婚儀、御伽噺の如く
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
人生の転換期、分岐点。一人だけだった人生か二人に変わるとき、全く異なる世界が見えて来るのでしょう。そんな場面にお立ち会いを致した時のお話で御座います。んん……やはりどうにもあの場所で見る物は、なんだかとっても不思議な心地が致します。
大都会の中心部、高層ビルが立ち並ぶその中に、神社が御座います。ふらり、ふらりと歩みを進めるだけでも人目を引く大鳥居。そして大階段。初めて訪れた際には、懐かしの故郷を思い浮かべたものです。両側には近代的な昇降装置。歴史の重みと、近代的な真新しさが合わさったとても不思議な場所。一度階段から登った際には思わず息も絶え絶え、といった状態で御座いました。
今日も同じ様に息切れを起こしながら、山頂まで上り詰めた際の事です。笛と鈴、太鼓の音が鼓膜を擽りました。規則的かつ断続的に、しゃらん、しゃらん。何かの催事でしょうか? 私は息を整えながら、列の真後ろに並び、首を長くして中の様子を伺いました。
何時もは木張りの床の上に何も置かれては居ません。奥にある御神体である鏡だけが存在感を放っております。けれども本日は等間隔に折り畳み式の椅子が並んでおります。ちょこんと腰掛けるのは、黒服の方々。参列者の様です。そして、中心部を占めるのは花婿様と花嫁様。お二人とも此方側を背にして、真っ直ぐに御神体の方を見ておいでです。そして、前を舞う巫女様方の御神楽。そうすると、なんだかとっても不思議な気持ちになります。
花嫁様の頭部をすっぽりと覆う綿帽子。真後ろから見ると真ん丸なおつき様のようです。普段は横顔と共に見る事が多いせいか、新鮮に感じます。舞い踊る巫女様の手の神楽鈴が腕を振る度に音を奏で、何だか昔の屏風と相対した気分になるのです。
本当は目の前に相対しているのは人ではなく、山の精霊達なのではないでしょうか? 私が偶然にも出会して、覗き見をしているだけでは無いのでしょうか?
そう感じさせる程に神秘的な光景で御座います。
一人だった人生に配偶者が出来た時、二人の人生になった時、その時見える光景と言うのは、御伽噺でも紡ぐ様に不思議な物になるのでしょう。現実から空想へ、意識を切り替える様に。勿論、御伽噺にも困難は付き物ですが、それさえ共に乗り越えてゆくのでしょう。
ご結婚、おめでとうございます。
渡のメモ帳
神社巡り一つ目。完
結婚式の形式って、神社によって異なるのですね。
後ろ姿だけ見える結婚式って、妖精さん感が出て不思議でした。あと、御神楽。
ご結婚、おめでとうございます。
渡って結婚願望あるのかな?
今の状態が余りにも満ちすぎて居るので、何も求めて居ない気がします。ずっと子供のように無邪気で、無垢な気がします。
現実にあるお社です。
御祭神のこと、私は『山の神』だと思ってます。
体格的に、他の神様と比べて一回り大きいイメージ。
筋肉質だけど、全体的にしっとりと脂肪が覆っている。
掌が大きくて厚いと物凄く嬉しい。
糸目で、物凄い短髪だと嬉しい。
多分、無口だと思う。ひっそりと、ずっと笑っている様な。
気が優しくて力持ち。
影日向に咲く花を大切に、分け隔て無く大切にしていそうな。
なんて言うのでしょう。『一輪も踏まない精神』。