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第11話

「あと一人かぁ……」


ギルド前の広場で、ラビィは空を見上げた。


神様二人は濃すぎる。


もう少し、こう……違う方向性のデータが欲しい。


その時、足元に咲く小さな花が目に入った。


白くて、控えめで、どこにでもありそうな花。


「……あ」


ふと、レガリア時代の記憶がよみがえる。


「そう言えば……植物の消失条件……結局あの時は分からなかったな」


ラビィはしゃがみ込み、花にそっと手を伸ばした。


「あなたのデータ、抽出させてもらうね」


端末を向ける。


ピコン!


《抽出完了:野花》


「よし!」


立ち上がる。


「これで三人……いや、一輪完了!」



ギルドへ戻り、登録端末を操作。


《抽出データ登録完了:野花》


「編成っと」


メンバー欄に花のアイコンが表示される。


選択。


次の瞬間。


ポトリ。


足元に、さっきと同じ花が現れた。


ラビィはそっと拾い上げる。


「よしよし。ごめんね」


小さく呟いて——


ブチッ。


茎から引き抜いた。


その瞬間。


手の中から、花は光の粒になって消えた。


跡形もなく。


「あぁ……やっぱり消えちゃうんだ」


静かに呟く。


横から声がかかった。


「何がしたかったのじゃ?」


天照が不思議そうに見ている。


「あ、いえ。前にちょっと厄介な事がありまして……その実験というか……そんな所です」


「ふーん……まあ、よく分からんが、そうなのか」


天照はあまり興味なさそうに頷いた。


ラビィは端末を閉じ、ぱんっと手を叩く。


「よし!仕事終わり!遊ぶぞー!」


ぱっと笑顔になる。



クエスト端末の前。


「へぇー、各エリアだけじゃなくて時代を渡るクエストもあるんだ」


目を輝かせるラビィ。


「まあ、とりあえずはチュートリアルから始めてみよーっと」


《チュートリアルクエスト受注》

内容:フィールドエリアにいる魔物を5体撃退せよ


「シンプル!」


街の外へ出る。


草原を渡る風が気持ちいい。


「あの……天照さんって戦いとか大丈夫です?」


「ん?我は戦いは苦手じゃ」


即答だった。


「あんな物、粗暴なスサノオを思い出す。あー嫌じゃ嫌じゃ……」


「だよね」


ラビィは苦笑しながらステータス画面を開く。


「メンバー交代はここで……あれ?」


編成コマンドが暗転している。


「あーやっぱりギルド内のみか……」


少し考えて、にやりと笑う。


「戻って変えてもいいけど……とことん遊ばなきゃ時間がもったいない!」


そのままクエスト続行。


魔物出現。


「うわぁぁぁ!来た来た来た!」


天照が全力で逃げ回る。


「神様!?」


ラビィは軽やかに武器を振るい、あっさり撃破。


「神様だから強いってわけじゃないのね……メモメモ」


二体目。


三体目。


そのたびに、


「ぎゃー!」

「近寄るでないー!」


と叫びながら走る天照。


ラビィはすっかり慣れてきた。


「あと一匹っと」


草原の奥へ進むと、木々が増え、景色が変わっていく。


そして。


見覚えのある森が、視界に入った。


ラビィの足が、わずかに止まる。


「……あれ?」

ここまでお読み下さり本当にありがとうございました。


《ブックマーク》や《評価》を頂けると大変励みになります!


更新は毎日致しますが、2話更新に変更致します。


平日:7時頃、19時頃の1日2話

土、日、祝:12時頃、20時頃の1日2話

です。


また、前作《月の兎、時代を駆ける~目指すはフルダイブ型MMORPG無双~》はこの作品の過去のお話となっておりますので宜しければ、そちらの方もよろしくお願いします!

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