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38、学園生活の幕開けです


肩に乗っている電気を操る黄色いネズミモンスターくらいの大きさのミフィリアを手のひらサイズにまで小さくなってもらい、静かにするように念を押した。本当にシャレにならないから。

大きな講堂には適当な列をつくって入るらしく、イヴちゃんと隣になるように列に並んだ。

クラスとかも決まってないから、前世の入学式よりは結構アバウトで適当な箇所がある。これで本当に大丈夫なのでしょうか?


「定刻になりました。ただいまより……」


始まった。

職員席には個性がハッキリした先生方が並んでいて、ゲームで見たことないような人もたくさんいる。神経質そうな男性職員が淡々と進めていくが……やっぱりどこの入学式も知らないおじさんの長ったらしいお言葉を聞かなければならないのね。一応貴族として名前とお顔は知っているくらいの人が5、6人長々と話している。

面倒くさい。


「生徒代表、レオンハルト・リスタニア様」


お、レオン様の挨拶。

制服かっこいいですね。男子生徒の制服はいつもの貴族の着ているスーツみたいな形の服が真っ黒になったものなのか。風属性の緑色と火属性の赤色の刺繍がしっかりはいっている。王家の紋章と幾何学的な模様がはいったセンスのいいデザインですわ。

白い紙を開いて、「暖かい春風が……」と定型的ないかにもの挨拶をするレオン様をボケっと見る。16歳のレオン様はゲームのレオン様と同じく、かっこよくて王子様感が半端なくて、さすがメイン攻略キャラですわね。


「ありがとうございました。これで入学式を閉式します。礼」


終わった……長かった……

背もたれにつけられないから背筋がつりそうですわ。


「この後、女子生徒は『聖乙女の水鏡』の儀式があるため聖堂へ向かってください」


「いよいよですわね……エリィ様」

「イヴちゃんピリピリし過ぎよ?私は聖女にはなれないのだし、気楽に肩の力をぬいていましょう?」


落ち着きなく指をかまうイヴちゃんをなだめて、先導する先生について行く。いつの間にかミフィリアがいつものサイズに戻っていてぺろぺろと私の頬を舐めていた。一応お化粧しているのだけど……関係なしに舐めてるわ。そこまで濃くしてもらってないけど、さすがに粉っぽくて不味いと思うんだけどね。


「そういえば、今日はまだあの女を見ておりませんが……どこをほっつきあるいていらっしゃるのかしら?」

「イヴちゃん……」


彼女はやっぱり進歩していないようだ。






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