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もふもふ子犬の恩返し・獣人王子は子犬になっても愛しの王女を助けたい  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


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フェルディナントと二人で甘み所に居るところに宰相の娘が乱入してきました

 フェルディナントと王都で人気の甘み所に行く日が来た。


 私はあまり行きたくはなかったんだけど、お父様とサーヤの圧に負けて行くしかなくなったのだ。

 お父様からは、

「出来たらフェルディナント殿とは今後のこともあるので、できる限り仲良くなってほしい」

 と頼まれるし、サーヤからは

「姫様。もうフェルディナント様は姫様にメロメロですわ。ここで一発決めれば確実に姫様に落ちます」

 とか言われてしまった。


 私はフェルディナントではなくて白い騎士様と仲良くしたいんだけど……

 私の思惑は無視されて、フェルディナントと仲良くなることが国としては大切らしい。

「でも、私は白い騎士様が好きなのに」

「わんわん」

 ころちゃんは私の言葉に吠えてくれて、私の顔をペロペロなめてくれた。

「ころちゃん」

 私はころちゃんを思いっきり抱きしめていた。


 フェルディナントは約束の時間通りに部屋に迎えに来てくれた。

「カーラ様、今日はこちらのバラを」

 そう言って差し出したバラは六本だった。

 花言葉はあなたに夢中。

 本当にフェルディナントはキザだ。


 私はサーヤにバラを渡した。

 そして、私はフェルディナントのエスコートで馬車に乗った。

 腕にころちゃんを抱えて……


 ころちゃんはなんか今日はフェルディナントを睨み付けていた。

「カーラ様。今日の銀色のドレスもとてもきれいですよ。銀の妖精のようです」

 早速フェルディナントは歯の浮いたような台詞で衣装を褒めてくれた。

 相当、褒めるのも慣れているみたいだ。


「今日の店はフルーツパフェで有名なんです」

「フルーツパフェですか?」

 私はそれがどういうものか知らなかった。


「季節のフルーツがアイスクリームやクリームで盛り付けられたデザートなんです」

「そうなんですね。でも、クリームとかたくさん入っていると、ころちゃんは食べられませんね」

 私は残念そうに言った。


「うーーーー」

 ころちゃんも悲しそうにした。


「その点は大丈夫です。店の方には犬を連れて行くことは伝えてありますのもで、犬用のデザートも準備してあるはずです」

「そうなのですか? ありがとうございます、フェルディナント様。ころちゃん良かったね」

「わん」

 私の問いかけにころちゃんは嬉しそうに尻尾を振ってくれた。


「それと建物の外観がとても可愛いのですよ」

「本当ですか?」

「ええ」

「どんな形なんですか?」

「それは着くまでの秘密です。」

 フェルディナントは笑って教えてくれなかった。

 そう言われるととても気になる。

 私はキョロキョロとそれらしい建物を探した。


「カーラ様。もう少し先ですよ」

「そうなんですか」

 私はがっかりした。


「うーん、もう少しですから、我慢してください」

「ころちゃん、どんな形なんだろうね」

「うーーーー」

 でもころちゃんはあまり興味がないみたいだ。

 私の胸の中で寝だしたんだけど……

 私は仕方なしに、ころちゃんの頭を撫でた。


「くーーーーん」

 ころちゃんは幸せそうな顔をした。

「可愛い」

 私はぎゅっところちゃんを抱きしめた。


「そうするカーラ様もとても可愛いですよ」

 フェルディナントが前の席から言ってくれた。

「可愛いって子供に見えるということですか?」

 私が少しむっとして言うと

「まさか、どう言ったら良いのかな、とてもキュートに見えるって言えば良いんでしょうか」

 うーん、なんかフェルディナントに外語語を使って誤魔化されたような気がする。


「あっ、カーラ様。見えてきましたよ」

 それはタケノコの形をしていた建物だった。

 可愛いというのとは少し違うような気がするんだけど……

「ね、カーラ様。可愛いでしょ」

「そうですね」

 私は無難に頷いていた。

「いらつしやいませ。フェル様」

 支配人らしき男が馬車の前で迎えてくれた。偽名で予約しているみたいだ。

 フェルディナントが最初に降りて、私をエスコートして降ろしてくれた。


「こちらでございます。お二階の個室をご用意しておりますから」

 支配人が二階に案内してくれた。

 中は完全な個室だった。


「わん」

 ころちゃんが目を覚まして吠えてくれた。


「フルーツパフェで宜しいですか」

 フェルディナントが聞いてくれた。私はよく判らないので頷いた。

「後、子犬用のデザートを」

「わん!」

 フェルディナントの声にころちゃんが喜んで吠えていた。

 私はあっさりと買収されてたころちゃんを白い目で見た。


「くーーーー」

 途端にころちゃんは尻尾を垂らしてうなだれるんだけど……

 ころちゃんは少し単純すぎるんじゃないだろうか?

 私は少し呆れてしまった。


 でも、そんな時だ。

「わんわん」

 いきなりころちゃんが外に向けて吠えだしたのだ。

 何事だろうと外を見ると、


「ちょっと困ります」

 支配人の声が聞こえた

「あなた、私に逆らうの? ここに私の婚約者の方が来ていると聞いたのよ」

 この声は聞いたことがある声だ。でも何故ここに?

 私が不審そうにフェルディナントを見るとフェルディナントは首を振ったのだ。


「いえ、しかし、ここにはいらっしゃらないかと」

「何を言っているのよ。いるのは判っているんだから」

 そう言って強引に扉が開けられたのだ。

「まあ、フェルディナント様とカーラ様ではありませんか」

 そこには怒り顔のアレイダがいたのだった。



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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

このお話の次の話

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1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
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なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://ncode.syosetu.com/n7673jn/

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