおさえる。
「離れろ。」
シャインがミリアをポカッと殴る。
「きゃう!痛った〜い。何すんの?」
ようやくミリアが下り、2人が立った。
「ちょっと!」
エアルが怒りをおさえていたがついにレビィの怒りが爆発した。
「誰あんた?」
さっきまでの甘えた感じがなくなり、見下した言い方に変わった。
「私はレビィ・サファイア。」
「ふ~ん…そのレビィさんが私になんかよう?」
「いきなり現れて何やってるの!」
「何って、甘えてたの。あんたシャンの何なの?」
ミリアに聞かれ、
「わ、私はシャインの…と、友達よ、友達。」
少しおどおどしながら答える。
「あっそ…私はミリア・ガーネット。シャンの幼馴染みで将来を誓った中よ。」
ミリアが言うと、シャインがポカッと殴る。
「ハッキリ言うわ。幼馴染みだとしてもベタベタし過ぎじゃない?」
「いいじゃない別に、初対面じゃないんだし。もしかしてあんた、私とシャンがイチャイチャしてるのに嫉妬してんの?」
(俺はイチャイチャした覚えはないんだがな…)
シャインが心の中で呟く。
「ち、違うわよ!それにその『シャン』って何?」
「シャンってのは私とシャインが友達以上の関係になるために私がつけたの。」
ミリアがシャインと腕組みをしようとするとシャインがヒョイと回避する。ミリアがぷ~と口を尖らして怒る。
「でも…!」
「彼女じゃないのに私とシャンの間に入ってこないで。」
止まる気配のない2人の間に、
「2人ともそこまでだ。」
シャインが入り、ようやくおさまった。
「はあ、せっかくの再会が台無し。」
「もうなんも言うなミリア。」
「は〜い。 ? そういえばバージェスは?」
「…あいつは今虎神高校にいる。」
ミリアの質問に一瞬シャインが答えるのに戸惑った。
「それは知ってるけど、なんで一緒にいないのかなって?」
「それは…」
「それはいいとして、そろそろトーナメント始まるわよ。」
話を断ち切るようにサナが割り込む。
「そうね。じゃあまたねシャン。次は『1位トーナメント』で。」
「どういうことだ?」
シャインが尋ねる。
「知らないの?1位トーナメントに出場したのは龍空高校、馬原高校、虎神高校、蛇帝高校の4校。そして私は今蛇帝高校にいるの。しかも、蛇帝高校代表者のサポーターなの。」
「そうなのか。」
「そして1位トーナメント第一回戦は…龍空高校VS蛇帝高校。だから、1位トーナメントで会おうねシャン。」
そう言ってミリアが戻ろうとサナの隣を横切る瞬間、
「あんた…なんか『隠してる』わね?」
サナが囁く。ミリアは一瞬止まって何も言わずに立ち去った。
「何言ったんだサナ?」
「別に。それより、敵が誰であれ、負けんじゃないわよ。」
「わかってる。」
(ミリアがサポーターか…少し不利か…)
6人は1位トーナメントが始まるメイン会場に向かった。
数時間後、ついにトーナメントが幕をあける。
レ「なんなのミリアの奴~〜〜」
エ「まあまあ落ち着いて。」
ス「えらいキレてるなレビィ。」
ヒ「ああいう性格の人は女性から嫌われるタイプなのでしょう。」
ス「しかしまたお前の幼馴染みか。」
シ「そう言われてもな…」
ヒ「ホント、シャインは勝手に周りに可愛らしい人が集まるからいいですよね。」
シ「や、だから、そう言われても…」
ス「少しは俺ら2人に誰か紹介しろ!」
ヒ「そうですよ!」
シ「紹介しろって言われてもな…」
ス「俺は知ってんだぞ。7組のマドンナにラブレター貰ってたの!」
シ「あ、あれはだな…」
ヒ「な、何ですって!?あのマドンナからラブレター…どれだけモテれば気が済むんだー!」
シ「うわっ!待て、はやまるな!」
ス「問答無用!」
レ「うるさい![無月]!!」
ス・ヒ「ぐわぁぁぁぁ!!」
シ「この光景前にも見たような…」
サ「次回は1位トーナメント第一回戦スタート。お楽しみに。」