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東京ピラミッド  作者: らっきー
3/32

獲物

男は暗闇に紛れるように黒い戦闘服を着込み 顔面を黒いペイントでカモフラージュし 身を隠せるほどの浅い穴を掘り 息を潜めて獲物をじっと待つ


どのくらいの時間が過ぎただろうか 


高台の雑木林の中に陣地をはる男の下方に見える海岸沿いの広い駐車場に獲物が現れる


「やっと来たか」


男は1台のセダンにむけて赤外線式のレンズを覗き込むと連射する




カチ カチ カチ カチ カチ カチ カチ 


望遠レンズつきの高性能カメラは


車の中で男の股に顔を埋める女を連写した


鳥口は盗撮マニアでこのお気に入りの狩場で今日も狩りを行っていた


「ちょっと角度が悪いなぁ」


鳥口は女の淫行がよく狙える場所に移るためにカメラから目を離す


ん?


誰もいなかった駐車場のしかも自分の獲物のすぐ後方に人が立っている 高身長で細見のロングコートを着た男だ


「同業者か?」


鳥口は顔もを確かめようとカメラで高身長の男を狙う

しかし いくらピントを合わせても男の顔は見えない それどころか肉眼では見える男がカメラ越しだとモヤのかかったようにハッキリとしない

まるで幽霊のようだった


鳥口がカメラと格闘しているその合間


突然 車内で女に咥えさせ昇天中の男の顔面を硬い刃先が貫通する


運転席側のガラスを突き破り 昇天中の顔面を貫通したのは

コートの奥の胸元から飛び出した 伸ばせば2メートルぼどもあるようなカマキリの手の様な鎌だった


鎌は2本あり顔面に片方を刺したまま すぐに続いて飛び出した2本目の鎌で男の首を跳ね飛ばした

カマキリ男はこの殺人行為を両手ポケットに突っ込んだまま行った


カマキリ男は腕が四本あるかのようだった


血まみれの車内から淫口していた女は助手席側のドアをあけ転がり落ちる


カマキリ男は軽々と車体を飛び越えると 血まみれの後頭部に鎌をつきたて動きを止める 残りの鎌ですぐに首を切り落とす


ゆっくりと切り落とした女の頭に歩み寄ると持ち上げ


人間の右手で内ポケットから注射器を取り出すと女の頭に打ち込む


カマキリ男は女の生首を持ったまま 駐車場の入り口の影にとめた車に乗り込むと消えていった


盗撮マニアの鳥口は雑木林から殺人の一部始終を撮影していた


カメラマニアでもある鳥口だか何度確認してもカマキリ男はモヤのようなゴーストのように顔おろか姿さえもハッキリと映っていない


鳥口は恐怖で震えながらその場が逃げる事しか出来なかった













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