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episode22

最近ステータスの項目の計算を間違えていないか不安になってきました。

2014/12/17:ステータス一部変更

変更点:HP/MPの上昇値

 現在地は大森林最北端、大森林の中で最も縄張り争いが多いらしい地であり、中にはドラゴンと言う夢あふれるモンスターがいるような危険地帯なのだが。

 そんな事より食事優先とエウクレイアと二人して弁当を開きつつ、道中で得た肉やら魚やら木の実やらきのこやら。ともかく様々な自然の恵みでちょっとした料理を作っていた。森の中で火を起こすのはまずいと思ったが、偶然川を見つけたので近づきすぎない位置でクッキング。

 削った木の枝に肉やら魚を指して焚き火の近くに放置する原始的な焼き料理だが、炎の中央に鎮座する土鍋には色とりどりの野菜と魚が叩き込まれている。まあ、所謂鍋である。適当に叩き込んでも塩で味を整えればそれなりになるので本当に重宝する。

 まあ、ここまでは普通、かどうかは疑問だが、少なくともただの野外料理だったのだ。

 しかし、料理を盛り付けてエウクレイアと共に食事をしようとした時にそれは現れた。

 

「ぴゃ」

「やーん」

「わふっ」

「……かわいい」


 緑羽が綺麗な小鳥(ラッキー・バード)が空から舞い降りて、明るい金毛の子狐(妖狐)がいつの間にか焚き火の前でヨダレを垂らしており、灰色の毛並みの子犬(グレイウルフ)が隣にちょこんと座っていた。───もふもふである、もふもふであるっ、もふもふであるッ!!

 ……落ち着け、私。

 どうやらこの小動物達は匂いにつられてやってきたらしい。別にあげる事を渋るほど大人気なくないが、しかしこのままだと流石に動物には熱すぎる。なので早る子供達を落ち着かせながら、少し冷ました料理を小皿に取り分けて渡すとすごい勢いで食べ始めた。どうやら腹が減っていたらしい。

 そんな小動物に愛娘と二人で目を細めながら料理を食べていたのだが、しかしどうにもすぐに食べ終わったらしくおかわりを要求してきた。別に食料はそれなりにあるので問題ないが、しかしよく食べる子供である。まあ、寝る子と食う子はよく育つ、しっかりと食ってたくさん遊べよ。

 そうして、美味しそうに食べている子供達に癒されながら、食べかす等を土に埋めて片付けを終わらせていく。よっぽど腹が減っていたのだろう、所有する食料の1/3を食べ尽くした子供達は満足そうに焚き火の前で寝転がっていた。

 ううむ、正直食事の後は普通に狩りを再開する予定だったのだが、しかしこの子達を放置して行くわけにもいかないな。この場所はどうにも殺伐としているし、そもそも森の中で守る親がいないのか、それともはぐれたのかはしらないが、子供がまたどこぞへと彷徨く可能性がある。その場合は守る者がいない状態で天敵とでも遭遇した場合待っているのは当然の結末だけだ。


「まあしょうがねえよ、なぁ?」


 眠る子供達を撫でながらはしゃいでいたエウクレイアにため息混じりに問えば、当然だと力こぶを作るように二の腕を叩いて、自信有りげに胸を叩いた。うん、お前さんも癒しだよ。

 その後、現れるモンスターは私ではなく、張り切った愛娘による魔法の連続投射によりアイテムに変化させられるというなんとも言えない光景が繰り広げられていた。

 ちなみにどうでもいい話だが、どうも私とエウクレイアはパーティーを組んでいる状態らしい。要するにどちらが倒しても経験値が入るが二人分で分割される。なので一人で経験値を貯めるよりもおよそ二倍は戦わなくてはならない。それがもう楽しいのなんのって。呪いにより強制的に消耗する私は、出発前にセンナから譲ってもらった人工血液やポーション等を使用しつつ、モンスター相手から血を吸う事でなんとかHPを繋いでいるのだが、現在はこの森周辺に存在するモンスターの動きもおおよそ読めるようになり、一度で「吸血」を成功させられる割合が増えてきたのだ。そのおかげでポーション等の節約になっているので助かる事助かる事。一撃貰ったなら死に戻りしかねない状態で決めた時の爽快感と言ったらないな。

