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5、面白いって褒め言葉ですか?

新しい攻略キャラ出てきます!

彼に関しては単純に私の趣味です。

ああいうキャラはかわいくて好きなんですが、私だいたいメイン攻略キャラが推しになるんで所詮2番目の男という奴ですわ。

すっごい悪女感出ちゃいました。もう喋りません。


沢へと向かった私は、もう一度目を閉じてみる。

サラサラと心地よく聞こえる水の音はなんとなく癒されるわ、日々レオンハルト殿下のおかげで命の危険を感じて忙しない私の精神と心臓が落ち着いていく。

さぁ来い!精霊さん達よ!








「……来ない、なんで?」


沢の水属性の精霊は、意外と自信あったのに。

お父様もお兄様も水属性の魔法を使えるし、ゲーム内でもエリザベスは水属性使ってたよ?

それに私今世ではまだ悪い事してないのに。もちろん前世でもしてないよ?前科とか無いし、学生時代虐めもカンニングもしてないよ?


「嫌われてるんじゃないか?」


思考の蟻地獄に陥っている最中に、急に後ろから話しかけられた。

びっくりして振り返ると、見覚えのある男の子が若干馬鹿にしたように立っている。誰だっけ?


「あぁ失礼、俺は ジオラーク・ミスミレン、ミスミレン伯爵家の次男だ」

「私は エリザベス・メイリーン、メイリーン伯爵令嬢ですわ」

「確か レオンハルト・リスタニア殿下の婚約者だっけ?そんな御方が精霊に好かれてないなんて、笑いものだな?」


ニヤつきながら腕を組み鼻で笑った。

すっごい鼻につくけど、彼は攻略キャラの1人。

ジオラーク・ミスミレン チョコレート色の髪に、蜂蜜のような琥珀色の瞳、魔法の腕は随一で幼少期から王宮魔法騎士団に勧誘される程だ。確か優秀な兄にコンプレックスがあって、人を小馬鹿にすることが多く第一印象は The 嫌な奴。

異名は『素直になれない天才魔導師』

異名通り、最初はヒロインに突っかかっては小馬鹿にするという胸くそ悪い奴だけど、ルートに入り親密度を上げると徐々に不器用で負けず嫌いなかわいい系に変わっていく。弱みをヒロインに見られた時の赤面顔は、それはそれはかわいかったです。

とはいえ、彼も私を殺すのだけど。


「あら?余裕ぶっこいてるけど貴方はもう契約を結べたの?」

「余裕ぶっこいて……面白い奴だなお前」

「私の名前はお前ではないわ、エリザベスよ?それとも、それすらもわからない程頭が可哀想なの?ジオラーク」

「へぇ俺の知るご令嬢様にしては短気で無礼なんだな、いいさエリザベス、本当に面白い」

「お相子でしょう?それで結べたの?」


私の言葉に答えるように、ジオラークが手を広げると小さな手のひらサイズの竜巻ができる。それに驚いていると、竜巻を握りつぶし、パチン と大きな音をたてて指を鳴らす。するとふわりとその体が浮いた。浮いているジオラークは満足そうに鼻を鳴らして私を見下ろしている。


「風の魔法ね、すごいわ初めて見た」

「ただの精霊じゃない、風の上級精霊だ」

「貴方意外とすごいのね」


私の言葉に満足したのか、元の場所に降りてまた胸を張ってニヤリと笑った。

素直に褒めてもらって嬉しかったのだろう、頬が少し赤らんでいる。

かわいい奴め。


「そんな天才ジオラークにお願いがあるの、私の精霊探しに付き合ってくれる?」

「仕方ないな、俺は天才だからな。それに1人だけ契約出来てないとなると俺達も帰れないからな」


鼻息荒く満足気に上から目線で私の策略に引っかかってくれた。

私前世で貴方の事攻略したから扱いに関してはお手の物よ?

褒めて乗せておけばなんとかなる。気難しいイメージだけど意外と単純でチョロい子なのだ。そのチョロさがかわいいけれど。


「風と水は試したんだろ?じゃあ次は火に行ってみるか」


でも殺される前に離れとかないとまずいよね……







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