レイプ魔の本分
しいな ここみ様の『朝起きたら企画』参加作品です。
朝、オレは、うつぶせのまま、目が覚めた。
冷たい床に感覚がクールになり、かすんだ目が見えるようになると、そこのあったのは見慣れた薄い桃色のアケビのような物体で、それは太もものあいだで汗にまみれた肌が光沢を放っていた。
つまり、オレの鼻先にあったの幼女の股間。
幼女の性器からは微かに尿の匂いと子供特有の甘い香りが混ざった匂いが漂っている。
「こわいよぉ」
ガンガンする頭を押さえながら、声の方に視線を少し上にずらすと、見た目10歳もいかない幼女はすっぱだの仰向けのまま一糸まとわぬすがたで目隠しされ、手首足首をそれぞれ束ねるようにテープを巻きつけて固定し、M字型に大きく開脚させた姿勢で床に転がされていた。
所謂、M字開脚縛りという感じだろうか?
全裸のまま拘束された幼女の体は恐怖で激しく震えており、股間の敏感な部分が全て剥き出しになっており、穴がふさがりきっていない事から彼女の幼さがうかがい知れた。
彼女の裸体を最も無防備な状態で晒すためだけに設計されたような拘束のため、幼女は羞恥心と恐怖が混ざった表情を浮かべているが、それ以上に弱弱しい声には疲労感が色濃く表れていた。
幼女は時折小さく身じろぎするものの、完全に自由になることはできず、ただゴロゴロと床に固定されているしかないのだ。
「……」
オレは、慌てて周囲を見回すと、確かに他にも少女たちがいた。
一番近くにいるのはここにる幼女より年上の十代前半と思われる少女で、ベッドに全裸で仰向けに寝かされ四肢を広げるように拘束されていた。目隠しされているのか、表情はぴくりとも動かない。
「バカやろう、とっとと外せよコラ!」
罵声がするほうを振り向くと、壁際に置かれた大きな木製の椅子には、先ほどの少女より二つほど年上に見える女性が下着すがた座らされ、背もたれ越しに腕が縛られている。そして首には鈍く光る金属の首輪が嵌められ、そこから伸びた鎖が床に打ち込まれた杭に繋がっていた。
彼女は、そんなアラレモナイ格好でも消えない敵意をむき出しにて、吠えている。
まったくもって威勢の良い事で、ソンナにわめいてもどうにもならないだろうに。
少女の悪態に呆れながら部屋の様子をうかがうと、部屋全体は薄暗く、唯一の光源は天井の無機質なLEDのみ。
床には絨毯が敷かれているが、ところどころ血痕のような染みがある。私が最初に目を奪われたのは部屋の隅だった。
古い机の上には手錠や足枷が散乱し、その横には医療器具と見紛うばかりの銀色の針先を持つ器具が並んでいる。さらに奥の棚には透明な液体が入った注射器や用途の分からない黒い装置が置かれていた。 さらには口を封じるテープやギャクまでがあり、更には クロロホルム と書かれた瓶までころがっている。
中でも目に焼き付いたのが無造作に転がる小型スタンガンだ。放電防止用のカバーが外され、今すぐ使える状態だ。
これらは何に使うのか、聞くまでも無い。
――レイプの必需品、強姦七つ道具。 自分も良く使ったことがあるから良く知って居た。
ただ、クロロホルムを使うのは漫画の世界だけだ。そんなものを使った日には薬物の量次第で心臓が先に止まりターゲットを死亡させてしまう。
慣れた人間ならよく知っている、レイプにクロロホルムを使わないのは暗黙の了解だ。
ソレを知らずに準備するとは、道具を準備したのはソコまで慣れた人間ではないのかもそれない。
「………オレは、どうやってここにきたんだっけ?」
オレは、ガンガンする頭を左右にふりながら、ぼんやりと記憶を辿り始めた――ここへ至るまでの日々を。
”
最初のレイプは、最初は何気ない出来事から始まった。
ある晩、酔って帰宅する途中、夜道で若い女性とぶつかった。その時の驚いた表情があまりにも魅力的で、思わず腕を掴んでしまった。
それが最初の強姦だった。
翌朝目が覚めると、奇妙な充足感が胸に満ちていた。今まで感じたことのない全能感。
それを求め、オレは次の晩も同じ道を歩いた。そしてまた一人……もう一人……次第に頻度が増えた。
女を襲うのが、週に一度が三日に一度になり、やがて毎晩になった。
「それから、どうだったけ……」
ガンガンする頭の痛みがひくにつれ、記憶が鮮明になっていく―――
それからのオレのエスカレートは必然だった。
オレの欲望は満たされるごとに飢えた。まるで海水を飲むように襲えば襲うほど満たされぬ欲求は砂漠のように乾いていった。
成熟した身体への渇望ではあきたらず、新たな獲物を求めた。
――より弱く、より抵抗できない対象を……。
最初は偶然だった。雨の夕方、傘も差さずに駆け抜けていく小学生を見た時、オレの中で何かが切れた。コレなら、癒されぬ渇きを潤せそうだと。
その日からターゲットは少女へと変わった。
公園のベンチで本を読む少女の背後に忍び寄る夜が何回あったろう。街灯の下で宿題をする少女のランドセルを掴んだ指の感触がまだ残っている。母親に電話している小学生の後頭部を押さえつけた瞬間の湿った髪の匂い……
そして、次第に大胆になり、日課のように少女たちを襲っていったっけ?
