【第二話】
さてさて質屋にもっていくと、いくらになるんだろう…。
売り飛ばす前にお宝を眺めていた。
折角ひろったんだ。インターネットで検索しながら、こいつの査定がいくらになるのか、そもそも何の宝石かを調べる。
年は30歳。
いろんな営業を経験しブラック会社に勤め経験を積み、個人事業主として営業代行を行い食っていけるレベルになったのも4年前の話。
贅沢とは無縁の生活していた。この宝石で何を買おうと思いながら顔がにやける。
「エメラルドだと1カラット約10万円かー、他の宝石値段はと…」
にやけ顔が止まらずに、この宝石が何の宝石かを調べながら相場もついでに調べる。
・・・・・
「ダンジョンとかの異世界漫画でありそうな流れだな」と呟いた瞬間。
「うっ…」
いきなり宝石が光輝いた。
いきなり光った為、目が眩みよろけてしまう。
すると自分の部屋の一部に見た事のない階段が出来上がっていた。
「何だこれ…」
急に怖くなり、呆然と立ち尽くす。
階段の下で何か光っているものがあると確認できる。
そういえば宝石が急に無くなった事に気づき、まさかと思い階段の下を確認しに行く。
「えっ…」
部屋を確認すると、先ほどの宝石が浮いている。
思考がついていけず困惑する。
数秒宝石と睨みあいを行い、何も動かない事を確認しとりあえず触っても大丈夫か恐る恐る手を伸ばす。
熱くないか確認しながら、ついに宝石に触れた瞬間、宝石がさらに光輝いた。
その瞬間、激しい頭痛が俺を襲う
また痛みと同じに何かが俺の中に流れ込んでくるような感覚がする。
でもそんなことを考えている余裕はない。
頭が割れるとかそういうレベルじゃなく内側から強烈な力で破裂しそうになる痛み。
それに加え段々と強烈な吐き気が込み上げてくる。
「かはっ…」
呼吸するのも辛くなり、ついに意識を手放してしまった。
『情報コピーに失敗しました』
『肉体の損傷を確認。原因の究明を開始…』
『肉体の耐久不足を確認。肉体の身体強化を実行…完了』
『精神異常を確認、精神力を強化を実行…完了』
『召喚能力を付与』
『魔力が無いことを確認』
『魔力強化を実行…完了』
『ダンジョンマスターを付与』
『情報解析を付与』
瀕死状態からの復活により新たなスキル
『超回復』
急激な成長により
『経験値増加を取得』
『情報のコピー及び処理を再開します』
『全行程完了』