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もふもふ子犬の恩返し・獣人王子は子犬になっても愛しの王女を助けたい  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


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白い騎士のことを考えていたらフェメルディナントとデートすることになって青くなりました

「カーラ様。あなた、また、フェルディナント様につきまとっていらつシャイますの?」

 ぎろりとアレイダは私を睨み付けてきた。


「まあ、アレイダ嬢。何をおっしゃいますの。フェルディナント様は襲われた私を心配して頂けたのですわ」

 私が何でも無い事のように振る舞おうとした。

 そう、私は別にフエルディナントに興味は無いのだ。私の心は今は助けてくれた白い騎士様だけなのだ。


「ああ、カーラ様お伺いしましたわ。大変でしたのね。あなた、下町で破落戸達に襲われて、危うく貞操の危機に陥ったんですって。あんなこともこんなこともされて大変だったと今貴族令嬢の間で噂になっておりますわ」

 面白おかしくアレイダは言ってくれたが、何ですって! 貴族の令嬢の間でそんな話になっているの?

 ひょっとしてフェルディナントもそう聞いているのだろうか? 

 私はとても恥ずかしくなった。


「な、何をおっしゃるのです。アレイダ様。姫様は別に貞操の危機など陥っておられません」

 横から怒ったサーヤが口を出してきた。


「まあ、あなた、侍女の分際で私とカーラ様が話している間に割り込んでくるなんてどういうことなの」

 カーラが怒り出したが、


「まあまあ、アレイダ嬢。女性の貞操の問題はとても微妙な問題だよ。今のは少しアレイダ嬢の言い方が悪かったんじゃないかな」

 フェルディナントが私とサーヤの肩をもってくれた。


「まあ、フェルディナント様はカーラ様の味方をされますの?」

 むっとしてアレイダがフエルディナントを見た。

 ちょっと、フエルディナントももう少しアレイダに優しくしてよ。絶対に又こちらが文句を言われるんだから。と私は思った。


「いや、そういう訳ではないが、言い方が少し意地悪すぎるんじゃないかな。私は別にカーラ様がそのような危険な目に合ったとは聞いていないよ。そんな風に何も事を荒立てる必要は無いんじゃないかな」

 フェルディナントは今日は随分と私たちの肩を持つてくれた。


「まあ、それは失礼いたしました。最近フェルディナント様は私に少し冷たいんじゃないですか?」

 ますますアレイダの怒りが大きくなっているような気がした。時たま私を睨み付けるんだけど。


「そういう訳はないと思うけれど」

「よろしいですわ。今日はもう帰ります」

「ちょっと、アレイダ嬢」

「ふんっ」

 アレイダは顎を突き出して、ぷんすかしてさっさと帰っていったのだ。


「ちょっとフェルディナント様。アレイダ嬢を追いかけなくて良いのですか?」

 私が慌てて言うが、

「別に良いんだよ。怒らせておけば。たまには良い薬だよ」

 冷たくフエルディナントが言うんだけど。本当にそれで良いのか?


「それに私は別にアレイダ嬢と婚約しているわけでもないしね」

 フエルディナントが言うんだが、でも、アレイダは完全にそのつもりなんだと思うんだけど。絶対にフェルディナントと婚約したいはずだ。そもそもアレイダの母はノース帝国の皇女で、アレイダの相手がサウス帝国の皇子となると宰相はノース帝国とサウス帝国と縁続きになるのだ。宰相もそれを望んでいないわけはなかった。


 でも、そうなれば、宰相の力はますます強くなるだろう。

 それは我が王家にとってはあまり良くはないかもしれない。ますます王家の力は弱まるだろう。

 そう、こんな時にあの強い白い騎士様がいてくれたら、私も安心なのに……

 白い騎士様はどこに行かれたのだろう?

 私は白い騎士様のことを考えていた。


「アレイダ嬢よりも俺はもう少しカーラ様と仲良くなりたいのだけれど、どうだろう。そういう意味でも今度是非ともこの素晴らしい王都を案内してもらいたいのですが、どうでしょうか?」

 私は白い騎士様の事を考えていて良くフェルディナントの言うことを良く聞いていなかったのだ。


「まあ、そうですわね」

 私は適当に相槌をうってしまったのだ。


「そうか、ありがとう。カーラ様。では早急に日付を決めて、又連絡させていただきます」

 フェルディナントは喜色を浮かべて慌てて去って行った。


「およろしかったのですか。姫様。フエルディナント様と王都を案内する約束をされてしいらっしゃいましたけれど」

 サーヤの言葉に私は慌てた。

「えっ、誰が?」

「姫様です。フエルディナント様が王都を案内してほしいとおっしゃつられたのに頷いていらっしゃいましたけれど」

「嘘! そんなの知らないわ」

 私は慌てた。


「知らないと言われましてもはっきりと頷かれていましたよ。フェルディナント様は絶対にそのつもりだと思います」

「そんな、こんな事が知れたら又宰相から文句を言われるわ。どうしましょう?」

 私は慌てた。


「どうしましょうと申されましても姫様ははっきりと頷かれたではありませんか」

「ちょっと他のことを考えていたのよ。どうしましょう? サーヤ」

「どうしましょうと言われましても、あそこで頷かれてはもうどうしようもございません」

 サーヤにはっきりと言い切られてしまった。


 どうしよう?

 私は今白い騎士様の事しか考えられないのだ。フエルディナントなんかに構っている暇はない。

 それにもしこのことを知られたらアレイダは絶対に黙っていないだろう。お父様に宰相を通じて文句を言って来るはずだ。お父様にこのことを知られたら又叱られるに違いないわ。

 私は青くなったのだ。


カーラを誘ってきたサウス帝国の皇子。

どうするカーラ?

続きは明日です。

続きが気になる方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

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1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
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なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://ncode.syosetu.com/n7673jn/

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