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25、お出かけしましょう!

ごめんなさい!入れ忘れるというかなり大きなミスをしてしまいました。

優しい読者様が指摘して下さりやっと気づいた次第でございます。

本当にすみませんでした。あと、ありがとうございます。


私の宣戦布告を宣言した舞踏会からかなりの年月がたった。

どうして急に話が変わったかって?なぜならあれから特筆すべきことは何も無かったからである。

あれから3年程経っているから私は13歳。あの後、事情を知った両親は自分の職権と立場を乱用して王様に抗議したらしいが、相手は弱小貴族とはいえ光の魔法を使う者だからか彼女にお咎めはなかったようだ。

それでも私も王太子の婚約者でありメイリーン家のご令嬢であるから少しは配慮してくれて、ここ3年は全くといっていいほど彼女に会っていない。


「エリィ、明日森に散策しに行こうか?」

「お兄様本当ですか!?行きます!行きたいです!」


そう言ってウキウキ気分でベッドに入って10時間後、動きやすい乗馬用のドレスに身を包み兄の愛馬である栗毛の馬に手伝ってもらってまたがる。ラベンダー色のドレスがひらめいて、後ろに乗ったお兄様が手綱を捌いて出発した。


「森、とは東の森へと行くのですか?」

「あぁ、東の森といえど家の領地までしか行かないから魔物ともあまり会わないし、会ったとしても僕達に攻撃するような奴はいないよ」

「……魔物とは、それほど恐ろしいものでしょうか」


もうついてしまったのだろうか、数分のような数時間のような遠乗りが終わったらしく、満足気に鼻を鳴らす愛馬から私を抱き降ろして私の問いに唸りつつ口を開いた。


「王立学園にいた頃は、聖女の役割と魔物についての偏見を持った宗教にも似た講義が何度かあったんだ。調べれば、その教師は『聖乙女教』っていう宗教に入っているそうだったし、学園中に似たような考えの奴は多かったよ、魔物肯定派は数人しかいなかったな」

「お兄様は?」

「僕は肯定派に入るのかな、確かに被害は後を絶たないけれど、こちらから攻撃したり縄張りに入ってしまったりして攻撃されたみたいだし、そこまでして排除する必要はないと思う」


3年を王立学園で過ごしたお兄様から、なかなか興味深いことを聞くことができた。今日は少ないお休みの日で久しぶりのお出かけ。王立学園は先日卒業しているが、お父様の元で侯爵と大臣のお仕事についてのお勉強をしているから、休みの日はもっと減ってしまった。


「とはいえ、僕の意見をエリィに押し付けるような事はしたくないんだ。もうお前は強い、自分の目で判断してごらん」

「……それで私をここへ連れて来たのですね。ということは領地を超えた無法の森へと向かうつもりで?」

「僕から離れないという条件付きだけどね?」


鬱蒼と繁る森の木々を避けつつずんずんと進むお兄様に必死でついて行く。

無法の森はたくさんの魔物がいて、凶暴なものも多い危険な地だ。入れば最後骨となるとも聞かされてきた。しかしゲーム内では全く触れられていなくてうずうずしていたのだ。

いや、全くではない。

確かバージョンアップ版では、攻略キャラと冒険に出かけるのだっけ?


そして私は、バージョンアップ版が配信される前に死んでしまったのだ。






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