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パラレルワールド  作者: 晩白柚
6/13

海に行く

ここの季節感では日本と春の長さは変わりがなさそうだという前提から、そろそろ夏が来ることが予想される。


冬の終わり頃にここに来てから、すでに60日程度が過ぎている。


夏になったら品川か羽田に行って、海の物を採集して来よう、そう思うと、携帯食と水を持ち運ぶ道具は必須だということがわかってきた。


木苺やカシス、ブルーベリーなどが育ち始めれば、ある程度余裕は出てくると思うが、まずは保存容器から何とかしよう。


竹は目黒の方に一箇所竹林があったので、筍取りをする時に数本持ってきてるが、石斧では水筒など作れない。石のノコギリはまだできていないので、液体の保管どころかコップも作れない状態だ。


温泉の底の泥で形を作って焚き火で焼いて、コップは何とか解決したが、重いから持ち運びは出来ない。


夏になったら巻貝を見つけて、水入れにしようと、蓋になりそうな木の欠片を集めているが、大きめの鍋で使えるような道具もぜひ欲しいところだ。もし人の顔ぐらいの大きさの貝殻でもあれば、早速鍋がわりに使えるだろうと見込みをつけ、とりあえずは鍋のようなものを作ろうと、石に草を巻いて泥を塗り付け、石ごと火に焚べて作った簡易なべに水を入れ、色々茹でて朝食を取ることにする。


なんだかんだ言っても海の物は必須なので、今日から数日かけて平和島の辺りに行ってみようと思った。


家の前の川に沿って下っていくと、途中で小さな支流に分かれている。本流の方向に行くと蒲田から羽田の方だから、支流の方に行くと大森に平和島の方だろう、こんな自然のままならば平和島も島の形をしているのかな?想像をすすめながらこの世界に来て初めて行く海を想像してみる。


何かに備えて作ってある石の穂先の槍を手に持ち、もう片手は石の包丁。草を編んで作った袋を背中に下げて、川を進んでいく。


川が丘に沿って曲がりくねっているようなので、草を刈って直線の道を作り、丘の上に向かっていく。


若干の丘を登り切ると、東京湾が目に入ってきた。


山王の崖の上から見えた時よりも視界は悪いが、丘の下には先ほどの川が曲がりくねって戻ってきており、その先は海につながっているのが見えた。


なるほど、この丘は砂丘の一種なのだな、あまり背の高い木は生えていないので結構歩きやすい。


丘を下ると、下は干潟のような遠浅の地形だった。


思ったよりも貝は見当たらず、結構遠くまでが砂浜で、100メートル程度先には砂の丘が海上にあり、その丘とこの丘の間は水路のようになっている。


今は引き潮なのだろうと思った。


水たまりになっている場所があったので、その水を汲んで茹で始める。


煮詰まってきたらまた水溜りの海水を鍋に追加し、辺りの草や枯れ木を集めてどんどん火にくべる。


水たまりを数箇所みて回ると、逃げ遅れた魚がいたので捕まえて鍋に入れる。蟹も手のひらサイズのものがいたので一緒に茹でる。


魚と蟹は火が通り次第鍋から出し、冷ましてから摘んで食べて、鍋には海水をどんどん追加する。


夜になる頃には、鍋の上に両手で掴みきれない程度の塩の結晶が出来上がった。辺りで拾ってきた大きめの巻貝の貝殻にそれを詰めて草と枝で封をする。夜になった頃には塩の詰め物が数十個完成していた。


昼の間に色々と海藻を拾ってきては干していたものを確認してみると、まだ全然乾いていなかった。今日は砂丘の丘に木の生えている辺りで野宿だ。辺りに自生している葦を適当に切ってきて、寝床に敷いて、体の上にも適当にかけて、寝床につく。


月の明かりが海に反射して、とても綺麗だった


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