そしてさらにエスカレートしたんだっけっけな……。
「まさか俺みたいなゴミクズでも、歴史を作れるなんて思わなかったぜ、幼稚園児をヤッたって言っても誰も信じねえよな」
自嘲気味に呟くと、記憶の中の光景があざやかに蘇る。
オレの目にとまった不運なヤツは近所の公園で遊ぶ集団の中から選ばれた五歳児——花柄のワンピースを着た少女だったな。
母親の買い物中、ほんの数分離れた隙に建物の裏に誘拐し、帰り道で立ちションする男児のように、路地裏の死角で済ませた最悪の犯行だった。
「あれだけは流石にキツかった……」
苦笑が漏れる。まだ幼すぎて性器という概念すら持たない身体——無毛の割れ目は未完成の造りだった。大人の指一本が通るのがやっとの狭さ。挿入など不可能だと諦めかけた瞬間——オレにある閃きが降りてきた。
「『処女膜』とか言うけどさあ、あんなの飾りみたいなモンだろ?」
指先で探ると確かに薄い膜がある。だが弾力だけで貫通不可能とは限らない。
唾液で濡らした中指をゆっくり捻じ込んだ刹那——破れた。痛みに泣き叫ぶ声を布で塞ぎつつ奥へ押し込んだ感触を思い出す。
「あの時は流石のオレも正直ゾクッときたよ」
オレは、吐き捨てるように言いながら、見下げるように床に転がされている幼女を一瞥した。
「まだ生理来てないガキのマンコのレイプだってよ?全国レベルじゃねえの。いや世界初かもしれんな、あははは」
オレの空虚な笑い声が狭い室内に反響する。
そして、それに気をよくして、油断しちまったんだった。
油断大敵、とはよく言ったものだ。
あの夜もいつもの通りだった。
深夜二時の住宅街。誰もいないはずの路上で信号待ちをしていた時——
「バシッ!!」
衝撃は後頭部から来た。
脳が揺れる感覚と共に視界が急速に暗転していく。遠ざかる意識の中、「くそっ!」という低い罵声が聞こえた気がした。
次に目覚めた時はすでに今の状態だった。
「ああ、そうだった……」
オレは再び部屋を見回した。
暗がりに慣れた目が捉えたのは……鏡だ。壁一面に設置された巨大な反射板。しかしそれは単なる装飾ではなかった。
「まさかこれは……?!」
一瞬で悟った。これはマジックミラーなのだ。
向こう側からはこちらが丸見えでありながら、こちらからは一切見えない特殊なガラス。その表面を走る微細なひび割れのような模様が、かすかな歪みとなって反射率を下げている。
視線を下げると……そこにあった。カメラのレンズが複数、鏡面の下部から覗いている。真鍮の枠に囲まれたレンズが青白い光を放っていた。
「な……に…?」
声が詰まる。
思考が追いつかない。自分は捕らえられたはずだった。逮捕されるか、拷問されるか殺されるかと思っていたのに……この構図は違う。
オレは急いで首を回した。周りにいる少女たちへ視線を走らせる。最初に気づいたのは一番近くのM字開脚で拘束された幼女だ。彼女の表情が妙に落ち着いている。恐怖ではなく諦めに近い虚脱感。先ほどの怖がった様子は演技だったようで、その視線は虚空を彷徨っているようで……だが焦点は定まっていた。マジックミラーの方角に。
「マ、まさか?」
次に確認したのは椅子に座らされた少女だ。彼女はこちらを見て……微笑んだ。いや違う。哀れみの眼差しだ。まるで「ついに君の番が来たね」とでも言いたげに。
突然、オレは思い出した。
