3.幼稚園入園
というわけで、
ただ今母親(美人)の抱っこしてもらいながら幼稚園または保育園みたいな施設?に連れていかれている。
別にコミュ障というわけではないがまあ不安だ。
昔信じていた友達に秘密を言ったことがあったが…
その瞬間大声で言いふらされてそれ以降は友達を作らなかった。
そのせいで前世では大した友達もいなかったな…
友達の作り方入門編を出している人大募集中という張り紙を出そうか
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幼稚園についた。
なんていうんだろう。
でかい屋敷だ。
ただただでかい屋敷のやうな建物だ。
ここな幼稚園とかどんだけ金出してるんだよ…
いや、僕の家も周りと比べて少し大きかった気もしたから少し裕福な家庭に生まれたのかもしれない。
まあ自慢はしない。僕の手柄ではないからな
調子に乗ってもろくなことにならない。
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というわけで中についた。
中も豪華な感じの建物だった。
かなりの数の人がいるが見知った顔はない。
誰にもあったことがないからな
「こんにちは」
…誰だ?
先生みたいな人に話しかけられた。
これはどうするべきか、まあ返事するか
「こんにちは」
礼儀正しくすることは大事だからな
相手に好印象を与える為には一番の方法だ。
とか言ってたら大きな鳴き声が聞こえた。
…誰かが泣き出した。
僕は身震いした
前世の時から泣き声は嫌いだ。
泣いている人が苦手だ。 泣いているのを聞くとまるで自分が泣かしたかのように感じる。
これもまた前世の話だが僕がある女子の横で1人で遊んでいたらその子が転んだ。
そしてその一部始終を僕は見ていたがその後に問題が起きた。
その子が泣き出した。
その後周りに人が集まってきて僕とその子をみんなが囲った。
みんなは僕を非難の目で見てきた。
僕は何もしてないのに
なぜ泣かせた。なぜ慰めなかった
みんなと同じような傍観者でありたかったのに
だから僕は泣いている人が苦手だった
しかし今はもう違う。
傍観者ではなく手を差し伸べる存在になりたい。
そうやってくれる人はその人の救いになると思う。
「おやおや…」
先生が声が聞こえた人の方に歩いて行かなかった
そう、いかなかったのだ。
なぜ、いかなかったのかはわからないが僕はそれが許せない。
僕は声がする方へ行った
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そこに着くと白い髪の耳長族が泣いていた。
体操座りで顔を隠していた。そしてよく見るとその子は膝を怪我していた。
なのに誰も気にしてなかった。
しかし
よかった
いじめではなかった。
それで十分だった
僕は声をかけた。
こういう時に話しかけている存在は大切だ。
人によるだろうが少なくとも僕は大切だと思う。
「大丈夫ですか?」
と聞くとその子は顔をハッとした様子であげて
「う、え?だいじょーぶ…え!?」
僕はその子の手を引いて歩いていた。
怪我をしたならまずは水で洗わないと
建物の外についた。
そこで僕は
井戸のような場所で水を出してその子の膝を洗った。
「ありがと…」
礼を言われてしまった。
なんといえばいいのかは分からないがここは
「いえいえ、怪我をしているのはとても重大な問題なので当たり前の行動と思ったのです…」
と言いかけて気付いた。
少女が首を傾げていた。
この子もまだ一才ほどだ
こんなに難しく行っても伝わらない。
ここは普通に
「どういたしまして」
こうして僕には友達ができた。