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4、私も魔法使えるんですか?

新キャラクターもそろそろ出てくるはずです。多分だけど。


話は変わる

私を何がなんでも殺したい運営のゲーム補正のおかげで、思いがけない婚約者を押し付けられ……お受けしたのは8歳の頃の黒歴史。

間違えた、黒歴史は不敬罪ですね。

今私は10歳になりました。えぇ、いきなりの展開でございます。

あの日から何度も殿下と逢瀬を重ねさせられ……じゃなくて重ねておりました。


春うららの眠気を誘う陽気の中、私をはじめとした同い年の貴族の皆様が広い野原の中で講義を聞いていた。もちろん私の婚約者のレオンハルト殿下もさりげなく私の隣に座っていらっしゃる。地味に距離が近いから人から見たら仲睦まじく寄り添っているように見えるよね。


今日は大事な国の行事、国中の10歳の子供に魔法について教え、精霊を使えるようにするのだ。


「精霊とはこの世界に祝福をもたらす存在です。四大元素の火・水・風・土、の4つの属性と稀に光の精霊がいます。このリスタニア王国は風の精霊の力が強いため風属性の魔法を使える者が多いです。10歳の庶民も、各地域毎に今同じように対話をしています。さて、今から皆様にはこの野原で精霊と対話し契約を結んでいただきますが、その時は心を落ち着かせて世界を感じてください。難しいですが、その時に感じたものが精霊です」


ロマンスグレーの髪を七三分けにして銀縁眼鏡を掛けた30代くらいの先生は、確か王宮魔法騎士団の副団長だったと思う。表情筋がピクリとも動かないが、真面目そうできっといい人のはず。


「ではやってみましょう。心から全てを無くして身の回りの自然に耳を傾けるのです。ある程度ならば動いて貰って構いません。精霊と契約を結べた方は我々に報告をお願いします」


その言葉を皮切りにたくさんの人々が散り散りに去っていく。こういうのは独りの方がいいかと思ってレオンハルト殿下にはお願い済みだから、独りなんとなくその場に立って目を閉じた。


…………簡潔に言おう、なんも感じねぇ。

風が絶え間無く吹いているのが分かるけどいつもと同じ。

特別な感じもないし、ていうか精霊なんて前世には無かったからどんなもんかわからないけど。

もう既に精霊と契約を結べたのか、副団長さんの所へ向かった人もちらほらと見える。

……とりあえず場所を移動してみよう。

なんとなく沢の方へと向かってみる、ゲーム内ではエリザベスは水属性の魔法を使っていた気がするからだ。


まぁ、ゲーム内のシナリオと若干違う所もあるし水属性の魔法が使えるって保証はないけどね。







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