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第12話 イ


蓮姫たちはハムザの案内で深海の奥へ奥へと進んでいった。


やがて、マザーのいた場所の近くまで辿り着くと、皆は足を止めた。


「なあハムザ?命の蛇口の 在り(ありか)はもうそろそろ見つかりそうか?」

蓮姫は尋ねた。


「命の蛇口は、モノじゃなくて、ここで起こる特別な現象なんだ」


「現象?」

蓮姫は首をかしげた。


すると、ハムザが小声で言った。

「みんな静かにして。

よく見てみろ! 今だ!」


蓮姫が前を見ると、海底に白い粉が降っているように見えた。


「ねえ、お姉ちゃん! これ《《雪》》っていうらしいよ。きれいだね!」

オイロスが目を輝かせながら蓮姫の腕を引っ張る。


「これが雪……なのか?」

蓮姫は伝え聞いていただけで実際に見たことがなかったため、驚きを隠せなかった。


「雪じゃない。これはマリンスノーっていうんだ。プランクトンの死骸だよ」

ハムザが教えてくれた。


「プランクトン?」

蓮姫はさらに驚く。


「マザー様の話では、プランクトンは俺たちよりもずっと後に生まれた生き物なんだ」


「つまり、私達は未来の幽霊を見てるってことになるのか?」

蓮姫は理解しようと試みる。


「そうとも言えるね」

ハムザは静かに答えた。


マリンスノーはどんどん増えて、あっという間に皆の視界を白く染めていった。


蓮姫は意識が遠のくのを感じ、眠りに落ちていった。


「お姉ちゃん、大丈夫?」

オイロスの声が遠くから聞こえる。


「……」


「アマザ! 大丈夫か!」

ハムザの声も聞こえた。


「ん? 誰だ?」


「アマザ。君はマザー様の巫女だから、よく気を失うことがある。自分を責めるな」

ハムザが優しく言った。


(あれ? 私は蓮姫なのに、なぜアマザと呼ばれているんだ?)


そして蓮姫は、アマザという少女の体に意識が乗り移っていることに気づいた。


アマザは、この(やしろ)に生き神様の巫女として祀られ暮らしていた。


ある日、そんなアマザの社の前に、小さな男の子がやってきた。


彼は、オイロスによく似た顔をしていた。

「あの…、ここで祈ってもいいですか?」

男の子は尋ねた。


——————————————————————

↑【登場人物】

蓮姫(カムラ)

•オイロス

•ハムザ

•アマザ


【掲載に関するお知らせ】

いつもお読みいただきありがとうございます。

今後の運用方針に伴い、当サイトで公開中のエピソードは、予告なく非公開とする場合がございます。

公開されている今のうちに、ぜひお楽しみいただけますと幸いです。

尚、当内容については、憮然野郎のnote 掲示板にて詳しく告知しています。

https://note.com/buzenguy/n/n9517e6b198fc


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