収穫と運搬
翌朝になって見てみると、泥を捏ねて作った簡易鍋は割れていた。
海岸で色々と拾った物の中には大きな貝の貝殻もあり、鍋の代用にはなりそうなので、ひとまずはそれで火にかける。
元々予想していた巻貝の貝殻の拾ってきたものを海水で洗い、日差しに干す。大きめの岩場の上に数十個の巻貝がある。
寝床にと集めた葦をよって、籠とゴザを作る。
片目の枝のような物は別に集めて、引き潮の間に波打ち際に刺して、満ち潮を待つ。
海岸で見つけた釣り餌になる虫を満ち潮になってから葦の囲いの中に投げ込む。
日が暮れ始めたので干している海藻を見ると、しっかり乾いていたので充分乾いていて、保存出来そうになっていた。
大きな貝に海水を一日中沸かしていた作った塩も、巻貝20個分はあり、海岸線も引き潮で下がっていったので罠を見ると、結構な数の魚が捕まっていたので、茹でて干すか食べるかして、あとは火の側で燻製にした。
今日は池上に帰ろう、貝殻を拾えるだけ拾い、干した食材と一緒にゴザで包んで葦で縛り、木の枝で作った背負子に括り付け、立たせて背負って見た。
肩紐が弱いが片道だけ持てば良いだろう、とりあえず見切り発進する事にした。
途中で日が暮れてきたが、川に沿ってくる時に作った道を通り、月明かりを頼りに歩いて行くと、麦畑が見えて、果樹の植え込みが見えた。
住処の丘に登ろうとした瞬間、肩紐がちぎれ飛んだ。
両手で荷物を持って住処に持って行き、壁に作った棚の段の上に塩を並べて、入り口近くの風の通り道に干物をぶら下げた。
家の中が何となく海の香りになった気がした。