昨夜まで自分が行ってきた行為を。路地裏で小学生を押し倒した時も……公園で中学生を犯した時も……実は誰かに見られていたのではないか?警察ではない。もっと邪悪な観察者たちが存在していたのかもしれない。そして今……
「ああ……そういうことか……」
ようやく理解が追いついた瞬間、全身に鳥肌が立った。ここは収容所でも拷問部屋でもない。
舞台なのだ。観客の視線を集めるために特別に仕立て上げられたステージ。自分こそがメインキャストとして用意されたのだ。
あの少女たちをレイプする様子をさらし者にするために。
「ふざけるな……」
唸り声が喉の奥から漏れた。鎖骨が軋む音と共に拳を握りしめる。
「こんな状態でも、一つだけ我慢のできんことがある。レイプ魔としての誇りにかけて、どうしても辛抱のできなことがあるんだよ!」
記憶が奔流のように蘇る。策を練りレイプが成功したあの雨の夜の高揚感。無力な少女の肢体を弄ぶ快感。全てが自己決定に基づいていた。本能に従う獣の如く牙を剥く瞬間こそが魂を満たしたのだ。
「幼女が縛られた状態でオレの前にいる。これはどう考えても、レイプ魔であるオレに対する侮辱としか思えねぇんだよ!」
オレは吐き捨てるように言霊をつづけた。
「レイプってものは、こっそり公園の影から園内をまっすぐに見つめ、
油断だらけでレイプできそうな少女はないか、親や警察でも出やしないか。
オレは、そういう注意を払ってまっすぐ前を見て、自分の安全を確保したうえで、様々な道具を準備しレイプをしている。 知力を尽くした芸術なんだよ!
――それがレイプ魔のプライドってもんなんだよぉ!!」
オレは魂の内を吐き出すと更に続けた。
「強制されるくらいなら……」
オレは、M字開脚の幼女へ視線を向けつつ呟く。
「誰がやるかよ!俺の獲物は自分で選ぶんだ。命令されて犯すとかあり得ねぇ……」
握りしめたコブシがきしむ。筋肉が膨張し血管が浮き上がる。
「テメェらに仕組まれた茶番劇なんかに付き合う義理はねぇんだよ!」
咆哮と共に蹴りが床を打ち付けた。靴底の埃が舞い上がる。
「俺は勝手に選んで好き勝手に楽しんでたんだ。それがレイプの美学だろうがよ!」
呼吸が荒くなり鼻腔が膨らむ。
「決められてやるレイプなんぞクソ喰らえだ!それじゃ単なる変態の自慰行為じゃねーか!」
オレの全身から熱気が立ち昇る。
「おい聞こえてんだろ!この野次馬ども!」
ペッ、と、マジックミラーに向かって唾を吐く。
「いいか?俺は誰の操り人形でもねぇ。テメェらが期待するようなショーはやらねぇぞ!
レイプはな……」
オレは、両腕を広げて叫んだ。
「芸術なんだよ!」
マジックミラー越しの観衆を睨みつける。
「支配と服従の詩だ!それを……テメェらの見世物にできると思ってんのか?!」
オレはそう言うと、ドンと床に腰を下ろし腕を組むと静かに目を閉じる。
レイプは、知略を尽くしたゲームだ。
レイプできる場所を考え、相手のクセをしり、そして、様々な道具を整え、準備をしたのちに、その準備の対価としてレイプができる。
だが、ココではオレは何もしなかった。レイプ魔としての本分を尽くさなかった。
だから、本分をつくさなかったオレは、この幼女たちを犯すわけにはいかねえんだ。
そして、オレは大都会の公園で、公園をどこまでも自由に遊びまわる幼女たちを頭のなかに描き、そして公園で幼女たちを追いかけるシーンを思い浮かべながらこう考える。
「そんなシュチュエイションなら、オレは喜んで死ぬまで幼女レイプをつづけるだろう。」




