結界
ちょっとクラスでコラ画像作りを流行らせてました
学年代表になったわけだが、これは他校との交流や他学年との話し合いの場で動くことになるらしい。
そして今から上級生と話し合いだ。
今回、被害者自体は乗っ取られた2名と勝手に動いて粛清された2年。
教師陣はいかにして隠蔽するかを話し合っている。やっぱ一発殴っとくべきなのでは?
少なくとも生徒より先に逃げた奴らの言うことじゃないよね。
「先生方のご意見、腐りきっていますね」
せやな
「では、只今より緊急集会を始める」
3年生のセリフと共に会議が始まった。
◇◇◇◇
「では今回の件について──」
「今はどのように外に情報が漏れぬようにするか話し合って欲しいのだが?」
でっぷり太ったハゲ先生がふてぶてしくそう言った。
うっさいわボケゴラァ!テメェらの警戒が甘いせいで怒った事件ちゃうんか!
あー、イライラする。
この気持ちを魔力に込めてあいつにぶつけてやろう。
「!?」
顔面が蒼白になって滝のように汗をかき始めた。
「失礼ですが、我々は今後このような事態が起きないように話し合いの場を設けました。そのような発言しかできないのなら退室願います」
3年生の代表が豚教師にそう言った。
「う、うううるさい!たかが生徒の分際で!」
「チッ」
誰かが舌打ちした。
「おい誰だ、今舌打ちしたのは!名乗り出ろ、処刑してやる!」
それで名乗り出る奴いねーよ。
「えー、話を進めます。今回侵入を許してしまったのは、なぜだと思いますか?」
「やはり結界設備の軟弱性かと」
「いや、戦闘員の不足では?」
豚野郎を無視して話が進み、今後は警備体制を強化して魔法具で結界を張ることとなった。維持コストやばそう。
「他に案は?」
・・・・。
「悪魔に関する情報を記しておくのは?」
オレはこう思うのだ。相手が悪魔だと分かった時点で倒し方が分かっていればこのようなことにはならなかったと。
「ではシルヴィア氏、あの戦いで最も活躍したあなたの意見を聞かせて欲しい」
「んーと、まず基本属性はそれなりに聞いてたけど、光魔法は他より効くようだった。浄化魔法の方が効果があるけど、光だけでも倒せるかも。あと、魔法によるダメージはそのまま元の肉体に入る。悪魔が死ぬとその眷属は大幅に弱体化する」
このくらいしか分からん。
「そうか、ありがとう。ではこの場は解散だ」
よし、帰るか。
「どこへ行くシルヴィア氏。もっと詳しく話してもらわないと書くものも書けないぞ」
◇◇◇◇
「あー、しんど」
「お疲れ様ですシアちゃんさん」
上辺だけの労いなんぞいらん、休ませろ!同じことを何回も何回も言わせやがって!
はぁ、今度疲労に効く魔法がないか探してみようかな。
「大変だシルヴィア氏、、、」
いやー、もういやー!聞きたくない!他を当たってくれー!
「耳を塞ぐんじゃない!それどころではないんだ!先程、剣術専攻の方に襲撃があったらしい。どうやら天使だったようで、倒せはしたようだ。負傷者もいない」
え、天使?天使って味方ポジションじゃないの?
「というかなんでワタシに言う?」
そこが分からん。
「いや、今この学校で最も強いと言われているのだから相談するのは当然だろう?」
だろう?とか言われても。最も強いとかそんなわけないじゃん。ないない、過剰評価。
「王女サマ、天使ってどんなの?」
「え?えぇ、天使は純白の羽と頭上に光の輪があり、悪魔と正反対の、魔法に高い耐性を持ちます。光魔法の代表で、好戦的でよく戦争をしている種族ですね」
悪魔は闇ということか。好戦的って、イメージとかけ離れすぎだろ。そんなのが襲ってきたって?・・・・バカじゃないのか?なんで魔法耐性持ちが剣術専攻に行くんだよ。こっちくれば有利に進めれただろ。もしかしてマゾなのか?揃いも揃ってマゾなのか?おいバフォメット、テメェだよ。ぶぁかじゃないのかなぁぁぁぁぁぁ?魔法耐性高くて悪魔と逆ならお前は物理耐性高いはずだろ!知能に割り振れ、パラメーターを。
で、それをどうしろというんだ。
「今後に備えてあなたの知恵を貸していただきたい」
はぁ?めんど。
「おお、これなら・・・・」
オレは学園の敷地を囲うように『聖者の鎖』を出していた。とてもしんどいです、帰っていいですか?だめですよね、はい。
思いつきでやってみたのだが、魔法は魔力を注ぎ続ければ維持できると聞いた。維持は引き継ぐこともできるようだった。操作がむずいけども。魔力片という比較的安価で買える魔力の塊を維持に使うこととなり、一旦は解散した。これを何日かかけて結界のようにするらしい。泣きそう。
透明にすることはできたし物理的な実体はなくしてあるので、ある生物を参考にしてみようと思う。
◇◇◇◇
まず上空に隙を作らないように半球状になるよう頑丈な『聖者の鎖』を骨組みとして設置。そこに蜘蛛の巣を真似て追加で貼っていく。空は飛べるから比較的楽な作業だった。
見えないせいで面倒だったけど、完成したからよしとしよう。
「完成したのか?」
おうこら先輩。時間をかけて完成させてやったよぉ。あれを見る限り悪魔とかにしか効果がなさそうだしなぁ、定期的に魔力注いどけば安心安全だぜぇ。
とチンピラ風に報告してやった。疲れで頭が回っていなかったのか、後で思い出して悶絶したのはご愛嬌。
たかが一生徒にこんなこと頼むのはどうなんですかねー?という意思を込めて睨みつける。しかしあっさりと流されてしまった。
ムカつく〜!
「では、次は天使対策を──」
「ちょいちょいちょい」
「ん?どうかしたか?」
どうかしたか?じゃねぇ!精神的に疲れて・・・・ないわ。むしろ元気だわ。でもやりたくない。
「天使には悪魔に対する神官の使う【浄化魔法】のように、【瘴気魔法】が効果的だと教えていただいた。できるだろう?」
瘴気魔法、確かに本に載っていた。使い方も浄化の闇バージョンみたいなものだろう。だか、ひとつ言わせてほしい。
危なそうだし、使えないよ?
◇◇◇◇
実はオレ、二日間寝てません!
結界って知ってますか?
鎖や縄のようにした魔法を、対象を覆うようにして配置するんです!
それを何日も何日も連続してやらせやがって!
体に悪いわ、寝させろ!
あー、眠すぎて変な電波受信してしまった。なんだ今の話し方。
強制的に【瘴気魔法】を覚えさせられ、連続で作業することにななったので【治癒魔法】の応用、『疲労回復』を即座に習得した。寝不足による症状を一時的に誤魔化せるし、もう少しで『快復』という眠気を飛ばす魔法も覚えられそうだ。
濃いクマのせいで他の生徒たちに哀れみ4、興味3、困惑3くらいの眼差しで見られるのが辛い。頼む、休ませてくれ。




