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22、見過ごせないですわ

今度から休みの日に更新しようかな。


「本当かい!?勿論エスコートさせてもらうよ!」

「……いえ、別に無理にとは」

「まさか!あの時は事情があったとはいえ君以外のご令嬢の相手をしなければいけなかったから、本当に婚約破棄は堪えた。いつか近いうちに挽回をしなければと思っていたんだ!」


興奮した様子で私に食って掛かるレオン様に苦笑いしてさりげなく拒否するように回してみるが、金髪蒼眼キラキラ王子様の至極嬉しそうなかわいい顔に私なんかが勝てる訳がなく、流されて頷いてしまったのだ。

アイナ嬢が光魔法を使うから、国中の貴族と庶民とそして王族が総出で優遇しなければならないのは誰もが知っているし。

婚約者の私がいるけどそちらの相手をしなければいけないのは火を見るより明らかなのだし。

というか光魔法は世界規模で優遇されてるんだからあまり下手なことしてたらこの国を出ていってしまうかもしれないし。


「そ、それではお願いいたしますね?」

「あぁ、送るよ」


スムーズに私をエスコートして、だだっ広い王宮の廊下をゆっくりと歩く。舞踏会はもうすぐだし、明日には当日付ける予定のアロマを作らなければならないし、そういえば配る予定のサンプルをラッピングしなければいけないじゃないか。忘れてた、危ない危ない。


「リズはさぁ、」

「はい?」

「ガードが鉄壁すぎて……やっぱいいや」


困ったように頬を掻き、繋がれた手をギュッと握られた。私が不思議に思って聞いてもはぐらかしてかわされるので諦めて同じように手を握り返してみる。

瞬間ガバッと急にこちらを凝視されたが、何処吹く風で無視してあげた。なんだろう、悪役っぽいなこの感じ。


「そういえばレオン様は何故まだ私と婚約破棄をなさらないの?」

「…………え゛?」


唐突に気になっていたことを切り出すと、キラキラ王子様からは似合わない声が絞り出された。すぐに顔が真っ青になり、貧血気味なのかフラフラと足取りも悪くなっている。


「いえ、特に意味は無いのですが、私はこの国の5大貴族家の中で唯一の伯爵家の娘です。貴族との婚姻を望むならメイリーン伯爵家よりも力の強いアーラベルト公爵家の御方との方がよろしかったのでは、と」

「……そうだね。確かに貴族との関係強化にはメイリーン家よりもアーラベルト公爵のご令嬢の方が相応しいだろう。だがそれは、俺が本当に貴族との関係強化を目的に婚約者を決めていればの話だ」

「……どういうことですか?」

「あの舞踏会の日、俺は君に一目惚れしちゃったんだよ。それまでは君の言う通り、政略的なものを思っていたんだけど」


照れたように顔を赤らめて私の目を射抜くように見つめる。

さっきまで真っ青だったのに慌ただしい人だな、多分私に原因があるんだろうけど。


「あれ?リズ顔真っ赤だよ?」

「……なんでもありませんわ」


仕方ないでしょう!貴方御自分のお顔を鏡で見たことあるの?さすがの私でも殺されそうな相手にちょっとだけキュンとしちゃうよ!

おいこらそこの王子笑うんじゃねぇ。






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