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もふもふ子犬の恩返し・獣人王子は子犬になっても愛しの王女を助けたい  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


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南の帝国の皇子に睡蓮の池を見せてほしいと言われたので見せていたら、不機嫌そうな宰相の娘と遭遇しました

翌朝もころちゃんは帰ってきていなかった。


これだけ探してもいないのだ。

やはりころちゃんは外に出たのだろう。


でも、外に探しに出ると言ってもどこを探せば良いんだろうか? 孤児院の側でフェナが似た犬を見たとのことだったからその辺りを探すしかないんだろうか?


でも、そもそも、お父様や、騎士団長はそう簡単に外に出るのを許してくれないだろう。


私は朝食を食べ終わるとお父様に直談判に行こうと思ったのだ。


王宮の廊下を歩いているときだ。

前から側近を連れたサウス帝国の第四皇子のフェルナンドが現れた。


「やあ、カーラ王女。ご機嫌麗しく」

フェルナンドが私に挨拶してくれた。


「これはフェルナンド殿下。ご機嫌麗しゅう」

私も挨拶を返す。


「今日は天気が良いですね」

「本当に絶好の散歩日和です。お庭にでも行かれるのですか?」

「いえ、そういう訳では」

「そうですか? それは残念です。せっかくここでお会いできたので、出来れば王宮の庭園に咲いているという有名な睡蓮を見せていただければと思ったのですが」

サウス帝国からわざわざ我が国に遊学にいらっしゃったフェルナンド皇子にそうねだられれば、案内しないわけにはいかなかった。


まあ、お父様とは約束したわけでもないので、先にフェルナンド皇子を案内しても良いだろうと私は思ったのだ。


「サウス帝国のフェルナンド殿下にご覧に入れられるような物かどうか判りませんが、よろしければご案内させていただきます」

私が言うと

「カーラ殿下にご案内いただけるなんてとてもうれしいです」

如才なくフェルナンドが頷いくれたので、私は先に立って案内した。


ちらっとフェルナンドを見ると王宮の女の使用人達がキャーキャー騒いでいるだけあって本当に見目麗しい皇子だ。

なんでも、アレイダが必死に狙っているという話もあながち嘘ではないだろう。


「フェルナンド殿下。モルガン王国には、もう、慣れられましたか?」

私は当たり障りのないことを聞いてみた。


「ええ、皆さんに本当によくしていただいているので、すぐに慣れました」

「そうおっしゃっていただけるとうれしいです」

私がにこやかにお礼を言うと、何かフエルナンド様が私の顔を見ているんだけど、どうかしたんだろうか?


「私の顔に何かついてますか?」

私は思わず聞いていた。


「いや、申し訳ない。あまりに笑顔が美しくて思わず見とれてしまいました」

えっ? 私は思わず固まってしまった。


「まあ、フエルナンド様もお上手でいらっしゃまいすね。褒めていただいても何もでませんよ」

私はできる限り冷静に対応したはずだが、少し赤くなっていたかもしれない。


「いや、お世辞ではなくて私の本心ですよ」

笑ってフェルナンド様はおっしゃっていただけるんだけれど、さすが大国の皇子ともなれば、如才なくお世辞を話せる度量が備わっていると考えた方が良いだろう。

私はそう思うことにしたのだ。

フェルナンドはアレイダの婚約者という噂もあるのだ。

あまり私が親しくするとまたアレイダが機嫌を悪くするだろう。そうなっては何と難癖をつけられるかわかったものではなかった。できるだけ近寄らない方が良いだろう。

私はそう思った。


でも、お世辞を言われて喜ばない女はいない。私は少しうれしかった。


渡り廊下から睡蓮の咲く池はすぐだった。

「こちらがそうです」

私がフェルナンドを湖畔に案内した。

池一面に色とりどりの睡蓮の花が咲いていてとてもきれいだった。その花の間を多くの錦鯉が泳いでいた。

私が王宮で一番きれいだと思う風景だった。


「素晴らしい。これは本当に凄いですね」

フェルナンドは両手を挙げて感心してくれた。

「そう言っていただけると案内したかいがありましたわ」

私が喜んで言うと、

「でも、その中に立っておられるカーラ王女殿下も地上に降り立った女神様のようにお綺麗です」

見目麗しいフェルナンドからこう言われたら普通の女なら一度でフェルナンドに恋するだろう。

「まあ、女神様だなんて。フェルナンド様も言い過ぎですわ」

私が流そうとすると

「私は本気ですよ」

真面目な顔でフェルナンドが言うので、思わず私の顔もほてってしまった。


「まあ、フェルナンド様。どうしてここにいらっしゃいますの」

そこに向こうから一団を連れたアレイダが不機嫌そうにやってきたのだ。

これはまずい時に一番会いたくない相手に出くわしたものだ。私はうんざりした。


「私と一緒に参りましょうってお約束しておりましたのに、何故カーラ様とご一緒ですの?」

アレイダが不機嫌そうに私を睨み付けたのだ。


「いや、アレイダ嬢。あなたが中々案内していただけないので、カーラ王女殿下にすぐそこでお会いしたので、お願いしたのですよ」

フェルナンドが誤魔化してくれた。


「まあ、フェルナンド様。そんな事でしたら、おっしゃっていただければ、すぐに参りましたものを。何故おっしゃっていただけなかったのです?

王女殿下にもお手を煩わさせて申し訳ありませんでした」

アレイダはそう言って私に謝ったものの、人の男に手を出すなと目が怒り狂っていた。


これはまた後でアレイダが文句を言ってくるのは確実だった。私は約束していたとアレイダが言うのが本当かどうかは怪しいが、私に声をかけてきたフェルナンドにも少しうんざりしたのだ。


ここまで読んで頂いて有難うございました。

カーラはアレイダとの間に戦雲広がる?

続きは明日です

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

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2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://ncode.syosetu.com/n7673jn/

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