 ここが激戦区だと言うのは既に理解していたが、しかし一度に現れる数がそれなりに多いのも楽しめるポイントだ。最低でも三匹以上、鳥類は上空からの魔法もあり正直鬱陶しく、山猫は敏捷かつ木々を利用した戦法がいやらしく、狼の統一の取れた動きはある種の戦慄すら覚えた。狐もまれに見るがアレは襲いかかってくる事はせず、逃げの一手なので今のところは戦っていない。

 

「あ」


 そう言えば、森に入ってから狩りが楽しくてまったくステータスを確認していなかった。

 これはいかん。目標レベルアップ回数20回なのだが、今どれほど上がっているか正直分からない。

 なのでこの暇な時間に少しでも調べておくとしよう。



==== ====


【NAME】ジョージ/LV13/RED

【RACE】吸血鬼(プレイヤー・モンスター)

【JOB】駆け出し戦士≪戦場の心得≫≪観察眼≫

【SUB─JOB】見習い精霊使い[契約:闇精霊「変幻のエウクレイア/LV10」]残り契約枠1

【TITLE】吸血鬼(HP+100、MP+100)、命喰鬼、窮鼠猫噛

【SKILL】吸血(陽光脆弱化)、吸命、換装、精霊契約、武器装備制限全解除、威圧、解体

【VITALITY】HP301/330 MP351/380

【PARAMETERS】STR22(+30)/VIT23/DEX27/AGI25/INT18/MND18

【ARMS】クレイモア[STR+30/耐久205/錆]、血色の革鎧[VIT+15/耐久147]ジーンズ[VIT+5/耐久231]

【ACCESSORY】[錆色絶剣片スクレップ・スクラップ/レベル上昇時DEX+1/刀剣類錆化/装備変更不可/解呪不可能/特殊成長][黄金の鍵/ライフ・ドレイン(対象自分)/マジック・ドレイン(対象自分)/条件開示条件未達成/解呪不可能/特殊成長][]

【POINT】21


==== ====

==== ====


【NAME】変幻のエウクレイア/LV10

【RACE】闇精霊(ユニーク)

【TITLE】高貴なる(ゴシックハート)、魅了する(アイドル)

【SKILL】変幻ユニーク、闇魔法LV2、物理無効、闇魔法吸収、恐怖耐性

【VITALITY】HP350/350 MP500/500

【PARAMETERS】STR5/VIT10(+10)/DEX17/AGI15/INT35/MND31

【ARMS】変幻する肉体[STR+INT/耐久無制限/自己修復/成長]変幻する半袖Tシャツ[VIT+5/耐久300/自己修復機能/成長]変幻するオーバーオール[VIT+5/耐久300/自己修復機能/成長]

【ACCESSORY】[変幻する麦わら帽/闇の帳自動使用][変幻するサイドゴアブーツ/歩行速度上昇][変幻するリュックサック/収納可能]


==== ====



 ……服装が変わると装備効果も変わるのか。運営は頭がとち狂ってるのではなかろうか。

 それにしてもあんまり上がってないな。そこそこの数は倒したと思ったんだが。まあ、相手がそれなりだったという事か。

 今回はどこに割り振ろうか。現在の組員達のステータスはおおよそどれかに特化しているのが現状だ。

 例えばセンナならDEX極振りと言う分かりやすい形だ。るーはAGIを中心に伸ばしている。セガール嬢はDEXを中心にSTRにも伸ばしていた。ジョーカーはDEXとAGIのみに割り振っているらしい、これは職業が関係しているのだろう。レザムだが、あの子の場合はSTRとINTを中心に上げていた。私だけが満遍なく育てようとしているのだ。

 振り直しはレベルが100になった際一応可能らしいのでそこまで悩む必要はないが、しかしこうも組員がピーキーな輩ばかりなのにそれを率いる自分が普通でいいのだろうかと悩む今日この頃。

 よし、と一つ頷いて、自分も極振りを決意する。とりあえずVITに全ポイントを注ぎ込む事にしよう。

 理由は特にない。強いて言うなら全員がほとんど興味を示していないからだ。


「む?」


 ステータスを弄るのに夢中になっていたせいで気付かなんだが、いつの間にか子供達が膝の上に移動していた。いやまあ、別に良いんだがよ、……お前さん等、本当に野生かね?

 あとエウクレイア、お前さんはサイズ的に無理だから諦めなさい。羨ましそうにしても枕にもなれやしないだろう。ほら、むくれていないでお前さんもそろそろ休みなさい。

 という訳で、とりあえず周囲に<威圧>を常時発動しながら子供達の寝顔を見守る。

 うむ、───とりあえずスクショ撮っていいですか。




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